健康セミナー
6月24日、健康セミナーを開催。立命館大学 スポーツ健康科学部 教授 家光 素行氏が「実践!働く人の健康づくりのための運動~仕事の合間にできるストレッチ・筋トレ~」をテーマに講演されました。
実践!働く人の健康づくりのための運動
~仕事の合間にできるストレッチ・筋トレ~

家光 素行 氏
働く世代においては、運動不足や長時間の座位行動が、体力低下、体重増加、肩こり・腰の不調、生活習慣病リスクの上昇につながることが知られています。特にデスクワーク中心の人では、仕事中に身体を動かす機会が少なく、日常の活動量が不足しやすいことが課題です。健康づくりというと、特別な運動時間を確保しなければならないと思われがちですが、実際には、仕事の合間に短時間でも身体を動かすことが、健康維持・増進のために重要です。まとまった運動時間がとれなくても、座りっぱなしを避け、こまめに身体を動かすことは、体力の維持だけでなく、代謝や血流の改善、疲労軽減、気分転換にも役立ちます。
運動には、脂肪燃焼を促すだけでなく、筋量や骨量の維持、心血管疾患リスクの低下、体力向上など、多面的な効果があります。


推奨される運動としては、ウォーキングなどの有酸素性運動、筋力トレーニング、ストレッチ運動、そして日常生活の中での身体活動があります。必ずしも強い運動でなくても、「無理なく続けられること」が健康づくりにおいて非常に大切です。椅子に座った状態でできる運動として、膝の曲げ伸ばし、足踏み、かかとの上げ下げ、体幹のひねり、胸を開く動きなどがあります。これらは大きなスペースを必要とせず、転倒リスクも低く、会議前後や業務の合間にも行いやすい運動です。また、仕事着でもできる運動としては、浅めのスクワット、カーフレイズ、壁や机を使ったプッシュ動作、立ったままの体幹ひねりなどが挙げられます。これらは汗をかきすぎず、床に寝る必要もなく、短時間でも下半身や体幹をしっかり使うことができます。さらに、デスクワーカーにとっては、肩や胸、股関節まわりが硬くなりやすく、姿勢が崩れやすいことも問題です。そのため、リフレッシュ運動として、肩回し、胸開き、背すじを伸ばす動作、股関節を動かす運動などを取り入れることは、肩こりや腰の重さの軽減、集中力の回復にも役立ちます。
健康づくりのための運動は、必ずしも長時間である必要はありません。1回数分から 10分程度の短い運動でも、1日の中で積み重ねることで身体活動量を増やすことができます。大切なのは、自分の体力や生活スタイルに合った方法を選び、無理なく続けることです。科学的エビデンスに基づく運動の考え方を、働く場面に合った形に置き換えて実践することで、日々の健康づくりに結びつけることができます。


