広報誌「かけはし」

■2020年5月 No.584
 
投稿 言わしてんか!聞いてんか!

●そこはかとなく書きつくれば
 

 「つれづれなるままに、日ぐらし…」。この書き出しを皆様、教科書などで一度は見られたことがあると思います。鎌倉時代に書かれた「徒然草」は現代の私たちにも多くの教訓を与えてくれます。
 「徒然草」のなかに健康保険に通じる記述があるので紹介します。123段のなかで、意訳すると、「人が生きるのに大切なことは、衣食住の三つである。さらに、人は病にかかるので、医薬を加えた四つが生きる上で必要なものだ」と述べられています。
 「徒然草」の書かれた昔から人々は、生きる上で医薬は大切だと考えていました。現在、私たちが安心して医療を受けることができるのは、健康保険制度のおかげだと思います。
 最近、超高額な医薬品が相次いで登場しています。これらの薬は命に関わる病気の治療に大きな効果が期待できる一方で、医療費の膨張が健康保険制度の持続可能性を脅かしかねないと言われています。
 高額でも命を守るのに必要な医療を健康保険の対象とするためには、既存の医療が健康保険の対象としてふさわしいものか常に見直し、医療費の膨張を抑えることも必要ではないかと思います。
 健康保険は私たちが安心して暮らすために欠かすことのできない制度なのですから。

(第4地区 健康法師)

   
●健保業務の改革・効率化
 

 1月15日に国内最初の新型コロナウイルス感染者が確認された後、4月6日までに44都道府県において合計3800名超の感染者、80名の死亡者が確認されました。
 こうした状況を踏まえ、我が大阪府を含む7都道府県を対象として、4月7日に「新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言」が発せられました。
 本稿は、この宣言発令直後に書いたものです。「かけはし5月号」が発行される頃には、感染症の収束が見えていればよいなと願いつつも、いったいどこまで拡大するのか心配でならないというのが本音です。
 一方で、緊急事態宣言にもとづく外出自粛の要請を受け、事業主は出社勤務の抑制に取り組んでおり、感覚的に出社人数は半減程度の水準ではなかろうかと思われ、職場の景色もずいぶん変わってしまいました。
 当健保組合でも、厚労省保険課の「不急以外の業務は遂行されなければならない」「テレワークの導入・実施を検討されたい」とする事務連絡を踏まえ、出勤人数を半分以下とするほか、事業主の支援を受けて、一部にリモート回線を使用した自宅パソコンによる在宅勤務を開始しました。
 しかしながら、わかっていたこととはいえ、紙・押印・ファイリングといった昭和的(?)な仕事の多い健保業務、在宅でできる仕事のなんと少ないこと。事業主はパソコン片手にペーパーレス会議などが浸透していて、その差を痛感するばかりです。
 この感染症の一刻も早い終息を願うとともに、「新型コロナウイルス感染症が契機となって、健保業務の改革・効率化がずいぶん進んだなあ」と振り返ることのできる日がくることを夢見ています。

(第5地区 H・M)

 
●戻ってきてみて感じたこと
 

 健保を4年間離れていましたが、昨年7月に戻ってきました。第6地区会の会合に参加しても、見知っている方が何人もいて、たいへん心強いところです。以前は余裕がなく、起こったことに対応していくのに精一杯でしたが、離れていた分、岡目八目といいますか、少し冷静に対応できるようになったと感じています。
 健保の仕事の内容・手続きは、ほとんど変わっていません。一方、大きく変わったなあと思うのは、紙から、新システムで電子入力するようになった作業で戸惑うことが多いです。数字等を作る基本的な作業は簡単にできるのですが、その後、新システムを使って報告するのは、1日がかりというのもしばしばです。
 さらに、マイナンバー関連のシステムについては、正直、ほとんど手を付けていません。マニュアルを読む(というより眺める)だけで、うんざりしてしまうほどのボリュームがあります。
 これからマイナポータルも導入されていくなかで、誰でも簡単に操作できるシステム構築をお願いしたいものです。

(第6地区 N・O)
 

 
投稿規定
「言わしてんか!聞いてんか!」
500字以内。見出しも付けてください。原稿を添削する場合があります。
イラスト、写真も歓迎します。
原則として、投稿者の「所属組合名と実名」を掲載。匿名希望(イニシャル)の場合も、原稿には「所属組合名と実名」を明記してください。
原稿は地区会の広報委員へ送ってください。
問い合わせは、健保連大阪連合会事務局へ。(06-4795-5522)