広報誌「かけはし」

■2018年4月 No.559
 
投稿 言わしてんか!聞いてんか!

●予防成果を求めて・・・
 

 昨今、さまざまなメディアから提供される健康に関する情報は増加の一途である。
 なかには、明らかに迷信やおまじないの域に留まるようなものや、本当に役立つのか疑わしいものまで溢(あふ)れています。
 先日、日本人の口腔歯科をテーマとした情報に接し、驚いたことがありました。これまでの「歯磨きブラッシング指導」は誤りだというお話で、「食後なるべく早く歯磨きすることによって虫歯が予防できます」と広く伝えられてきた従来の考え方を一転させるような内容でした。
 遠い昔、健保関係者を集めて、歯科の権威ある先生から「毎食後すぐの歯磨き習慣を怠らず、さらに日に1回は念入りに10分くらいかけてブラッシングを」と教えられました。なにも疑わず信じて、時にそれを実行し、ブラッシングが不足した日には、なにやら後ろめたい気分のストレスを抱いて一日を終えていたような自分がいました。
 新しいお話では、食後すぐの歯磨きはダメで、むしろ歯をキズ付けそこに口内菌が増えて予防にならず、食後2〜3時間後の歯磨きこそ予防効果を上げるらしい。食後に分泌される唾液には、食事でキズ付いた歯の修復作用や殺菌作用があるからなのだと。要は、口腔内の虫歯菌が増えたときが歯磨き時だよと・・・。
 なるほど当を得たお話だなぁ。少し見方を変えれば分かりそうなお話に、しばし感心してしまいました。
 ある地方の小学校で、先生が授業の間の休み時間での歯磨きを勧め、風邪やインフルエンザの予防にまで成果を上げているとのニュースを紹介され、さらに納得してしまいました。
 保健指導においても、無条件に受け入れ、何の疑いもなく従うことの危うさを感じます。毎日多くの情報に接していますと、新たな知見に基づいて、内容を見直していくことが大切と気づかされます。
 個人の健康維持においても、自分の状態をよく知り、いま最も必要な対処は何かを自分で学び、創り出す姿勢こそが健康寿命を延ばす秘訣かもしれませんね。

(第1地区 H・Y)

   
●禁煙事業 今は煙たがられても・・・
 

 当健保組合の加入事業所では、喫煙率が男女あわせて22.2%です。厚労省の平成28年国民健康・栄養調査結果によると、習慣的に喫煙している人の割合は18.3%ですから、減ったとはいえ、まだ世間の水準より高い喫煙率です。
 かくいう私はというと、今から7年前にたばこをやめました。それも、それほど強い意志なくやめることができました。その理由は二つあります。一つは第一子が生まれたこと。もう一つは当時、大幅な増税があり、たばこの値段が大きく値上がりしたことでした。自販機の前で「高いなぁ、買うのは後にするか」と、たばこを買い控えていたら、いつのまにかやめていた、という禁煙でした。
 今では当時の増税に感謝しています。健康上のメリットはもちろんですが、1日1箱×365日×7年で、100万円を超える節約になりました。
 そんな私が何の因縁か今、データヘルス計画で禁煙計画を考える側にまわっています。私の経験でいえば、周囲から外堀を埋められないと、たばこはやめられません。今は喫煙者の皆さんに煙たがられても、将来はきっと感謝してもらえることを信じて、禁煙事業を立ち上げていこうと考えています。

(第2地区 N・K)

 
●ジェネリック医薬品の使用促進について
 

 当組合では、差額通知の送付などによりジェネリック医薬品(後発医薬品)の転換率が70%を超えましたが、国がめざす2020年9月までに転換率80%を達成するためには、ほかにどんなことができるでしょうか。それには、やはり加入者の意識改革が必要だなと思います。
 例えば、低年齢の子どもは、市町村等で子ども医療費などの助成があり、窓口で自己負担をすることがないため、医療費削減よりもなじみのある先発医薬品を選ぶ傾向にあるのではないかと考えます。
 そこで、幼稚園、学校からもジェネリックを推奨してもらうというのはどうでしょう。教育機関から案内があれば、安全面に漠然とした不安を持つ保護者の認識も変わって、少なからずジェネリックに変更する人が増えるのではないかと思われます。
 また、医療費助成を行っている市町村の窓口でも、医療証の発行の際に推奨してもらえるといいなと思います。人の意識を変えるためには、根気よく色々な角度から伝え続けることが必要だと思います。
 当組合も今後の対策として、事業主にも協力を得ながらジェネリックのさらなる使用促進をすすめていく予定です。

(第3地区 K・K)
 

 
投稿規定
「言わしてんか!聞いてんか!」
500字以内。見出しも付けてください。原稿を添削する場合があります。
イラスト、写真も歓迎します。
原則として、投稿者の「所属組合名と実名」を掲載。匿名希望(イニシャル)の場合も、原稿には「所属組合名と実名」を明記してください。
原稿は地区会の広報委員へ送ってください。
問い合わせは、健保連大阪連合会事務局へ。(06-4795-5522)