●柔整雑感 |
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この春から、いわゆる「柔整」の担当になった。初めてすることだから勉強しようと、厚労省の通知に当たってみた。
「療養費の適正化」は当然のことだ。「柔整療養費の被保険者等への照会について」の内容は、“保険者の取り組みが通知を逸脱すると注意することがある”というもの。一部の保険者に行き過ぎた取り組みがあったかもしれないが、そうしないと適正化が進められない状況だったのではないか。なのに、保険者だけが悪者のように言われても…。
さてさて、処理を始めてみると、おかしなことがたくさん出てくる。
一応、請求書には負傷の原因が書いてある。1日に肩関節捻挫(重量物を持ちました)、10日に上腕部挫傷(ジムでダンベルを持ちました)。重いものを持って肩を痛めた人が、その月にジムでダンベルを持って上腕部を痛めるとは、施術される方も、もっと気をつけるように言ってやって。こんな調子で毎月毎月十数年続ける猛者もいる。治癒と初検を繰り返している例もある。
なにかこの人、ケガをするために毎日を過ごしているの? こうなると申請書にある負傷原因、施術内容についても疑問がわいてくる。
そもそも、療養費は償還払いが原則なのに、いまだに柔整療養費だけが受療委任払いに限定されていることは正しいことなのか。大昔と違って、整形外科も十分にそろっている。あはき療養費は償還払いと受療委任払いが選択できるようになったというのに。ついでに、柔整療養費の申請書も、もう少しわかりやすくしてもらえないだろうか。
(第4地区 John Doe) |
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●政府に都合の良い財布 |
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先日の新聞にあった「高齢者医療に充てるべき財源が慢性的に不足する状況のツケを回された企業健保は、政府に都合の良い財布と化している」などとする記述は、まさに正鵠を射た指摘だと思いました。
同じ社会保険である厚生年金保険料率は18.3%で固定されています。厚生年金も高齢化の進展に伴う年金支給額レベル(正確には、所得代替率)が下がる局面で、保険料率引き上げの議論が出てくると思いますが、広く議論され、引き上げる場合は国会で決議されることとなります。しかし、我々健康保険組合では、国会で決議されることなく、高齢者への拠出金額が制度として自動的に上げられてしまうのです。
特定保険料(高齢者医療を支えるための保険料)の率は、平均すれば4%くらいではないでしょうか。我々の高齢者への拠出金を世間へ明確に認識していただくため、例えば、この4%を高齢者拠出金率として健康保険料率の外数として定めることはできないのでしょうか。
そして、高齢者医療費負担構造改革を行うのか、拠出金率4%を引き上げるのか、その選択を世間に問い、国会で決議してもらうという仕組みであるべきと思うのですが。
(第5地区 H・K) |
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●もっと後発医薬品のPRを |
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皆さんは後発医薬品と聞いて、どんなイメージを持たれますか?
後発医薬品の使用割合を2020年9月末までに80%以上にするという厚労省の設定目標もあり、本年2月概算では77.5%まで普及が進んでいます。最近では薬局でも「後発医薬品にしますか」との声掛けがふつうです。
先日、「普通の薬にして!そんな安い薬いらん!」と憤慨している老人を目撃しました。こんなに医療費が増え続けているにもかかわらず、いまだに一部には、後発医薬品は安価なだけの粗悪品であるというイメージを持っている方がおられます。こうした誤った認識や医療費削減への意識の低さが、後発医薬品普及の大きな妨げだと思います。
2022年からの3年間で団塊の世代が後期高齢者へ移行します。医療費の自己負担の軽い人が一気に増え、現役世代の負担がさらに増す懸念は、健保連が強く主張するとおりです。当組合では医療費削減の取り組みの一つとして、かねてより後発医薬品への転換通知を本人や家族へ郵送しています。
ぜひとも国には、医療費削減に最も効き目がある後期高齢者に対して、後発医薬品の必要性・安全性・信頼性のPRに努め、我々組合の取り組みをあと押ししてほしいものです。
(第6地区 M・N)
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投稿規定 |
「言わしてんか!聞いてんか!」 |
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500字以内。見出しも付けてください。原稿を添削する場合があります。 |
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イラスト、写真も歓迎します。 |
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原則として、投稿者の「所属組合名と実名」を掲載。匿名希望(イニシャル)の場合も、原稿には「所属組合名と実名」を明記してください。 |
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原稿は地区会の広報委員へ送ってください。 |
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問い合わせは、健保連大阪連合会事務局へ。(06-4795-5522) |
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