保険給付一覧

被保険者(本人)や被扶養者(家族)のみなさんが、病気、けが、出産、死亡した場合、各種の給付金が支給されます。保険給付には、現物給付(病気やけがをしたときに医療そのものを給付すること)と、現金給付(出産・死亡などに要した費用を現金で給付すること)があります。

また健康保険法に定められた法定給付と、それぞれの健康保険組合が独自に定めて給付する付加給付とがあります。

法定給付と付加給付

病気やケガをしたとき

法定給付 付加給付
療養の給付 医療費に下記給付割合を乗じた額
70歳以上
75歳未満
現役並み所得者 7割
一般 8割
義務教育就学後~69歳まで 7割
義務教育就学前 8割
自己負担額から20,000円を控除した額の4分の1を支給(1ヵ月、レセプト1件ごと、高額療養費は除く、100円未満切り捨て)
保険外併用療養費 保険との併用が認められる保険適用外の療養を受けたとき、保険適用内診療について給付割合を乗じた額を支給
療養費 やむをえず健康保険に加入していることを示す証明を医療機関に提出できず自費で診療を受けたときや、医師の指示により治療用装具を購入し立て替えたとき、自己負担分を差し引いた金額を支給
高額療養費
合算高額療養費
医療費が高額になったとき、所得区分に応じた法定自己負担限度額を超えた場合、その超えた分を高額療養費として支給 合算高額療養費の支給を受けるとき、合計自己負担額から20,000円を控除した額の4分の1を支給(1ヵ月、レセプト1件ごと、合算高額療養費は除く、100円未満切り捨て)
高額介護合算療養費 1年間に医療と介護にかかった合計額が高額になったとき、所得区分に応じた法定自己負担限度額を超えた場合は、医療保険と介護保険の制度別に按分計算されそれぞれの保険者から支給
入院時食事療養費 入院したとき、食事療養標準負担額(自己負担する食費)を超えた額を支給
入院時生活療養費 65歳以上の方が療養病床に入院したとき、生活療養標準負担額(自己負担する食費・居住費)を超えた額を支給
訪問看護療養費 医師の指示により訪問看護を受けたとき、給付割合を乗じた額を支給
移送費 医師の指示で移送されたとき、移送に要した費用を支給

病気やケガで仕事を休んだとき(働けないとき)

法定給付 付加給付
傷病手当金 病気やケガの療養のために連続する3日間を含み4日以上仕事に就けず給与等が支払われなかったとき、 休業1日につき標準報酬日額の2/3相当額を1年6ヵ月間支給 休業1日につき標準報酬日額の35/300を1年6ヵ月間支給

出産したとき

法定給付 付加給付
出産育児一時金 出産したとき、1児につき500,000円支給
出産手当金 出産のために仕事を休んだとき、休業1日につき標準報酬日額の2/3相当額を分娩の日以前42日間、分娩の日後56日間支給

亡くなったとき

法定給付 付加給付
埋葬料(費) 埋葬料一律50,000円支給
埋葬費の場合は埋葬に要した費用相当額(埋葬料の範囲内)

保険給付の申請期限(時効)

健康保険の給付を受ける権利は、原則2年で時効となります。起算日から2年が過ぎると時効となり、請求できなくなりますのでご注意ください。時効の起算日はそれぞれ以下の通りです。

保険給付の種類 時効の起算日
療養費 療養に要した費用を支払った日の翌日
移送費 移送に要した費用を支払った日の翌日
傷病手当金 労務不能であった日ごとに、その翌日
出産手当金 出産のため労務に服さなかった日ごとに、その翌日
出産育児一時金 出産した日の翌日
埋葬料(費) 死亡した日の翌日
(埋葬費については埋葬を行った日の翌日)