投稿 言わしてんか!聞いてんか!
子どもの扶養認定は悩ましい話です

共働き夫婦のお子さんの扶養先は、なぜこんなに悩ましい問題なのでしょうか。
現在、当健康保険組合に寄せられた相談では、お子さんは夫が加入する他社の健康保険組合の被扶養者となっています。給与だけを見れば、夫の収入は妻より安定して高い状況です。
最近は、妻が勤務する当健保の母体企業の業績が好調で、賞与が増加し、一時的に夫の年収を上回ることさえあります。そのため「扶養を妻側、つまり当健保に変えられないか」といった問い合わせが入ることがあります。
そういえばコロナ禍の時には、自営業の夫の収入が激減したため、お子さんを妻の健保組合の被扶養者へ変更したいという依頼があり、事情は異なるものの、認めたケースもあります。
今、妻の会社は業績が良く、以前は無縁だった広告媒体にも積極的に露出するようになりました。これがかえって目立ち、このような問い合わせにつながっているのでしょうか。
妻の会社の業績が好調なのは良いことですが、賞与が高額な状況がこのまま継続するのであれば、お子さんの扶養先の変更が必要になる局面も出てくるかもしれません。
悩ましい話です。
(第1地区 S・E)
市井(しせい)もの

時代小説に「市井もの」というジャンルがある。戦国武将や幕末の志士のようなヒーローは登場しない。庶民の生活が丁寧に描写される。
直木賞受賞作で、今年映画化された「木挽町のあだ討ち」(永井紗耶子著)もそんな作品だ。芝居小屋そばで起きた仇討ち事件を巡り、劇場の呼び込み役、端役の女形、小道具作りの職人夫婦らが登場する。それぞれが苦労の多い人生を送るなか、それでも心の中の「暗い闇やら泥やらと折り合い付けて」ひたむきに生きる姿が描かれ、胸に迫る。
時代も状況も大きく異なるが、読んでいて、ふと健保組合での仕事を思い起こした。
毎日、多くの書類に目を通す。被扶養者異動届、傷病手当金支給申請書、任意継続資格取得申請書など、いずれも必要な事実のみが記された、極めて事務的な内容だ。
だが時折、被保険者の存在をリアルに感じることがある。子どもが生まれた若い夫婦の喜び、思わぬ病を得た働き盛り世代の戸惑い、定年を迎えたシニアの感慨、家族を亡くした人の心の痛み……。市井ものの登場人物と同様、懸命に日々を送る姿が浮かび上がる。
日常業務は、とかく機械的に処理しがちだ。だが、健保組合は被保険者の人生に深く関わっている。そのことを忘れず、仕事に向き合いたい。
(第2地区 T・M)
子ども・子育て支援金に思うこと

今年度から導入された子ども・子育て支援金。同じ社会保険でも年金制度においてはかなり以前から課題とされてきた、「少子化」という国全体の大きな課題に対し、医療保険者が支援金の徴収という新たな役割を担うことになった。
だがその意義は理解できても、被保険者から見れば保険料に上乗せされる形で負担が増える。現在子育てをしていない方々にとっては、自分との直接的な関係が見えにくい制度でもある。
だからこそ、この負担が「次世代への投資」であり、将来の社会保障全体を支える基盤づくりであることを、丁寧に伝えていく必要があると感じる。
我が家の3人の子どもはとうに独立したが、孫も生まれた今、育児の大変さを改めて思い出す。特に海外に居た頃は、見知らぬ子連れの日本人家族にも笑顔で手を差し伸べてくれる地域社会に何度も助けられたが、帰国してみて、駅の階段ひとつとっても子連れには不便を感じることが多かった。
当組合でも子育て中の職員が日々仕事と家庭の両立に奮闘している姿を見るにつけ、子ども・子育て支援金が社会全体にとって有意義に使われることを願って止まない。
(第3地区 K・M)
投稿規定
- 500字以内。見出しも付けてください。原稿を添削する場合があります。
- イラスト、写真も歓迎します。
- 原則として、投稿者の「所属組合名と実名」を掲載。匿名希望(イニシャル)の場合も、原稿には「所属組合名と実名」を明記してください。
- 原稿は地区会の広報委員へ送ってください。
- 問い合わせは、健保連大阪連合会事務局へ。(06-6131-7715)


