健診結果の見方

健康診断の健診結果はいかがでしたか?
「再検査」など呼び出しがあった方は、必ず受診して医師の指示に従ってください。
「異常なし」の方でも、昨年、一昨年のデータとよく見比べてみてください。検査結果が基準値の範囲であっても、年々数値が悪化している場合は注意が必要です。経年変化を見るためにも、1年に1回は必ず健診を受けましょう。

特定健康診査の基本項目

保健指導判定値は、厚生労働省が制定した特定保健指導に用いる判定値です。基準値は、医療機関により数値が異なる場合がありますので、健診機関等からの結果表でご確認ください。

身体計測

腹囲cm 保健指導
判定値
男性85以上、女性90以上
検査内容 内臓脂肪の蓄積を調べます
わかる
こと等
体脂肪には皮下脂肪と内臓脂肪があり、内蔵脂肪が過剰にたまると、たとえ体重が適正であっても、糖尿病や心筋梗塞、脳卒中などを引き起こしやすくなります。
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【腹囲の正しい測り方】

1.立った姿勢で
2.息を吐いて
3.へその高さに巻尺を水平に巻いて測定します。
腹囲 へその位置が下に移動しているときは、(A)助骨の下縁と(B)前上腸骨棘の中点の高さで測定します。
BMI
体格指数
保健指導
判定値
25.0以上
検査内容 身長と体重から「肥満」や「やせ」でないかを調べます
わかる
こと等
BMI(体格指数)=体重(㎏)÷身長(m)÷身長(m)の式で算出します。
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日本肥満学会が設定した肥満症の診断基準では、BMI18.5未満が低体重、25以上が肥満です。25を超えると高血圧、糖尿病、高脂血症が発症しやすく、心臓病や脳卒中につながります。

【BMIの計算方法】

例:身長170cm、体重80kgの場合
BMI=80÷1.7÷1.7=27.7

血圧

血圧
mmHg
保健指導
判定値
収縮期 130以上  拡張期 85以上
検査内容 血管にかかる圧力を調べます
わかる
こと等
心臓から全身に血液を送り出す際に、血管の中に加わる圧力が血圧です。血圧は心臓が縮んで血液を送りだすときの収縮期血圧と心臓が元の大きさに戻ったときの拡張期血圧があります。
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高血圧は、脳卒中、心臓病の最大の原因となりますので、血圧が高かった方は、定期的な測定が必要です。特に160/100以上あった方は、薬による治療も必要となります。

【血圧を下げるには】

1.まずは減塩!漬け物、かけしょう油をやめ、みそ汁やめん類の汁は残しましょう
2.野菜をたっぷりとろう!果物も忘れずに
3.晩酌は1日1合まで!ビールなら大瓶1本までですよ
4.どんどん動こう!1日1万歩が目標です!
5.太っている人は体重を減らしましょう!

血中脂質検査

中性脂肪
㎎/dl
保健指導
判定値
150以上
検査内容 血液中に含まれる脂質の量から動脈硬化の危険度などを調べます
わかる
こと等
脂質や炭水化物などを多く含む高カロリーの食品をとりすぎると増加します。中性脂肪が多くなるとLDLコレステロールが増え、また血栓ができやすくなり、動脈硬化を促進します。
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【中性脂肪を下げるには】

1.太っている人は体重を減らしましょう!見事によくなります
2.腹七分目!腹一杯は禁物!腹八分目よりも少な目に
3.とにかく体を動かしましょう!1日1万歩歩こう!
4.お酒の飲み過ぎは大きな原因です!晩酌は1日1合までに!
HDL
コレステロール
㎎/dl
保健指導
判定値
39以下
検査内容 血液中に含まれる脂質の量から動脈硬化の危険度などを調べます
わかる
こと等
善玉コレステロールと呼ばれ、血管壁にこびりついたコレステロールを取り除き、動脈硬化を防ぎます。
LDL
コレステロール
㎎/dl
保健指導
判定値
判定は健診機関ごとに異なる場合がありますので健診の結果表でご確認ください。
検査内容 血液中に含まれる脂質の量から動脈硬化の危険度などを調べます
わかる
こと等
悪玉コレステロールと呼ばれ、血管壁にこびりついて動脈硬化を促進します。LDLコレステロールが増えるほど狭心症、心筋梗塞、脳卒中の発生率が高くなります。
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【コレステロールを下げるには】

