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広報誌「かけはし」

健康セミナー(オンデマンド配信)

5月9日~8月12日、健康セミナーについてオンデマンドにて講演動画を配信。武庫川女子大学 食物栄養科学部 食創造科学科 講師 本田ほんだ 智巳ともみ 氏が「毎日の食事で予防する生活習慣病~調理のポイント~」をテーマに講演されました。

毎日の食事で予防する生活習慣病~調理のポイント~

本田 智巳 氏

生活習慣病は、食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒などの生活習慣が、発症や進行に関与する疾患群であり、糖尿病、高血圧症、脂質異常症、がん、心疾患、脳血管疾患などが含まれます。(※生活習慣病の発症には、生活習慣だけでなく遺伝的要因や社会環境要因などの複数の要因が影響するという点に配慮が必要です)

毎日の食事で生活習慣病を予防するための調理のポイントについて、以下の3点を解説します。

  • 血糖値を改善するための調理
  • 血圧を改善するための調理
  • コレステロール値・中性脂肪値を改善するための調理
1.血糖値を改善するための調理

食材や調味料の糖質量を意識し、糖質量が少ない食材や調味料、血糖値の上昇を抑える食材を選ぶことが重要です。

糖質は、単糖類、二糖類、多糖類に分類され、摂取した糖質の多くは、消化・吸収され、体内でエネルギー源として利用されます。脳が機能するためには、常に一定量のブドウ糖が必要となるため、糖質を極端に減らしすぎないように注意する必要があります。

主食の量を減らす、食材や調味料を置き換える、調理方法を工夫することで、血糖値の改善につながります。

2.血圧を改善するための調理

食材や調味料の食塩相当量を意識し、食塩相当量が少ない食材や調味料、ナトリウムの排出を促す食材を選ぶことが重要です。

食塩相当量とは、食品中に含まれるナトリウム量を基に、それを食塩の量に換算した値です。ナトリウムは、ヒトが生きていく上で欠かせないミネラルの一つですが、摂り過ぎると健康リスクを高める可能性があります。

主食の種類を変える、食材や調味料を置き換える、調理方法を工夫することで、血圧の改善につながります。

3.コレステロール値・中性脂肪値を改善するための調理

食材や調味料の脂質・コレステロールを意識し、脂質・飽和脂肪酸・コレステロールが少ない食材や調味料、コレステロール・中性脂肪を減らす食材を選ぶことが重要です。

コレステロール・中性脂肪は、ヒトが生きていく上で必要な脂質の一種であり、コレステロールは細胞膜や各種ホルモン等の原料となり、中性脂肪はエネルギー源として使われます。しかし、LDLコレステロールや中性脂肪が多い、あるいはHDLコレステロールが少ない状態は、脂質異常症と呼ばれ、食事や運動などの生活習慣を見直す必要があります。

主食の種類を変える、食材や調味料を置き換える、調理方法を工夫することで、コレステロール値・中性脂肪値の改善につながります。

これらの調理のポイントを実践することで、生活習慣病の予防につながります。

難しく考えすぎず、できることから始めてみましょう。