広報誌「かけはし」

■2017年11月 No.554
健保問答 

第 445 回

     
Q
   性同一性障害を有する被保険者から、被保険者証の氏名欄に通称名を記載してほしいとの申し出がありましたが、戸籍上と異なる氏名を記載してもよいのでしょうか。よいのであれば、どのような記載方法が考えられますか。

A
   平成29年8月31日付保保発0831第3号では、性同一性障害を有する被保険者または被扶養者から、被保険者証に通称名を記載してほしいとの申し出があり、保険者がやむを得ないと判断した場合は、氏名の表記方法を工夫しても差し支えないとされています。なお、被保険者証はさまざまな場面で本人確認書類として利用されていますので、戸籍上の氏名を省略することはできません。裏面を含む被保険者証全体として、戸籍上の氏名を確認できることが必要です。
 被保険者証の表面の氏名欄には「通称名」を記載し、裏面の備考欄に「戸籍上の氏名は○○」と記載することや、被保険者証の表面の氏名欄に「戸籍上の氏名」を記載するとともに「通称名は○○」と併記することなどが考えられます。
 また、保険者は性同一性障害を有するか否かを判断するために、医師の診断書等の性同一性障害を有することを確認できる書類、およびその通称名が日常的に用いられていることが確認できる添付書類を求めることとなっています。