1.一番悪いのは動物性の脂肪!脂身の多い肉、鶏肉の皮、バター、チーズはやめましょう!ウインナーやハム類にも注意!植物性や魚の脂肪は大丈夫です
2.洋菓子(チョコレート、ケーキ)やスナック菓子も大敵です!和菓子にしましょう!菓子パン、カップラーメンにも注意
3.卵は2日に1個以下に!牛乳は低脂肪に
4.野菜はたっぷり食べましょう!
5.体を動かそう!1日1万歩が目標
6.太っている人は体重を減らしましょう

肝機能検査

GOT
(AST)
IU/l

GPT
(ALT)
IU/l
保健指導
判定値
判定は健診機関ごとに異なる場合がありますので健診の結果表でご確認ください。
検査内容 血液を採取して肝臓の機能を調べます
わかる
こと等
2つとも肝臓に含まれる酵素で、ともに肝臓が原因の場合がほとんどです。
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多い原因としては
1.肝脂肪:太りすぎや運動不足で、肝臓に脂肪がたまる
2.アルコール性肝障害:お酒の飲み過ぎが原因。放置すればやがてはアルコール性肝炎、肝硬変へ
3.ウイルス肝炎:B型肝炎やC型肝炎。これが原因かどうかは血液検査でわかります。
4.胆のうや胆管の病気:たまにあります(GOTだけが高い場合は、心筋梗塞が疑われます。)
まずは、自分はどれが原因か考えてみましょう。高度の上昇の場合は、肝炎の可能性が高いので、必ず医師の診断を受けてください。軽い上昇のほとんどは(1)と(2)が原因です。生活習慣を変えて、基準値内に戻しましょう。
γ-GTP
IU/l
保健指導
判定値
判定は健診機関ごとに異なる場合がありますので健診の結果表でご確認ください。
検査内容 血液を採取して肝臓の機能を調べます
わかる
こと等
GOTやGPTに似ていますが、飲酒量と強く連動するのが特徴です。飲み過ぎの注意信号ですので、高かった方はお酒の量を減らしましょう。晩酌は1日1合までとし、週1日以上は飲まない日を作ってください。飲み続ければGOTやGPTが上昇し、肝炎が待っています。

血糖検査

空腹時
血糖
mg/dl
保健指導
判定値
100以上
検査内容 血液を採取して糖尿病の危険度を調べます
わかる
こと等
ブドウ糖をエネルギー源として利用する時に必要なのが、すい臓から分泌されるインスリンというホルモンです。インスリンの働きが悪いと血液中のブドウ糖が十分利用されず、血液中にブドウ糖(血糖)が増えます。
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【糖尿病を予防するには】

糖尿病は血糖の値が慢性的に高い状態で、これが続くと腎臓・目・神経に障害や動脈硬化が出てきます。空腹時血糖126以上、ヘモグロビンA1c6.5以上ならば、ほぼ確実に糖尿病ですので医師受診を。軽い上昇でも糖尿病の可能性がありますので要注意を。 糖尿病を予防するには、食事のカロリー制限と、運動量の増加が基本です!
1.食べ過ぎていませんか?腹七分目が目安です!
2.甘いお菓子、甘い飲み物は大敵です!
3.とにかくよく動くこと!1日1万歩が目安です!特に食後のウォーキングが効果的!
4.太っている人は減量を!太ると糖尿病が発症します!体重は糖尿病のバロメーター
ヘモグロビンA1c
保健指導
判定値
5.6以上(NGSP) 5.2以上(JDS)
検査内容 血液を採取して糖尿病の危険度を調べます
わかる
こと等
血中でブドウ糖と結合したヘモグロビンの割合をみることで、過去1~2ヵ月の血糖値がわかる検査方法です。
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【糖尿病を予防するには】

