広報誌「かけはし」

■2017年12月 No.555
 
投稿 言わしてんか!聞いてんか!

●救急車を利用しますか?
 

 先日、生まれて初めて救急車に乗った。夜中に突然腹痛が起こり、どうしても我慢できなかったので、妻に呼んでもらった。電話してから数分で救急車が到着。救急隊員から何を質問されたかはあまり覚えていないが、症状に応じた適切な質問をされたように思う。
 病院に着いて、いくつかの検査をするころには腹痛もだいぶ治まり、結果も大きな問題がなかったので、無事に帰宅することができた。救急車の到着の早さ、医療スタッフの的確な措置に感心し、日本の医療の充実を改めて実感することができたが、結果的に症状が軽かったこともあり、救急車を利用したことに後ろめたさを感じてしまった。
 救急車の出動回数は、2015年に全国で初めて600万件を突破し、2016年は621万件だったそうである。実に5秒に1回くらいのペースで出動していることになる。救急車が1回出動するのにおよそ4万5000円かかるそうである。この費用は、各地方自治体が負担している。実際に搬送された約半分が軽症のようである。
 救急車を呼ぶべきか迷ったときには「♯7119」という電話相談窓口もあるそうだ。救急車の有料化も議論されているが、必要なときに安心して救急車を呼べるように、条件を維持するには、考えなければならないことが非常に多いと感じた。

(第1地区 J・F)

   
●加算、減算?
 

 特定健診・特定保健指導が保険者の義務となって10年が過ぎました。来年度の見直しでは、実施結果に応じて後期高齢者支援金への加算(ペナルティ)・減算(インセンティブ)が拡大されます。
 検認書類と合わせて加入者から集めた特定健診・保健指導アンケートでは「健診を受ける時間がない」「どこも悪くないから受けない」「面倒」等々、総合組合の健診目標値(85%以上)には到底おぼつかない実態が裏づけされるばかり。保健指導はさらにハードルが高く、屋外の現場作業が多い加入事業所の業務形態から、「指導を受ける機会があれば利用しますか」との質問は実に約8割近くが「NO」でした。
 このため、ペナルティの回避へ向け、事業主訪問で現状への理解と協力をお願いし、本年度の健診・保健指導を1件でも増やす努力を重ねているところです。
 制度見直しの度に、保険者の負担はどんどん重くなるばかりです。現役世代や企業に頼りすぎる余りに、健保組合が立ち行かなくなる本末転倒の状態が続いています。
 「粒粒辛苦(りゅうりゅうしんく)」という米一粒をつくる苦労を例えた四字熟語があります。減算までには至らなくとも、この言葉のように細やかな努力と工夫を積み重ねてペナルティから遠ざからなければと思いつつも、「そんな殺生な」という気持ちも払拭(ふっしょく)できない毎日です。

(第2地区 T・M)

 
●力をいれなきゃ 「40歳未満の保健指導」
 

 当組合が特定保健指導に本腰を入れて早5年がたつ。被保険者の特定健診・特定保健指導の実施率は高いと安易に安心していた。特に、特定健診は事業所での集合受診が多く、受診率は9割5分を超える。特定保健指導も毎年実施率が高いため、次年度には健康状態が改善されると安易に安心していたが、気がつくと参加者に顔なじみが増えている。毎年減っているはずの有所見者が増えている。顔なじみを除いても、ご新規さんが後を絶たない。
 40歳未満の健康状態はどうなっているのか。今年度、事業主とコラボヘルス開始にあたり、まず、共有化したのはこの問題だった。今年の3月に事業主が出した定期健康診断実施のお知らせでは、年齢を問わない健診データの管理と保健指導の実施を打ち出した。現在、健保組合に集められた健康診断データには、40歳未満の方のデータが含まれ、驚くことにその35%ほどが有所見となっている。
 事業主の担当者のみならず、われわれ健保組合職員も今年度の保健指導予算では賄えないような有所見者の多さに驚いている状態だ。とても「ホワイト500」の取得など考えられる状況ではない。大変だ。とりあえず、今年度は複数の項目で有所見となっている人から優先的に保健指導を実施し、次年度健診につながる事業主からのサポートを頼み、コラボヘルスを展開していくことにしている。

(第3地区 F・K)
 

 
投稿規定
「言わしてんか!聞いてんか!」
500字以内。手書き、ワープロ自由。見出しも付けてください。原稿を添削する場合があります。
イラスト、写真も歓迎します。
原則として、投稿者の「所属組合名と実名」を掲載。匿名希望(イニシャル)の場合も、原稿には「所属組合名と実名」を明記してください。
原稿は地区会の広報委員へ送ってください。
問い合わせは、健保連大阪連合会事務局へ。(06-4795-5522)