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日本人の平均寿命は、男性80.75歳、女性86.99歳―。厚労省がこのほどまとめた完全生命表でわかった。今回の完全生命表は、平成27年の国勢調査をもとにした生命表の「確定版」。男性75.92歳、女性81.90歳だった25年前と比べると、男女ともに約5歳延びている。欧米主要国との国際比較では、男女ともに世界最高の水準を示した。 |
完全生命表は、5年に1回の国勢調査による確定人口と、人口動態統計による出生・死亡数をもとに、5年ごとに作成される。生命表の「確定版」だ。毎年公表される簡易生命表もあるが、簡易生命表での人口は、国勢調査での確定人口に毎年の出生・死亡数を積み上げた推計値となっている。
完全生命表では0歳児の平均余命である「平均寿命」を調べている。それによると、平成27年は男性が80.75歳、女性が86.99歳だった。前年(26年簡易生命表)より、男性が0.25歳、女性が0.16歳延びた。
平均寿命は、25年前の平成2年には男性が75.92歳、女性が81.90歳だった。四半世紀の間に男性が4.83歳、女性が5.09歳延びた。
平均寿命の年次推移をさかのぼってみると、終戦直後の昭和22年には男性50.06歳、女性53.96歳だった。昭和30年には男性63.60歳、女性67.75歳と飛躍的に延びている。これは、乳児死亡率や結核死亡率の改善によるといわれている。
完全生命表で70歳の大台を突破したのは、女性が昭和35年、男性が昭和50年。80歳突破は、女性が昭和60年、男性が今回の平成27年となっている。
完全生命表では、各年齢階級の平均余命を調べている。それによると、男性の場合、65歳で19.41年、75歳で12.03年、90歳で4.27年。女性の場合、65歳で24.24年、75歳で15.64年、90歳で5.56年となっている。
一方、欧米主要国との平均寿命の国際比較をみると、データ取得年次などに違いがあるものの、日本は男性がスイスとともに第1位、女性も第1位となっている。
男性の3位以下はイタリア、カナダ、イギリス、フランスの順。女性の2位以下はフランス、スイス、イタリア、カナダ、ドイツの順となっている。
調査の基礎となった平成27年国勢調査による日本の総人口は、1億2532万人だった。 |
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平均寿命の年次推移 |
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平均寿命の国際比較 |
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