郵送ピロリ菌検査 ~ピロリ菌の有無を確認し、陽性であれば除菌をしましょう~



年度内に35歳以上に達する健保加入の従業員(被保険者)、且つ過去に本事業のピロリ菌検査を受けたことがない者。
※この検査は一人一度きりの検査になりますのでご注意ください。
(任意継続の方は対象外になります。)



11月~翌1月末日 ※対象者のご自宅へ案内を送付いたします。



11月~翌2月末



自己負担なし。



  1. 「ピロリ菌検査のご案内」が対象者のご自宅に届きます。
    (当該年度11月初旬「大腸がん検診のご案内」とセットで案内します)
    同封の申込ハガキ「ピロリ菌検査申込書」に、必要事項を記入しポストへ投函してください。(切手不要)
  2. 申込が受け付けられると、1か月前後で自宅に器具1本が送られてきます。
  3. 指定の器具に便を採取します。
    ※同時に大腸がん検診を受ける方は、同じ便から、大腸がんとピロリ菌用の2本を採取することができます。なお、大腸がん検診は2日分の採便が必要ですので、別日に大腸がん用の便をもう1本採取する必要があります。
  4. 検体は、器具に同封している返送用封筒に入れてそのままポストに投函してください。(切手不要)
  5. 約3週間程度で個人宛に検査結果が送られてきます。



  1. 採取した便は10日以上経つと検査できません。採取後は速やかに送付してください。
  2. 検査前の食事制限は必要ありません。
  3. 以下に該当される方は検査を受ける前に主治医にご相談ください
    ・胃潰瘍や十二指腸潰瘍、胃炎などで治療中の方
    ・胃切除手術を受けられた方
    ・腎不全と診断されている方





  1. 結果通知は委託業者から直接お送りします
  2. 精密検査が必要になった場合は、速やかに受診してください。
    (精密検査以降は、健康保険扱いで3割が自己負担になります)
  3. 医師の指示にてピロリ菌の除菌治療を受けてください。



【西日本】メスプ細胞研究所
〒604-0827京都府京都市中京区高倉通二条下ル瓦町550 メスプビル2F
TEL075-231-2230
【東日本】IMLシステムセンター(日本リーダース協会内)
〒162-0825東京都新宿区神楽坂1丁目9番地 黒川ビル
TEL03-3260-9248

ピロリ菌について

ピロリ菌(正式名;ヘリコバクターピロリ菌)は、人の胃や十二指腸の粘膜に棲んで、粘膜の炎症を引き起こす細菌です。
ピロリ菌による炎症は、胃・十二指腸潰瘍や萎縮性胃炎などを引き起こし、またピロリ菌による胃粘膜の萎縮は胃がんの発生原因となります。さらにピロリ菌関連疾患※とも関係しています。
ピロリ菌を除菌することで、ピロリ菌関連疾患の治癒、胃がん予防効果が期待できます。

※ピロリ菌関連疾患とは
ピロリ菌が関連して発症する疾患群(胃・十二指腸潰瘍、胃炎、胃MALT(マルト)リンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病、胃がん)

胃がんとピロリ菌の関係

ピロリ菌に感染すると、図1のような経過で、その一部から胃がんが発生します。

(図1)

胃がんとピロリ菌は密接に関係しています。
1994年にWHO(世界保健機構)はピロリ菌を「確実な発がん因子」と確定しました。ピロリ菌の感染が長期間にわたって持続すると、胃の粘膜が萎縮し、胃がんを引き起こしやすい状態を作りだします。
ピロリ菌の感染がなければ胃がんはほとんど発生しない、また感染してもピロリ菌を除菌することで胃がんリスクが1/3程度まで低下すると言われています。

参考:胃がん予防はピロリ菌を除菌するだけで十分なの??

胃がんの発症には、食塩の過剰摂取、新鮮な野菜や果物の不足、遺伝的な要素(家系、性別-男性に多いなど)も関連しています。
胃がん予防には生活習慣(特に食生活)を整えることも重要です。

また、ピロリ菌の感染を予防することや、ピロリ菌に既に感染している場合でも除菌することで、胃がんのリスクを減らすことができます。
但し、過去に一度でもピロリ菌に感染した(既感染)者がピロリ菌を除菌しても、過去に一度もピロリ菌に感染したことがない(非感染)者ほどには、胃がんリスクは減りません。ピロリ菌除菌後も、胃透視(バリウム検査)や胃カメラによる胃がん検診は、受けましょう。

【ピロリ菌感染の予防について】
ピロリ菌感染を予防する方法は、親から幼児への食べものの口移しに注意することが役立つと考えられます。
ピロリ菌の感染率は、乳幼児期の衛生環境と関係していると考えられており、上下水道が十分普及していなかった世代の人で高い感染率となっています。
上下水道が完備され衛生環境が整った現代ではピロリ菌の感染率は著しく低下しており、予防についてあまり神経質にならなくてもよいでしょう。

ピロリ菌陽性者の除菌治療 
~感染していたら除菌治療を強くお勧めします!~

ピロリ菌が陽性だった場合は、薬を服用して行う除菌治療(薬でピロリ菌を退治する治療)を受けます。正しく薬を飲めば、1回目の除菌治療の成功率は約90%と言われています。 (健康保険扱いの3割自己負担になります)

除菌治療の流れ

  1. 胃カメラなどによる精密検査

    消化器科や消化器内科などの医療機関を受診、精密検査を受けます。

  2. 一次除菌療法

    1種類の胃酸分泌を抑える薬と、2種類の抗菌薬の合計3種類の薬を同時に1日2回、7日間服用します。


    (内服終了後4週間以上あけます)


  3. 除菌判定

    除菌治療が終了した後、もう1度検査をしてピロリ菌が除菌できたかどうかを確認。

  4. 除菌成功

    ※但し、除菌不成功の場合は、主治医と相談の上、2回目の除菌治療を行うかどうかを決めます。

除菌治療の注意点

  1. ①これまでに薬を飲んでアレルギー症状を起こしたことのある方は、除菌治療の前に主治医に申し出てください。
  2. ②確実に除菌をするために、指示された薬は必ず服用しましょう。自分の判断で薬を飲むのを途中でやめたり飲み忘れたりすると、除菌がうまくいかないばかりか、薬に耐性(菌が薬への抵抗力を獲得して薬が効かなくなる)がつき、今後の除菌治療が難しくなります。

除菌の副作用について

除菌治療を始めると、便がやわらかくなる、下痢、味覚障害などの副作用が起こる場合があります。また、稀にかゆみや発疹などのアレルギー症状があらわれる方もいます。
自己判断せず、主治医または薬剤師にご相談ください。
※ピロリ菌の除菌に成功しても、胃がんのリスクがゼロになるわけではありません。
ピロリ菌除菌後も、胃透視や胃カメラによる胃がん検診は受ける必要があります。

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