広報誌「かけはし」

■2021年2月 No.593
健保問答 

第 484回

     
Q
   健康保険組合の電子申請環境の構築が進められていますが、その概要について教えてください。

A
   現在、健康保険組合の業務は「紙媒体」が中心となっていますが、これを「電子化」することにより、「処理能力の向上、作業時間・保管場所の削減、簡便な情報管理」などにつながります。
 また「電子化」は、事業主や被保険者等の負担を軽減するだけではなく、健康保険組合職員の事務負担軽減や経費削減等にも寄与するものであり、厚生労働省としてもこの取り組みを加速しています。
 これら『健康保険組合業務の電子化に向けた取り組み』の一環として現在、ステップ1として『健康保険組合の電子申請環境の構築』が進められています。
 電子申請(手続き)の流れは次のとおりです。
 @事業主等は、マイナポータルの申請APIと連携したソフトウェアを使用し電子申請する。申請の際、日本年金機構の届出作成プログラムにより作成したKPFD様式(CSVデータ)等を添付。
 A事業主等からの申請は、申請データへの電子署名または法人共通認証基盤による資格情報確認により申請者の確認を実施。
 B健康保険組合は、オンライン請求ネットワークを使用してマイナポータルに接続し、事業主からマイナポータルに送信された申請データをダウンロードする。事務処理後、届出に対する決定結果を登録する。
 C事業主等は、届出の状況や決定結果を確認する。
 令和2年11月より、「健康保険 厚生年金保険 被保険者資格取得届」を含む15の届出が電子申請できるようになっています。一部の届出においては電子申請が義務化されています。健康保険組合としてもシステムベンダーと連携を図りながら対応を進めていくとともに、事業主への周知ならびに対応状況の確認を含め、電子申請環境の構築に向けて取り組んでいく必要があります。