大腸がんを発見し、診断するために次のような検査が行われています。
大腸がんの画像診断は、大腸がんを発見するという事より、がんを発見した後で、 原発巣の進み具合と肝・肺・腹膜、骨盤内の転移・再発を調べるために用いられます。
またPET検査は、一般的には注目されている検査ではありますが、検診としての有用性はそれほど高くありません。 費用も高額であり、担当医師と十分に相談することが大切です。
血液の検査でがんを診断する方法ですが、大腸がんだけを早期に発見できる腫瘍マーカーはまだありません。 進行大腸がんでも約半数が陽性を示すのみです。現在は主に大腸がんの進行度を表す指標として使われます。
大腸がんと診断がつけば、「どの程度進行したがん(病期)」か「リンパ節あるいは肝臓や肺に転移があるのか」の検査が行われます。病期とは、がんの進行の程度を示す言葉で、英語をそのまま用いて「ステージ」という言葉を用います。
がんの大きさではなく、大腸の壁の中にどれくらいがんが深く入っているか、周囲組織への広がり、リンパ節転移・遠隔転移の有無によって進行度が規定されています。
大腸壁は下図のように5つの層に分かれており、このうち、どこまでがんが達しているかによって、がんの進行具合(病期)が決定されます。 粘膜下層までにとどまっているものが「早期がん」です。
そしてステージによって治療方法が決まっています。
0期 | がんが粘膜にとどまるもの |
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I期 | がんが大腸壁にとどまるもの |
II期 | がんが大腸壁を越えているが、隣接臓器におよんでいないもの |
III期 | リンパ節転移のあるもの |
IV期 | 腹膜、肝、肺などへの遠隔転移のあるもの |