糖尿病は血糖の値が慢性的に高い状態で、これが続くと腎臓・目・神経に障害や動脈硬化が出てきます。空腹時血糖126以上、ヘモグロビンA1c6.5以上ならば、ほぼ確実に糖尿病ですので医師受診を。軽い上昇でも糖尿病の可能性がありますので要注意を。 糖尿病を予防するには、食事のカロリー制限と、運動量の増加が基本です!
1.食べ過ぎていませんか?腹七分目が目安です!
2.甘いお菓子、甘い飲み物は大敵です!
3.とにかくよく動くこと!1日1万歩が目安です!特に食後のウォーキングが効果的!
4.太っている人は減量を!太ると糖尿病が発症します!体重は糖尿病のバロメーター

尿検査

尿糖 保健指導
判定値
陰性(-)
検査内容 尿中の糖の量から糖尿病の危険度を調べます
わかる
こと等
高血糖の状態だと尿にも糖がでます。
尿蛋白 保健指導
判定値
陰性(-)
検査内容 尿を採取して腎臓の機能を調べます
わかる
こと等
通常は尿に検出されない蛋白が陽性の場合は、腎臓病や高血圧、糖尿病などが原因のことがありますので、強い蛋白尿があれば必ず医師受診を。軽度なら何でもない場合も多いですが、足のむくみ(浮腫)や血圧の上昇があれば、医師の診察が必要です。

特定健康診査の詳細項目

貧血検査

赤血球数
万/mm3
保健指導
判定値
判定は健診機関ごとに異なる場合がありますので健診の結果表でご確認ください。
検査内容 血液を採取して貧血の有無を調べます
わかる
こと等
【貧血といわれたら】
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貧血で多いのは「鉄欠乏性貧血」ですが、血液をつくる働きが低下する「再生不良性貧血」や、体内の異常出血が背後にある「溶血性貧血」など原因によって貧血の種類もさまざまです。それぞれの治療法も異なるので、貧血といわれたら、原因をはっきりさせるためにも受診が必要です。

【鉄欠乏性貧血を改善するには】

偏った食生活では健康な血液を確保することはできません。毎食少量でも、主食、魚や肉、十分な野菜類を必ずとってください。主に動物性食品に含まれる鉄(ヘム鉄)は吸収されやすく、赤血球をつくるのに必要なたんぱく質も一緒にとれるので、きちんと食べましょう。主に植物性の食品に含まれる鉄(非ヘム鉄)は吸収が悪いのですが、ビタミンCが吸収を高めます。食事の時に果物や野菜を同時にとりましょう。鉄分を摂っても葉酸がないと赤血球を作ることができません。ビタミンB6やB12も必要です。レバー、魚介類、ニラ、ほうれん草などを食べるようにしましょう。

■鉄分の多い食品

牛、豚、鶏のレバー、かき、かつお、まぐろ、あさり、ひじき、小松菜、ほうれん草など

■ビタミンCの多い食品

いちご、パパイア、キウイフルーツ、ブロッコリー、菜の花、ネーブルオレンジ、芽キャベツ、小松菜、かぶ菜、からし菜、ほうれん草など
ヘモグロビン
(血色素)
g/dl
保健指導
判定値
判定は健診機関ごとに異なる場合がありますので健診の結果表でご確認ください。
検査内容 血液を採取して貧血の有無を調べます
わかる
こと等
【貧血といわれたら】
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貧血で多いのは「鉄欠乏性貧血」ですが、血液をつくる働きが低下する「再生不良性貧血」や、体内の異常出血が背後にある「溶血性貧血」など原因によって貧血の種類もさまざまです。それぞれの治療法も異なるので、貧血といわれたら、原因をはっきりさせるためにも受診が必要です。

