けんぽれん大阪連合会

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広報誌「かけはし」

新年あいさつ

健保連大阪連合会
会長

久保 俊裕

新年あけましておめでとうございます。皆様にはご健勝にて新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。

年始早々に石川県能登地方で発生しました地震や羽田空港での航空機事故により、お亡くなりになられた方々に衷心よりお悔やみ申し上げますとともに、今だ懸命な救出活動が行われている中ではございますが、被害にあわれた皆様には心よりお見舞い申し上げます。一日も早い復旧を願っております。

さて、昨年を顧みますと、5月8日に新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが5類に移行されました。移行後、感染症対策も個人の判断に委ねられたほか、野球やサッカーの応援も声だしが可能となり、花火大会なども再開され、コロナを過度に恐れない生活を実感するようになりました。

そのような中、スポーツ界では「日本代表」の目覚ましい活躍も印象に残ります。ワールド・ベースボール・クラシックで3大会ぶり3回目の優勝を果たした侍ジャパン、ラグビーワールドカップでは強豪相手に奮闘した桜戦士、また、バスケットボール、バレーボール、ハンドボールの男子日本代表がパリ・オリンピック出場権を獲得するなど、勇気づけられる話題があった1年でした。

しかしながら、その一方では、為替レートが、10月には1ドル150円を超える日があり円安が止まらない状況となったほか、物価の高騰、ロシアのウクライナ侵略、パレスチナ・イスラエル紛争も深刻化するなど、重苦しい年でもありました。

医療保険関係に目を移しますと、国民皆保険制度については、医療技術等の発展や高齢化の進展により医療費が増加しているにも関わらず、制度の支え手である現役世代が減少していることが、財政的にも制度の存続が危ぶまれる状況を作り出しています。

すべての団塊の世代が後期高齢者になる2025年度にかけて、高齢者医療への拠出金負担が急増することは明白です。出生数の減少による少子化の加速も脅威であり、このままでは現役世代の負担はさらに厳しくなり、極めて重大な難局に直面することが確実と言わざるを得ません。世代間の給付と負担のアンバランスを是正して公平性を確保し、全世代で負担を分かち合う制度へ転換しなければなりません。医療費の伸びを中長期的にどう抑制するか、医療の重点化・効率化、保険者機能を発揮できる健保組合方式の維持・発展も必要となります。

昨年の10月に、健康保険組合全国大会が「将来世代が希望を持てる制度へ! 医療DXを推進し、改革実現と健保組合のさらなる機能強化を」テーマに開催されました。

大会では、

○社会情勢の変化を見据え、全世代で支え合う制度へ

○医療DXを推進し、国民の健康と安心を確保

〇安全・安心で効果的・効率的な医療提供体制の構築

〇保険者機能の推進による健保組合の価値向上

の4つのスローガンに基づく決議を採択し、健保組合・健保連の主張を内外にアピールしました。今後も、健保組合の財政危機を打開し、国民皆保険制度を維持発展していけるよう健保組合の実情や改革のための具体案を、多くの人々に対して、わかりやすく説明し、改革実現に向けて取り組んでいかねばなりません。

そのような中、今年も多くの課題が山積しています。
「従来にも増して過重な拠出金負担・医療費の増加に伴い益々厳しくなる財政状況への対応」、「4月から始まる第三期データヘルス計画、第四期特定健診・特定保健指導」、「12月には健康保険証が廃止され、それまでにマイナンバーカードと健康保険証の一体化に向けた準備」など対応していかなければなりません。

そのためにも、健保組合と健保連が、より一層連帯を強め、全力を挙げてこの難局に立ち向かっていかなければならないと考えております。

大阪連合会は、健保連本部・各都道府県連合会・各関係団体とも十分に連携をとり、成果ある年にしたいと思います。皆様のこれまで以上のご指導、ご支援を心からお願い申し上げます。

最後に、本年も皆様がご健勝・ご多幸で活躍されることを祈念して、新年のあいさつとさせていただきます。