ABC検診(胃がんリスクスクリーニング検査)詳細
「胃がん」の原因の多くは「ピロリ菌」感染です!
大腸がんや肺がんなどの「生活習慣病」のがんに対して、「胃がん」は「ピロリ菌」による「感染症由来」のがんです。「ピロリ菌」が胃粘膜に感染して粘膜の炎症を繰り返すことで胃がんに進行します。
2014年にはWHO(世界保健機構)がピロリ菌を除菌して胃がん予防をすることを推奨しました。味の素健保加入者の皆様も胃がんを始めとする消化器系のがんで病院を受診されている方は、がん全体の中でもトップとなっています。
ABC検診とは
ABC検診は、胃がんそのものを見つける検査ではありません。胃の粘膜に生息するピロリ菌の感染の有無と、胃粘膜の萎縮度(ペプシノーゲン判定)を血液検査で調べ、一生の間に胃がんなどの胃疾患に罹るリスクを判定します。
一生に1度受診すればいい検査です。
ただし、その後のフォローアップが大切です。B群、C群、D群と診断されたら、内視鏡検査を受けピロリ菌除菌療法を行います。A群でも一度は内視鏡検査を実施し、画像所見でピロリ菌感染の有無や既往・胃粘膜萎縮を判断するとよいでしょう。
ピロリ菌除菌後も胃がんのリスクは残りますので、定期的な内視鏡検査を行うことによって、胃がんなどの予防・早期発見・早期治療に繋げます。
なお、以下に該当する方は結果が正しく出ない場合がありますので、ご自身の主治医へご相談ください。
- ●一部胃薬を服用中の方
- ●胃切除後の方
- ●過去に除菌治療をした方
- ●食道、胃、十二指腸を治療中の方
ABC検診のメリット/デメリット
メリット
血液検査で判定できるため、検査を受ける方の負担が少なく、ピロリ菌に感染していた場合、除菌することにより胃がんの発生を抑制することもできます。
デメリット
低リスクと判定されても、完全に胃がんのリスクがなくなるわけではありません。
- 関連リンク
- ABC検診(胃がんリスクスクリーニング検査)