子宮がん・乳がん検診

子宮がん・乳がん検診にかかった費用の一部を補助いたします。

補助は1年度(4月1日~翌年3月31日)につき1度限りです。複数の検診補助を申請する場合は、必ず1回にまとめて申請してください。同一年度内に2回目の申請は受付できません。

New 2024年度から子宮がん・乳がん検診の補助内容が変更となります

子宮がん・乳がん検診について

若くても要注意!子宮がん

子宮がんには、子宮の入口にできる「子宮頸がん」と奥側にできる「子宮体がん」の2つがあります。
特に、子宮頸がんは20~39歳のがん発症率1位!初期症状はほとんどなく、20代前半から発症する場合もあり、出産・子育て世代に多いことから、マザーキラーと呼ばれています。

子宮がん検診(※)で行うこと

※一般的に子宮がん検診とは、子宮頸がん検診を指します

視診・内診

  • 器具を入れて膣内と子宮の入り口の状態をチェック
  • 子宮や卵巣の大きさやかたさなどを確認

経膣超音波検査(エコー)

  • 子宮や卵巣などを観察

細 胞 診

  • 子宮の入り口をブラシなどで軽くこすり取り、細胞を顕微鏡で調べる

【子宮体がんについて】

初期の段階から不正出血があります。この時点で婦人科を受診すれば早期発見が可能です。

女性のがんで一番多い!乳がん

乳がんは乳腺にできるがんで、女性にもっとも多いがんです。
日本人女性は9人に1人の割合で、乳がんに罹患しています。
乳がんにかかる女性は20代後半で徐々に増え始め、30代後半から急激に増加します。
働き盛り・子育て世代に多いがんです。

乳がん検診には2つの方法があります

マンモグラフィー

乳房を圧迫板ではさんでX線撮影

利点
  • 手で触れることのできないしこりや石灰化のある小さな乳がんを発見できる
欠点
  • 被ばくの心配がある
  • 妊娠中・授乳中の女性は受診できない
  • 若い女性は石灰化と乳腺の区別がつきにくい

超音波検査(エコー)

乳房に超音波をあてて画像をみる

利点
  • 被ばくを受けない
  • 乳腺が発達している女性や若い女性に適している
  • 妊娠中でも受診できる
欠点
  • 超早期の石灰化が見つけにくい
乳がん体験談

Aさん(川崎重工 従業員)の乳がん体験談

01.婦人科検診でステージ3の乳がんと告知

私は婦人科検診(子宮頸がん検診、乳がん検診(マンモグラフィ検査とエコー検査両方))を毎年受診し、これまでも大病の経験もなく定期健康診断でも問題はなかったので、健康には自信を持っていました。乳がんが見つかった年はコロナ流行の時でしたので、検診に行くかどうかを迷いましたが、胸から脇にかけて筋肉痛のような痛みを感じたので念のため検診を受けることにしました。その結果、検診で乳がんの疑いがあるのですぐに精密検査のため病院を紹介されました。精密検査を受けている間は最悪のことを想像しながらも、一方で問題はなかったと診断されることを祈っていました。けれども医師からはステージ3の乳がんと告げられました。にわかには信じることが出来ず、医師の前でしばらく言葉を失っていました。当たり前のように来るものだった「明日」が私には約束されていないことに、その時気づかされました。

医師からは少しでも早く治療を開始するようにと言われ、治療開始日がその場で決まりました。治療期間は約1年半で、標準治療(※1)として、術前化学療法、外科手術、放射線治療、術後化学療法を順番に実施するとのことでした。

※1標準治療:基礎研究と臨床研究の結果、“最善・最良の治療”と決定された治療方法

02.治療について(副作用や治療費)

治療では様々な副作用がありました。中でも化学療法に使う抗がん剤は強い薬で、人によって副作用の種類や強さは異なるのですが、私の場合は脱毛、吐き気、味覚障害、感染症、口内炎、粘膜の炎症、倦怠感、皮膚の発疹・乾燥、爪の変質等がありました。皮膚粘膜の乾燥では、鼻からの出血、目の乾燥から角膜に傷がつくことや、肌のかゆみなどが起こりました。
さらに化学療法の期間中は免疫力が著しく低下する時期があり、万が一コロナに感染すると治療が中断すること、重篤化するリスクも高くなることから、感染予防は徹底しなければなりませんでした。また、がんを治療するための化学療法が他の臓器に悪影響を与えたので、その治療のために別の薬を処方されました。小さな傷ができただけで蜂窩織炎(※2)になったこともありました。治療終了後もリンパ浮腫になる可能性があるので怪我をしないように気を付けなければなりません。

※2蜂窩織炎: 皮膚とその下の組織に細菌が侵入し、炎症が起こる皮膚の感染症。
リンパ浮腫があるとリンパの流れが悪いため、わずかな細菌の侵入でも感染しやすく注意が必要。

また、がん治療には多額の費用がかかります。
私は、分子標的薬(※3)の投与が必要でした。ただ、健保組合には高額療養費や付加給付の制度がありましたので自己負担額を軽減することが出来ました。

