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広報誌「かけはし」

健保問答

第508回

Q

2024年度からの「第4期特定保健指導」の内容は、第3期からどのように変わりますか。

A

厚生労働省の「第4期特定健診・特定保健指導の見直しに関する検討会(令和4年10月)」での議論において、主な見直しのポイントは3点あります。

1点目は、「アウトカム評価(成果が出たことへの評価)」の導入です。今回の見直しの最大の変更点であると考えられます。具体的には、アウトカム評価の主要達成目標として「腹囲2cm・体重2kg減」をあげ、介入量は問わず、初回面接から3カ月以上経過後の実績評価時に達成すれば、特定保健指導を終了することができるとされています。一方で、アウトカム評価を原則としつつも、プロセス評価(保健指導実施の介入量の評価)も併用される方向です。これにより、主要達成目標腹囲2cm・体重2kg減が未達成の場合でも、食習慣や運動習慣、喫煙習慣の改善等の行動変容や、「腹囲1cm・体重1kg減」のアウトカム評価と、保健指導の介入とをあわせることで、特定保健指導を終了することができます。

2点目は、「特定保健指導の見える化」です。腹囲2cm・体重2kg減達成割合や、行動変容指標の改善割合等の把握が求められる見込みです。

3点目は、「ICTを活用した保健指導の推進」です。多様なニーズに対応するため、遠隔等で行う保健指導については、評価水準や時間設定等は対面と同等に扱われる方向です。

その他、上記3点以外にも、特定保健指導の初回面接の分割実施についての条件が緩和される模様です。

なお、特定健診に関しても、質問項目の変更等がありますので、第4期特定健診等実施計画策定に向けて、厚生労働省のホームページ等から情報を収集しつつ、準備を進めていくことが肝要でしょう。