広報誌「かけはし」
 

■2017年11月 No.554



 10月11日、定例の理事会を開催し、中央情勢報告を中心議題として審議した。

1. 中央情勢

(1) 健保連の主張の広報
   9月25日、健保連本部が記者会見を行った。その内容をまとめた小冊子を各健保組合に配付する。この小冊子は、11月28日に開催される全国大会においても、参加者に配付する予定。また、この小冊子を簡略化したパンフレットを、事業主向け、加入者向け、国会議員向けのそれぞれを作成予定である。
(2) 社保審医療保険部会の議事内容
   10月4日に社保審医療保険部会が開催された。議事は大きく分けて@次回の診療報酬改定に向けた検討A骨太方針2017、経済・財政再生計画改革工程表の指摘事項B平成28年度の医療費・調剤医療費の動向―の3点。
 @は診療報酬改定の審議がスタートしたところであり、もう少しまとまった段階で報告する。Aについては、論点のイメージとして、先発医薬品の薬価の患者負担について、後発医薬品との差額について議論された。また、かかりつけ医の普及に向けて、病院・診療所間の機能分化の観点から、医療保険財政の持続可能性等を踏まえつつ、病院への外来受診時の定額負担に関し、現行の選定療養による負担対象の見直しを含めて、2017年末までに結論を出すこととなった。Bについて、概算医療費は国民医療費の約98%に相当する。医療費の伸びについては、平成27年度はC型肝炎治療薬等の抗ウイルス剤の薬剤料の大幅な増加等により高い伸びとなったのに対し、28年度は診療報酬改定のほか、抗ウイルス剤の薬剤料の大幅減等により、一時的にマイナスとなったと考えられる。なお、27年度と28年度の2年間の平均の伸び率は1.7%となっている。
(3) 第23回外国医療問題研究調査団 実施概況報告
   平成29年9月9日〜18日にかけてドイツ、フランスを訪れた。
 ドイツの医療保険制度の特徴は、@全国民に公的医療保険への加入義務はなく、公的・民間医療保険のいずれかに加入することを義務づけ、皆保険とされている。A疾病金庫と呼ばれる、日本の健保組合と同等の保険者が6種類存在する。どの疾病金庫に加入するかは個人の自由である。B保険料は、統一保険料率が国により定められている―が挙げられる。
 フランスの特徴は、@法定制度(日本の健保組合と同等)と補足制度(法定制度で設けられた自己負担部分をカバーする保険がある)という2階建て構造になっている。A財源は日本と異なり、租税代替化が進んでいる。B償還払い制度をとっているが、第三者支払い方式へ移行し始めている―が挙げられる。

2. 平成29年度 健保組合全国大会

 開催日時等は、すでに案内されているとおり。テーマは「迫る超高齢社会! 皆保険の存続へ改革断行!!」。スローガンは、▽拠出金負担に50%の上限、現役世代の負担に歯止めを ▽高齢者医療費の負担構造改革の早期実現 ▽実効ある医療費適正化対策の確実な実施 ▽生涯現役社会を目指し、保健事業等の積極的な推進
 また、特別企画として、全国大会のテーマを踏まえ、有識者等を交えパネルディスカッションを行う予定である。
 なお、大会終了後は、国会議員に対して統一要請活動を実施予定。

3. 本部委員会報告

(1) 診療報酬対策委員会
   10月10日に開催。支払基金との平成30年度契約に向けた対応を中心に審議。支払基金から28年度の決算、業務効率化・高度化計画等の考えが示された。
(2) 大会企画委員会
   9月27日に開催。今年度の全国大会議長は、四国ブロックの四国電力健保組合が推薦され、委員会において了承された。来月の理事会で正式に決定される予定。

4. 大阪連合会活動

(1) 各種委員会
   広報委員会は9月25日に開催。かけはし10月号の編集概要等を検討した。
 医療給付委員会は同25日、組合業務委員会は同26日、保健共同事業委員会は同27日に開催。今年度上半期の事業実施状況の確認と、今後の事業について検討した。
(2) 報告事項
   川隅専務理事から、大要次のような要請と連絡があった。
 ▽健保組合全国大会への参加要請。多数の参加をお願いした。 ▽30年度の予算編成等事務説明会の日程(1月22日(月))が決定した。詳細は追って連絡する。 ▽データヘルスポータルサイト実務者説明会が開催される。大阪会場は11月13日(月)、午前・午後の2部制で、毎日新聞オーバルホールで開催。 ▽11月22日に開催される「世界健康フォーラムin京都」の申し込み状況について。 ▽10月7日に開催された「健康みらいトークin神戸」への出席のお礼と実施状況。