対 象 者 |
年度内に35歳以上に達する健保加入の従業員(被保険者)、且つ過去に本事業のピロリ菌検査を受けたことがない者。 ※この検査は一人一度きりの検査になりますのでご注意ください。 (任意継続の方は対象外になります。) |
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申 込 期 間 |
11月~翌1月末日 ※対象者のご自宅へ案内を送付いたします。 |
実 施 期 間 |
11月~翌2月末 |
費 用 負 担 |
自己負担なし。 |
受 診 方 法 |
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注 意 事 項 |
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結 果 に つ い て |
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委 託 業 者 |
【西日本】メスプ細胞研究所 〒604-0827京都府京都市中京区高倉通二条下ル瓦町550 メスプビル2F TEL075-231-2230 【東日本】IMLシステムセンター(日本リーダース協会内) 〒162-0825東京都新宿区神楽坂1丁目9番地 黒川ビル TEL03-3260-9248 |
ピロリ菌(正式名;ヘリコバクターピロリ菌)は、人の胃や十二指腸の粘膜に棲んで、粘膜の炎症を引き起こす細菌です。
ピロリ菌による炎症は、胃・十二指腸潰瘍や萎縮性胃炎などを引き起こし、またピロリ菌による胃粘膜の萎縮は胃がんの発生原因となります。さらにピロリ菌関連疾患※とも関係しています。
ピロリ菌を除菌することで、ピロリ菌関連疾患の治癒、胃がん予防効果が期待できます。
※ピロリ菌関連疾患とは
ピロリ菌が関連して発症する疾患群(胃・十二指腸潰瘍、胃炎、胃MALT(マルト)リンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病、胃がん)
ピロリ菌に感染すると、図1のような経過で、その一部から胃がんが発生します。
(図1)
胃がんとピロリ菌は密接に関係しています。
1994年にWHO(世界保健機構)はピロリ菌を「確実な発がん因子」と確定しました。ピロリ菌の感染が長期間にわたって持続すると、胃の粘膜が萎縮し、胃がんを引き起こしやすい状態を作りだします。
ピロリ菌の感染がなければ胃がんはほとんど発生しない、また感染してもピロリ菌を除菌することで胃がんリスクが1/3程度まで低下すると言われています。
胃がんの発症には、食塩の過剰摂取、新鮮な野菜や果物の不足、遺伝的な要素(家系、性別-男性に多いなど)も関連しています。
胃がん予防には生活習慣(特に食生活)を整えることも重要です。
また、ピロリ菌の感染を予防することや、ピロリ菌に既に感染している場合でも除菌することで、胃がんのリスクを減らすことができます。
但し、過去に一度でもピロリ菌に感染した(既感染)者がピロリ菌を除菌しても、過去に一度もピロリ菌に感染したことがない(非感染)者ほどには、胃がんリスクは減りません。ピロリ菌除菌後も、胃透視(バリウム検査)や胃カメラによる胃がん検診は、受けましょう。
【ピロリ菌感染の予防について】
ピロリ菌感染を予防する方法は、親から幼児への食べものの口移しに注意することが役立つと考えられます。
ピロリ菌の感染率は、乳幼児期の衛生環境と関係していると考えられており、上下水道が十分普及していなかった世代の人で高い感染率となっています。
上下水道が完備され衛生環境が整った現代ではピロリ菌の感染率は著しく低下しており、予防についてあまり神経質にならなくてもよいでしょう。
ピロリ菌が陽性だった場合は、薬を服用して行う除菌治療(薬でピロリ菌を退治する治療)を受けます。正しく薬を飲めば、1回目の除菌治療の成功率は約90%と言われています。 (健康保険扱いの3割自己負担になります)
消化器科や消化器内科などの医療機関を受診、精密検査を受けます。
1種類の胃酸分泌を抑える薬と、2種類の抗菌薬の合計3種類の薬を同時に1日2回、7日間服用します。
(内服終了後4週間以上あけます)
除菌治療が終了した後、もう1度検査をしてピロリ菌が除菌できたかどうかを確認。
※但し、除菌不成功の場合は、主治医と相談の上、2回目の除菌治療を行うかどうかを決めます。
除菌治療を始めると、便がやわらかくなる、下痢、味覚障害などの副作用が起こる場合があります。また、稀にかゆみや発疹などのアレルギー症状があらわれる方もいます。
自己判断せず、主治医または薬剤師にご相談ください。
※ピロリ菌の除菌に成功しても、胃がんのリスクがゼロになるわけではありません。
ピロリ菌除菌後も、胃透視や胃カメラによる胃がん検診は受ける必要があります。