※3分子標的薬: がん細胞だけを攻撃する、正常な細胞へのダメージを減らせる、副作用が抑えられると考えられているもので、費用は高額なものが多い。

03.治療と仕事の両立について

がんに罹患すると仕事と治療の両立は難しいと考える人が多いと言われますが、私もステージ3まで進行していたので、初めは仕事を辞めなくてはならないと考えました。しかし、主治医からは仕事と治療の両立は可能と説明を受け、働きながら治療を行いました。
そこで職場の上司や職場の皆さんには、病名や治療中の働き方を伝えました。治療中は職場に迷惑をかけることになりますし、周囲の理解が得られないと私の心が折れて仕事と治療の両立は出来ないと思ったからです。
病気は突然のことでしたので絶望感や落ち込み・精神的な不安定さがありましたが、職場の皆さんは一緒に仕事をしようと治療中の私をサポートしてくれました。決して楽なものではなかった治療中に、そういったサポートや優しさのおかげで救われ、仕事を継続することができました。本当に感謝しかありません。
また、コロナ禍で職場のリモートワーク環境が一気に整ったことによって、以前と比べて仕事と治療の両立が容易になったと思います。治療中は脱毛や爪の変色、顔面の発疹など外見の変化の問題が起こるのですが、環境が整ったおかげで外見的な問題を気にすることなく仕事をすることが出来ました。

04.がん患者となって皆さんに伝えたいこと

現在は根治に向けた治療の最終段階です。かつては不治の病と言われた病気でも、医療は日々進歩し保険適用の治療薬も増えています。たとえステージ3と診断されても治せるのです。あの時コロナ禍だからといって、もし婦人科検診を先延ばししていたら、臓器への転移がみられるステージ4まで進行していたかもしれません。
手遅れにならないためにも、年に1度の検診は大切です。早く見つかれば、治療期間・心身の負担・費用も軽くなります。また、病気と闘っているのは本人だけでなく、寄り添う家族もとても辛いのです。ご自身や大切な家族のためにも定期的に検診に行って欲しいと思います。

(2022年1月)

検診補助のルール

検診は保険診療適用外です。(マイナ保険証等は使用できません)

検診と保険診療の違い

検診 10割
負担
自覚症状のない状態で、検診対象部位の状態確認のために受けるもの
保険診療
(診察)
3割
負担
自覚症状がある場合や、検診や人間ドックで異常を指摘された場合に、その症状等について医師の診察・検査を受けるもの
  • 保険診療(診察)の対象となる検査は、補助対象外です。
  • 各検診を受診後、検査の結果により再検査を受ける場合は、「検診」ではなく「保険診療(診察)」扱いとなり補助対象外となります。
子宮がん・乳がん検診を受診しようと思って、かかりつけの医療機関で「ちょっと診てほしい」と言ったところ、「診察」扱いとして保険診療となったケースが多く見られます。必ず予約時に「検診」として受診することを確認してください。(「検診」を実施していない医療機関もありますので、受診前に「検診」を実施しているかも確認してください)

対象者

受診日に当組合の資格のある女性被保険者(本人)・女性被扶養者(家族)

補助対象

子宮がん検診

医師採取による子宮頸部細胞診を含む検診の費用
※体部細胞診・子宮エコー・HPVのみを別日で受診された場合の検診費用は、補助対象外

乳がん検診

マンモグラフィー・乳房エコーのいずれかを含む検診の費用

検診機関

子宮がん・乳がん検診を実施している国内の医療機関

※医療機関によって検査料金が異なりますので、詳細は各医療機関に直接お問い合わせください。

※市町村が行っている「子宮がん検診」「乳がん検診」を受診された場合も全額補助を行っておりますが、重複した内容の検査を同一年度内に受診された場合は補助の対象外となりますのでご注意ください。

補助金額

  • 検診費実費を補助
  • 上限は、子宮がん検診5,000円、乳がん検診10,000円

利用方法

1 予約し受診
する
受診者が直接予約をし(補助対象で受診したい項目を伝え)受診します。
※保険診療(診察)の対象となる検査は補助対象外です。
2 領収書の発行 受診後、検診費は一旦全額支払い領収書を受領。(領収書には、①受診した検査項目と②項目ごとの費用も記入してもらってください)
3 補助金の申請 下記の提出書類を確認の上、当組合へ申請してください。

提出書類

提出書類 用紙 記入例 添付書類等
検診補助金申請書 受診後、検査結果を転記し、領収書(原本)を添付して提出してください。
※検査項目ごとの費用の明記が必要です。(別紙明細書でも可)

※補助は1年度につき1度限りです。複数の検診補助を申請する場合は、必ず1回にまとめて申請してください。

※原則、1度ご提出された申請書類の返却はいたしません。返却が必要な場合は必ず提出時に申し出てください。

申請締切日・支給日

毎月20日締切、翌月末日もしくは翌々月給与に含めて支給予定。
(被保険者等の記号が801・802・803の方は、会社から支払われる給与と合算して振り込まれます。振込みについての詳細は、川重グループ給与センターにご確認ください。)

2024年度最終締切は2025年4月10日 当組合必着。

検診結果が出るまでに1か月以上かかる場合もありますので、申請期限までに全て揃うよう、早めに受診してください。

Q&A

子宮がん・乳がん検診の対象者は?

子宮がん検診はどのくらいの間隔で受診すればいいの?

乳がん検診はどのくらいの間隔で受診すればいいの?

マンモグラフィーとは?乳房エコーとは?

乳がん検診のマンモグラフィとエコーのどちらを受診したらよい?

お問い合わせ先

健康管理課まで


関連リンク
医師・保健師による健康相談