広報誌「かけはし」

■2020年11月 No.590
 
投稿 言わしてんか!聞いてんか!

●そんなに急がなあかんの?
 

 今、まさにすごい勢いで進んでいる『情報連携』。早くも来年3月にはマイナンバーカードによる『保険証利用』ができるようになるそうだ。正直なところ、ほんとうに個人情報保護は大丈夫か? 政府が思い描いているほど普及するのか? など、疑問に感じるところが多々ある。
 また、デジタルPMOから健保へ来る連絡では、少なからずシステムの不具合が発生しており、システム的にまだまだ未熟なのでは…と思わざるを得ない。新型コロナウイルス感染防止の影響でテレワークが多くなっているなか、システム不具合の対応等はさぞかし大変なことだろう。
 もっとゆっくり開発に時間をかけて、「安心して確実に使える」システムにしてもらいたいと思うのは私だけだろうか。現実的には国がエンドを決めて進めている事業なので、日程の先延ばしなど許されないことではあるが、あまりにも拙速に過ぎるのではないか。制度を実際に運用しながら、並行してシステム改修していく考えなら、個人情報漏洩の可能性も考えられ、非常に危険だ。
 『巧遅は拙速に如かず』という言葉があるが、『情報連携』に関しては「巧遅」でよいのではないだろうか。

(第4地区 T・U)

   
●コロナに打ち勝てアメリカ
 

 連日、世界のコロナウイルス感染者数が報道されている。気がかりなのが、昨年10月まで約5年間駐在していたアメリカの感染者数の多さ。その数に心が痛むとともに、早く収束されんことを祈るばかりである。
 10月5日現在のアメリカの感染者数は約742万人、アメリカの人口は、日本の人口の約3倍の3.3億人であるが、日本の感染者数とは比較できない膨大な数字だ。素人目にもこれだけ急激にアメリカで感染が拡大したのは、@マスクをする慣習がないこと(マスクをしていると犯罪人かと思われる地区がある)A医療制度が国民皆保険ではない(医療費が高く、病院に行きたくても行けない方がいる)B国内の移動手段が航空機か車(州間の感染スピードが速い)C連邦政府と州政府の感染対応の差異等々、様々な理由が考えられる。
 例えば大統領選挙運動。民主党のバイデン候補はITを駆使した選挙活動を行うなど、感染対策をしていた。一方で共和党のトランプ大統領は大規模集会を実施し、参加者の多くはマスクをしていない模様がテレビで報道されていた。感染を懸念していたが、10月2日、トランプ大統領自身が感染していたことがわかった。治療薬やワクチンの開発・普及による感染抑え込みを期待する以前に、コロナ禍での経済活動と並行して感染抑制の徹底した対策を切望している。
 コロナウイルスが収束し、安心してアメリカを訪問できる日を楽しみにしている。

(第5地区 M・W)

 
●オンラインな世の中
 

 世の中は、このコロナ禍のなか「何でもオンライン」に生活様式が一変しました。仕事はリモート、買い物は通販、さらにオンライン飲み会や旅行体験ツアーまで出現しました。もちろん、コロナの感染症対策には必要な新しい生活様式であったかもしれません。
 同様に、当組合の保健事業もオンライン化が急速に進んでいます。家庭用常備薬や医療費通知、医療相談などもWeb化し、5月には「オンライン禁煙」もスタートさせました。大手ベンダーによるBCPサービスも始まり、いよいよオールオンラインの時代が見えてきたところです。
 しかし、今年の新入学生や新入社員のように、一度も人と触れ合うことなくオンラインで始まり、そして完結してしまう社会が、ある種の焦燥感を生んでいたことも事実です。これから人と人とのコミュニケーションをどうとるべきか、と考えさせられました。
 今後、特定保健指導や重症化予防のオンライン化を推進していく上で、加入者の方々へより質の良いサービスを提供するため、委託業者や医師、栄養士の方々とその対象者の方が十分な情報のやり取りができるよう、ハードとソフトの充実が急務だと思います。その上で、対面指導とオンラインがうまく融合し、よりバリエーションに富んだ保健事業を展開し、これからの「よりオンラインな世の中」に対応していくことが大切だと実感しています。

(第6地区 T・K)
 

 
投稿規定
「言わしてんか!聞いてんか!」
500字以内。見出しも付けてください。原稿を添削する場合があります。
イラスト、写真も歓迎します。
原則として、投稿者の「所属組合名と実名」を掲載。匿名希望(イニシャル)の場合も、原稿には「所属組合名と実名」を明記してください。
原稿は地区会の広報委員へ送ってください。
問い合わせは、健保連大阪連合会事務局へ。(06-6131-7715)