喫煙者でもタバコをやめた時点で、肺がんに罹るリスクは減っていきます。
受動喫煙の害について知ってください。
タバコは肺がんの最大のリスクです。喫煙歴が長く、累積した喫煙本数が増えるほどリスクが高くなります。喫煙習慣による肺がんのリスクをはかる物差しに"喫煙指数"があります。
喫煙指数が400を超えると肺がんのハイリスクグループです。
たとえば20年間毎日20本の喫煙で、20×20=400となり、リスクが高い群になります。
しかし、たばこをやめた時点から、肺がんに罹るリスクは確実にへっていきます。
自分だけでなく、家族や職場のみんなの"体"と"こころ"に影響があります。
自分が喫煙していなくても「受動喫煙」が日常的であれば、肺がんのリスクが約20~30%高まります。また肺がんのリスクだけでなく、心筋梗塞や狭心症で 死亡する危険性が3倍近くにも高くなります。またがんや喘息悪化や脳卒中等の様々な病気を発症させる危険性も高くなります。
また受動喫煙の別な側面として、妊婦さんやお腹の赤ちゃんにも悪影響を起こします。
妊婦が受動喫煙にさらされると、流産や早産の危険性が高くなることや、新生児の低体重化がおこりやすいです。
発達の途中にある子どもへも深刻な影響もあります。
子どもはタバコの煙に対して無防備です。自分の意志でタバコの煙を避けることができません。周りの大人が守ることが必要です。
アスベスト(石綿)は建材等に使用されてきました。(現在は原則として使用しません)これを長い期間吸入すると肺がんになるリスクが確実に高まります。潜伏期間は30~40年ととても長く、一般的には職業的な原因です。
肺がん発生の最大の要因はタバコであり、喫煙しない人の肺がんの危険性を1とすると、アスベストとタバコの両方の条件がそろうとその危険性は50倍にもはね上がります。
タバコがもたらすもうひとつの重篤な病気 COPD