けんぽれん大阪連合会

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広報誌「かけはし」

9月の理事会から②

9月25日、同月2回目の理事会を開催し、中央情勢報告を中心議題として審議した。

1.中央情勢

(1)2025年度政府予算概算要求

健保組合関係分として、一般会計は約1323.2億円を計上。健保連交付金交付事業費負担金100億円、高齢者医療特別負担調整交付金200億円、高齢者医療運営円滑化等補助金966.4億円など。特別会計は2.2億円。健保組合災害臨時特例補助金や、健保組合特定健診・保健指導補助金として計上された。

また、事項要求として、「医療DXを活用した保健事業に対する財政支援」「マイナ保険証利用促進に向けた取り組み」について要求している。

(2)医療費の動向

2024年4~6月の累計について、休日補正後の被用者保険計1人当たり医療費は対前年度2.03%増、健保組合1人当たり医療費は同1.63%増。一時に比べると、伸びは落ち着いてきているようにみえる。

2023年度の国全体医療費において、総計は47.3兆円。75歳以上に限れば18.8兆円で、全体の39.8%を占める。1人当たり医療費の伸び率は、被用者保険で対前年度4.3%増、75歳以上で同0.9%増。新型コロナ感染症以降の一時期、ほかの感染症が拡大し、若い世代ほど伸び率が大きくなっている。

(3)健保組合全国大会

10月24日(木)、東京国際フォーラム ホールB7で開催。テーマ・スローガンが決定し、特別企画として、香取照幸氏の講演を予定。

(4)マイナンバーカードと保険証の一体化に向けた取り組み

8月30日に公布された省令改正で、資格確認書の交付は事業主を経由することや、偽造防止の措置が必要であることなどが示された。

2024年7月現在のマイナ保険証利用率は、11.13%。医療機関において、マイナ保険証登録者に占めるマイナ保険証利用者は28.9%となっている。

また、さらなる利用促進の取り組みとして、

①マイナ保険証の利用実績が低い医療機関・薬局に対する個別アプローチ

②マイナ保険証を基本とする仕組みへの円滑な移行を見据えた周知広報

――などが示された。

(5)出産費用の保険適用に向けた検討

給付と負担の関係から、その整備と見える化について健保連は、

①既存の医療保険制度との関係

②現行の出産育児一時金との関係

③被保険者、加入者における保険料負担への納得感

――を主張している。

また、出産費用だけでなく、サービス内容、妊婦健診・産婦健診、産前・産後サポートや相談窓口、各種助成制度等、現行の支援・サポートをどう考えるか、支援の実施主体(国、都道府県、市町村、保険者等)のあり方、財源(公費、保険料、自己負担)のバランスをどう考えるか、といった視点が重要なポイントとなる。

(6)かかりつけ医機能報告に関する取りまとめ

分科会の報告書の概要として、かかりつけ医の1号機能は「継続的な医療を要する者に対する発生頻度が高い疾患に係る診療その他の日常的な診療を総合的かつ継続的に行う機能」。2号機能は「通常の診療時間外の診療、入退院時の支援、在宅医療の提供、介護等と連携した医療提供」とそれぞれ示された。

(7)医師の偏在対策

①医師確保計画の深化

②医師の確保・育成

③実効的な医師配置

――――を柱として、2024年末までに総合的な対策のパッケージを策定し、これらを組み合わせた医師偏在是正にかかる取り組みを推進するとされた。

しかし、これら取り組みを行うにあたって、経済的インセンティブも検討すべきではないかとの意見が出されているが、この財源には保険者等からの協力を得るなどが記されていることに危惧している。

(8)2025新提言検討ワーキングの今後の対応

加入者・国民向けに医療保険の現状や問題点を知ってもらうことが重要であるとし、「加入者・国民向けにQ&Aを作成」「対外向けの提言の作成」の2ステップで進める。

2.本部委員会報告

(1)審査支払対策委員会

9月17日に開催。議題は、支払基金における審査手数料の階層化について。

3.大阪連合会活動

(1)広報委員会

9月24日に開催し、かけはし10月号の編集概要について報告された。

(2)報告事項等

川隅専務理事から、次の2点について報告があった。

①9月11日に実施した時局講演会開催にかかるお礼

②10月24日の全国大会について。大阪からは150名の方に会場にてご参加いただける。大会終了後の国会議員への要請にもご協力をお願いしたい。