PSA検査は、前立腺がんの腫瘍マーカーで、血液で検査を行います。
PSAは前立腺がんに関連するたんぱく質で、健康な人にはでてきませんが、がん、炎症、加齢に伴う前立腺肥大症がある人の血液中にでてきます。 したがって、PSA検査によって男性の前立腺がんを早期発見できる可能性があります。
検査は、人間ドックのオプションや自治体のがん検診、泌尿器科などの病院・診療所で受けることができます。
注意事項
PSA検査は、検査特性によりメリットとデメリットがあります。内容を理解した上で利用しましょう。PSA検査(前立腺がん検査)
・推奨年齢 50歳以上 Click Here
<PSA検査を受けるには>
対象者 | 40歳以上の男性 被保険者(但し、任意継続者除く) |
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受診期間 | 当該年度4月1日~翌年2月末日 |
申請期間 | 当該年度4月1日~翌年2月末日(最終受付は3月5日健康保険組合必着分まで) |
申請回数 | 年度内1人1回に限る |
補助金額 | 実費分(但し、上限3,000円まで) |
申請書類 |
申請から支払いまでの流れ ![]() |
※領収書に必要項目が満たされていないものについては、補助できない場合がありますのでご注意ください。(領収書見本)
※健診結果の報告は必要ありません。
※健康保険を使用した場合は対象外です。
※人間ドックで受けられた際、基本項目にPSA検査が入っている際は補助対象外です。
男性に特有の「前立腺」にできるがんです。
前立腺がんは70歳以上の高齢者に多く、50歳以下には少ない状況です。
比較的進行がゆっくりで寿命に影響を及ぼさない、いわゆる「顔つきのよいがん」と言われ、高齢者の約30%は前立腺がんを持っていても、実際には別の原因で死亡しています。但し、中には比較的速く進行するケースも見られます。
早期の前立腺がんに特徴的な症状はなく、あるとしても同時に存在する前立腺肥大症による排尿障害(尿がでにくい・回数が多い)や下腹の不快感などです。
進行すると骨に転移しやすいため、腰痛症状がきっかけで発見される場合もあります。
最近は、症状がなくても人間ドック等で腫瘍マーカーの血液検査を受け、PSA(前立腺特異抗原)高値がきっかけとなり、専門医を受診される方が増えています。 現在のところ、国はがん検診としては認めていませんが、「個人が検査の注意点をよく理解し、個人の判断によって利用することは妨げない」としています。
注意事項
PSA検査は診療として用いる には有用な検査ですが、健康な人を対象としたがん検診で用いる場合は以下の点に注意が必要です。
→PSA検査は、医師と相談し十分な説明を聞いた上で利用しましょう
前立腺がんのリスクには、人種・家族歴・食事などがあります。
黒人や白人に比べて、日本人のリスクは約1/2~1/3です。
1親等の家族に前立腺がんが有る場合、リスクは2~3倍になります。
食事では高脂肪食がリスクになると考えられていますが、詳しいことは分かっていません。
前立腺がんが疑われると、PSA検査、直腸診、超音波(エコー)検査などを行います。
前立腺の組織を採って調べた(前立腺生検査)結果、前立腺がんであることが確定すると、がんの広がりを調べるためにCT、MRI、骨シンチグラフィーなどの検査が行われます。
【検査】
【確定診断】
【がんのひろがり】
前立腺がんの治療には、手術(外科治療)、放射線治療、内分泌療法、抗がん剤治療(化学療法)があります。また、特別な治療をせずに経過を観察する待機療法もあります。
前立腺がんの治療方法は、TMN分類、発見時のPSA値、がんの悪性度(グリーンスコア)、年齢や合併症、および本人の希望などを考慮した上で最適と考えらえる治療を選びます。
※治療に関する詳しい情報は以下のURLをご参照ください
がん情報サービス (http://ganjoho.jp/public/index.html)
出典
1)国立がん研究センター がん情報サービス 各種がん153 前立腺がん
2)前立腺がんガイドライン