広報誌「かけはし」

■2017年5月 No.548
 
投稿 言わしてんか!聞いてんか!

●期待できる!? “健康経営”
 

 平成20年度から保険者に義務づけられた「特定健診・特定保健指導」。それに引き続き「データヘルス計画」と…。次から次へと、いつも国が行う施策には、いまのところ保険者にとって費用対効果が感じられない。
 また、マイナンバー制度の導入は、特定個人情報保護の問題から、事務所内のセキュリティ強化等の設備費用、情報連携の導入にかかる中間サーバー等の必要経費まで負担しなければならず、さらに増える事務処理や経費に“なんとかしてよ〜”という心境だ。
 国が今度推進している健康経営のセミナーに数回参加した。「健康宣言」への取り組みは、経営者が従業員に投資することで、これまで行ってきた特定健診・特定保健指導等を活用でき、保険者にとってメリットがあるのでは? と私は期待した。
 従業員が健康であることは会社の財産であり、それにともない生産性の向上、企業イメージのアップ、人材の確保、収益増等、将来につながっていく。
 保険者としては、企業が積極的に健康経営へ乗り出すことによって、健診の受診率、特定保健指導の実施率がアップし、その結果として医療費の節減やメンタルヘルス関連の傷病手当金の減少等、健保組合の財政にいい影響を及ぼしてくれそうな気がする。
 中小企業が多くを占める当組合は、今後データヘルス計画として、事業主とのコラボヘルスにより健康経営を推進していくべきだと考える。

(第4地区 M・Y)

   
●継続は健康なり
 

 中年になって始めたテニスが今年で22年目を迎えることになりました。
 動機は当時、新米課長の私を気遣い、気晴らしにスポーツでも始めたらとの家内のひと言がきっかけで、とあるテニススクールへ入会しました。
 入った当初は、コーチの球出しボールを思うように打ち返すことができず、力まかせに打てばホームランとなる有様でした。おまけに20歳程も年の離れたメンバーと一緒でしたので、同じメニューをこなそうにも息が上がってしまい、想像以上にきついレッスンでした。
 これはヤバいと思い早速、体力アップを図るためにランニングや、スクールの自動球出し機でストロークの練習に励みました。
 こうした努力が報われたのか、50歳前にコーチから進級が認められ、中級クラスに進むことができました。
 中級クラスでは10年ほど頑張ったのですが、60歳を過ぎてから筋力の衰えが目立ち始め、ケガでもしたら大変と思い、これを機に元のクラスにもどりました。現在は7名の気心の知れたメンバーと楽しくレッスンを受けています。
 週1回のレッスンですが、終了後の気分は爽快であり、お陰様でこの20数年間は大病もせず元気に過ごすことができました。中高年の皆さんもなにかスポーツに興味を持って、一度、試されたらどうですか。

(第5地区 H・G)

 
●「オバマケア」代替案 棚上げに思う
 

 トランプ大統領の言動が世界中の注目を浴びている。就任初日から大統領令に署名し、物議を醸しだしたのがオバマケアの撤廃である。
 約5千万人といわれた無保険者の解消を図るため、公的補助をすることで全国民に保険加入を義務づけた。
 結果は、加入者が増える一方で、既往症のある人も加入したため、民間保険の保険料上昇と公的補助による増税を招いた。その怒りがトランプ大統領勝利の一因ともいわれている。
 自由を基本とする国で「政府が企業や個人の生活に介入し過ぎる」との主張で提示されたオバマケアの代替案であるが、無保険者が再び増大し、保険料の上昇も止められないとして、身内の共和党からも異論が出て、棚上げとなった。
 オバマケアで保険料の国庫補助による増税はあったとしても、「政府の財政負担なくして優れた医療保険は成立しない」との声もアメリカでは多く聞く。
 一方、日本の医療制度は世界的にも成功例として知られている。しかし、国は財政支援をせずに、健保組合への過剰な負担を求める安易な政策の繰り返し。解散組合も数多く出ている状況では、国民皆保険を基本とする日本の医療保険制度が危ぶまれて当然だろう。
 いつまでも健保組合という名の「打ち出の小槌」は続かない。

(第6地区 S・Y)
 

 
投稿規定
「言わしてんか!聞いてんか!」
500字以内。手書き、ワープロ自由。見出しも付けてください。原稿を添削する場合があります。
イラスト、写真も歓迎します。
原則として、投稿者の「所属組合名と実名」を掲載。匿名希望(イニシャル)の場合も、原稿には「所属組合名と実名」を明記してください。
原稿は地区会の広報委員へ送ってください。
問い合わせは、健保連大阪連合会事務局へ。(06-4795-5522)