柔道整復師の施術代
骨折等で柔道整復師にかかったときの費用が支給されます。 ただし、地方社会保険事務局長と協定(受領委任)を結んでいるところでは、 医師にかかるときと同様に保険証を使い一部自己負担で受けられます。
近年、接骨院などの柔道整復師にかかる方が多くなっています。 これに伴い柔道整復師にかかわる療養費も増加の傾向にあります。
接骨院・整骨院は、皆さんの身近にあり気軽に利用できますが、 施術を受ける場合、『健康保険』が使えるものと使えないものが定められています。 また、柔道整復師は医師ではありませんので、薬の投与や外科手術やレントゲン検査などもできません。接骨院で保険適用となる施術と判断されても、健康保険組合が厚生労働省の通知に基づく審査により自費と判断した場合は、施術費用の全額が自己負担となります。
柔道整復師へのかかり方を正しく理解し、適正な受診をされますよう、ご協力をお願いいたします。

●骨折・脱きゅう…応急手当以外は医師の同意が必要です。
●捻挫・打撲・挫傷(肉離れ等)… (病院と重複受診しての使用は不可。) ただし、捻挫・打撲等の施術が3カ月を超える場合は施術(治療)の継続が 必要な理由書を療養費支給申請書に添付することになっています。

●日常生活からくる疲れや肩こり
●加齢からの痛み(五十肩・腰痛)
●スポーツなどによる肉体疲労改善のためのマッサージや温冷あん治療
●過去の交通事故等による頚部・腰部など疼痛
●脳疾患後遺症等の慢性病のリハビリやリウマチ・関節炎等の神経性疼痛
●病院・医院等で医師の治療を受けながら、同一疾病について同時に接骨院・整骨院で治療を受けること
柔道整復師の施術を健康保険を使って受けるときの流れ

柔道整復師の施術に係る療養費に関する患者ごとの償還払いへの変更について
当健康保険組合では、柔道整復療養費において下記の事例等に当てはまる場合は、支払い方法を(注1)「受領委任払い」から(注2)「償還払い」へ変更できる制度を導入いたします。
※ 第172回組合会(令和4年7月26日)の決議に基づいて実施。
【償還払いへの変更となる事例】
- @自己施術(柔道整復師による自身に対する施術)に係る療養費の支給申請が行われた柔道整復師である患者
- A自家施術(柔道整復師による家族に対する施術、柔道整復師による関連施術所の開設者及び従業員に対する施術)を繰り返し受けている患者
- B当健康保険組合が患者照会を繰り返し行っても回答しない患者
- C複数の施術所において同部位の施術を重複して受けている患者
- D長期かつ頻回な施術を継続して受けている患者(初検日を含む月以降5か月を超えて、かつ1月あたり10回以上の施術を繰り返している患者)
該当する方には「償還払い注意喚起通知」をお送りした上で、状況に改善がみられない場合は償還払いの取扱いとさせていたたきます。
(注1:患者が自己負担分を柔道整復師に支払い、柔道整復師が患者に代わって費用を健康保険組合に申請する。)
(注2:患者が費用の全額を支払った後、患者が健康保険組合へ療養費支給申請書及び領収書を付けて申請する。但、支給要件に該当する場合のみ支払いとする。)
はり・灸・あんま・マッサージの費用
医師の同意をうけ同意書がある場合に限り、はり、灸、 マッサージの施術が決められた範囲内で受けられます。 また、はり・灸・マッサージの施術についても、 同一疾患について病院・医院で治療を受けている場合は、保険証は使えません。

●はり・きゅう施術…神経痛、リウマチ、頸腕症候群、五十肩、腰痛症、頸椎捻挫後遺症 等の慢性的な疼痛を主症とする疾患
●あんま・指圧マッサージ施術…筋麻痺、筋委縮、関節拘縮 等の医療上マッサージを必要とする疾患
保険医の同意と再同意
まずは医療機関で保険医による診察を受け、施術について同意書の交付を受けてください。
保険医による同意書に基づく療養費の支給が可能な期間は6ヶ月です。
施術期間が6ヶ月を過ぎた場合、再同意書(文書)の交付が必要になります。
療養費の請求について
当健康保険組合では「償還払い(一旦施術費の全額を窓口で支払い、被保険者本人が健康保険組合への申請により保険給付分が払い戻しされる仕組み)」によって給付されます。施術者へは加入している健康保険組合での支払い方法は「償還払い」である旨をお伝えください。
一旦窓口で全額を支払い、ご自身で健康保険組合へ払戻しの申請をしてください。
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【1】療養費支給申請書 |
【令和6年9月まで】 |
・はりきゅう用 | ・あんまマッサージ用 |
【令和6年10月より】 |
・はりきゅう用 | ・あんまマッサージ用 |
【2】1年以上・月16回以上施術継続理由・状態記入書 |
・はりきゅう用 | ・あんまマッサージ用 |
【3】往療内訳表 |
【4】施術報告書 |
【5】「領収書、領収明細書」の原本 | |||
【6】「医師の同意書」の原本 |
※上記 はり・灸・あんま・マッサージ療養費の開始日は、2019年5月1日からとなります。
施術を受ける際の注意事項
療養費支給申請書はよく確認し、必ず自分で署名または捺印をしてください。 療養費支給申請書は、受診者が柔道整復師に健保組合への請求を委任するものです。 白紙の用紙にサインしたり、印鑑を渡してしまうのは間違いのもとです。 必ず負傷原因・負傷名・日数・金額をよく確認し、必ず自分で署名や捺印をしてください。

施術が長期にわたる場合、内部的要因も考えられますので、医師の診断を受けましょう。 領収書は必ずもらい、『医療費のお知らせ』で確認をしましょう。
病院での治療との重複はできません。
同一の負傷について同時期に整形外科の治療と柔道整復師または 鍼灸師・マッサージ師の治療とを重複並行的に受けた場合、 原則として柔道整復師等の施術料は全額自己負担になります。
柔道整復師の施術やはり・灸・マッサージの施術を健康保険でかかった場合、後日健保組合から、負傷時の状況や施術内容について文書等でおたずねする場合があります。適正な使用であることを確認するための調査ですので、ご協力をお願いします。