一次予防 | 乳がんにならないための確実な予防法は、今のところありません。 |
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二次予防 | 早期発見・早期治療が最善の対処法です。 |
三次予防 | 適切な治療を受けて、生活の質を保ちながら、病気と共に生きることが大切です。 |
越えたくない2センチの壁
厚生労働省は、40代以上の女性に、2年に1回の乳がん検診をすすめています。
一般的に乳房のしこりに気付く場合は、2~3cm程度(1円玉大)になっている場合があります。
病気による影響が最も少なく、病気前の生活に近い状態に戻るために、是非とも2cm未満の早期がんの段階で見つけることが大切です。
病期 | 大きさ | ||
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0 期 |
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非浸潤がん(しこりが1mm~1cmで、乳がんが乳腺の中にとどまっている状態の極めて早期のがん)、あるいはパジェット病で、きわめて早期のがん |
早 期 が ん |
I 期 |
しこりの大きさが2cm(1円玉大)以下で、わきの下のリンパ節や他の臓器への転移がない | ||
IIa 期 |
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しこりの大きさが2cm以下で、わきの下のリンパ節転移し、そのリンパ節は固定されておらず動く、またはしこりの大きさが2cm~5cm大でわきの下のリンパ節や他の臓器への転移がない | |
IIb 期 |
しこりの大きさが2cm~5cmで、わきの下のリンパ節転移し、そのリンパ節は固定されておらず動く、もしくは、しこりが5㎝以上でリンパ節や他の臓器への転移はない。 | ||
IIIa 期 |
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しこりの大きさが5cm以下で、わきの下のリンパ節に転移し、そのリンパ節は固定されて動かないか、リンパ節が互いに癒着している。または、わきの下のリンパ節には転移はないが胸骨の内側のリンパ節に転移があるもしくは、しこりの大きさが5cm以上で、わきの下あるいは胸骨の内側へ転移がある。 | |
IIIb 期 |
しこりの大きさや、リンパ節転移の有無にかかわらず、しこりが胸壁にがっちり固定しているか、皮膚にしこりが顔を出したり、皮膚が崩れたり、むくんでいる。 しこりがない炎症性乳がんもこの病期から含まれる |
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IIIc 期 |
しこりの大きさにかかわらずわきの下と胸骨内側のリンパ節の両方に転移がある。 または、鎖骨の上下にあるリンパ節に転移がある |
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IV 期 |
骨、肺、肝臓、脳等の臓器に転移している段階 |
※0期~Ⅰ期までを早期がんといいます。
特に0期でみつけると、治療前とほとんど同じ生活に戻ることが可能です。
そのためには、マンモグラフィや乳房エコーによる乳がん検診が欠かせません。
早期発見の大きなポイントは「乳がん検診の受診」です。
そして検診は一度きりではなく、定期的に続けることが一番大切です。
婦人科や一般外科、内科ではなく、乳腺外科や乳腺専門外来を受診されることをお勧めします。
参考サイト
乳がんは、1cm大まで成長するのに10年以上かかりますが、1cmから2cmに成長するのに2年もかかりません。
乳房のしこりは5mm程度~1cm程度 の大きさになると、自分で注意深く触るとわかるようになります。
月1回の乳房自己触診を実施することは、早期発見に有効です。
食 事 |
脂質は控えめにし、目安は一日に摂取する総カロリーの20~30%以下におさえましょう。 野菜や果物、食物繊維を多く含む食品を積極的に取ることも大切です。 また、大豆や大豆製品等、イソフラボンを多く含む食品は、乳がんを予防する可能性があると考えられています。 |
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お 酒 |
適量飲酒をこころがけましょう。特に女性の適量は男性の半分量と言われていますので、飲みすぎないように注意が必要です。 |
た ば こ |
たばこと乳がんの関係について、世界レベルでの一致した見解は未だありませんが、2005年に厚生労働省が行なった研究では、閉経前の女性において、喫煙や受動喫煙によって乳がんになりやすいという結果がでています。禁煙は、乳がんだけでなく、他の多くの病気を予防します。 |
運 動 |
定期的な有酸素運動は、がんを予防する効果が期待できます。おすすめはウォーキングです。いい靴さえあれば他にはなにもいりません。しっかり手を振って颯爽と歩くようにしましょう。
≪推奨される身体活動量の目安≫
歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を1日60分行いましょう。また、息がはずみ汗をかく程度の運動は1週間に60分程度行いましょう。 ※65才以上の高齢者については強度を問わず、日常の生活での活動も含む身体活動を毎日40分行うことを推奨しています |