【鉄欠乏性貧血を改善するには】

偏った食生活では健康な血液を確保することはできません。毎食少量でも、主食、魚や肉、十分な野菜類を必ずとってください。主に動物性食品に含まれる鉄(ヘム鉄)は吸収されやすく、赤血球をつくるのに必要なたんぱく質も一緒にとれるので、きちんと食べましょう。主に植物性の食品に含まれる鉄(非ヘム鉄)は吸収が悪いのですが、ビタミンCが吸収を高めます。食事の時に果物や野菜を同時にとりましょう。鉄分を摂っても葉酸がないと赤血球を作ることができません。ビタミンB6やB12も必要です。レバー、魚介類、ニラ、ほうれん草などを食べるようにしましょう。

■鉄分の多い食品

牛、豚、鶏のレバー、かき、かつお、まぐろ、あさり、ひじき、小松菜、ほうれん草など

■ビタミンCの多い食品

いちご、パパイア、キウイフルーツ、ブロッコリー、菜の花、ネーブルオレンジ、芽キャベツ、小松菜、かぶ菜、からし菜、ほうれん草など
ヘマトクリット
保健指導
判定値
判定は健診機関ごとに異なる場合がありますので健診の結果表でご確認ください。
検査内容 血液を採取して貧血の有無を調べます
わかる
こと等
【貧血といわれたら】
詳しく見る ≫
貧血で多いのは「鉄欠乏性貧血」ですが、血液をつくる働きが低下する「再生不良性貧血」や、体内の異常出血が背後にある「溶血性貧血」など原因によって貧血の種類もさまざまです。それぞれの治療法も異なるので、貧血といわれたら、原因をはっきりさせるためにも受診が必要です。

【鉄欠乏性貧血を改善するには】

偏った食生活では健康な血液を確保することはできません。毎食少量でも、主食、魚や肉、十分な野菜類を必ずとってください。主に動物性食品に含まれる鉄(ヘム鉄)は吸収されやすく、赤血球をつくるのに必要なたんぱく質も一緒にとれるので、きちんと食べましょう。主に植物性の食品に含まれる鉄(非ヘム鉄)は吸収が悪いのですが、ビタミンCが吸収を高めます。食事の時に果物や野菜を同時にとりましょう。鉄分を摂っても葉酸がないと赤血球を作ることができません。ビタミンB6やB12も必要です。レバー、魚介類、ニラ、ほうれん草などを食べるようにしましょう。

■鉄分の多い食品

牛、豚、鶏のレバー、かき、かつお、まぐろ、あさり、ひじき、小松菜、ほうれん草など

■ビタミンCの多い食品

いちご、パパイア、キウイフルーツ、ブロッコリー、菜の花、ネーブルオレンジ、芽キャベツ、小松菜、かぶ菜、からし菜、ほうれん草など

心電図検査

心電図
検査
検査内容 心臓の機能を調べます
わかる
こと等
心電図異常には不整脈や虚血性変化(狭心症などの傾向)などが含まれます。強い異常があれば必ず医師受診を。軽い異常であっても、動悸、息切れ、運動時の胸痛、胸の締め付け感などがあれば、医師の診察を受けてください。
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心電図に変化のある方は

1.ぜひタバコをやめるようにしてください!心臓の大敵です!
2.血圧やコレステロールが上がらないように注意してください
3.太らないこと!適度の運動は問題ありません

眼底検査

眼底
検査
検査内容 目の奥の網膜の状態から動脈硬化の程度を調べます
わかる
こと等
眼底検査では、網膜の出血や動脈硬化、高血圧影響などを調べています。出血など、はっきりした異常がある場合は眼科受診が必要です。軽い異常があった方は、血圧を正常に保つことに特に注意してください。禁煙や糖尿病の予防も大切です。

40歳以上の方は・・・

健診の結果から必要な方には特定保健指導のご案内が届きます。特定保健指導とは、専門スタッフがあたなの健康管理をサポートするものです。ご自身の健康管理のためにご利用ください。