経済協力開発機構（OECD）がまとめた、２０１５年の国内総生産（GDP）比の保健医療支出推計値で、第１位は16．９%のアメリカ、続いて11．５%のスイス、第３位は11．２%の日本（支出額55兆９０００億円）になったとのニュースを読みました。
　高齢化で医療費や介護費用が増し、逆に、GDPの伸びが低くなったことや、基準変更で介護費用などを追加したことで順位が急上昇したそうです。
　従来、診療側は、先進国のなかではまだ日本の医療費は安いとして、診療報酬の引き上げを要求していましたが、そうではない状況となっています。このことから、今後さらに増加するであろう高齢者医療費への対応も、介護などを含めた形で考えて訴えていく必要があると思います。
　高度化する医療技術にともなう費用増加は将来のために必要でしょうが、それ以外は医療の質を含め抜本的に見直しをしてもよいのではないでしょうか。
　また、少子化対策で小児医療の無料化が議論されていますが、老人医療無料化の弊害是正が終わったとはいえない現状での無料化推進は、二の舞になるのではないかと危惧します。無料化とは別の方法による少子化対策が必要ではないでしょうか。
　いままで利用者の利便性や、よかれと思っていた諸制度も、内容を見直す時期に来ているのではないかと思います。

（第１地区　匿名）

　14人の老若男女のランニング仲間たちと、真夏の祭典・舞洲の24時間リレーマラソンに参加した。
　ルールはいたって簡単。チームでたすきをつなぎ、１周１．４�`のコースを途切れることなく走り続けるというもの。24時間に何周したかでチームの順位を競う仕組みとなっている。
　他のメンバーが走っている間は、仮設テントで仲間が作った料理を食べ、眠くなったら仮眠をしたりして過ごす。この間もたすきは仲間によって動かされ続ける。
　精神的に辛くなったら、メンバー同士で気晴らしの会話をして、差し入れの品を味わうなどリフレッシュする。自分が走る番になったら余力を考えてマイペースを守り、次につなげられるように集中する。
　このイベントへの参加を前に、「数日前からレース終了まで一切、酒は口にしない。疲れを残さないように早寝早起き、たばこなどはもってのほか」と仲間と冗談まじりで話していた。
　保健師さんが苦心して「健康のために○○をしましょう」とメッセージを送るよりも、いま大切とする何かを完遂するための最善策を認識すると、人はいつの間にか健康的な生活習慣を自然に行えるようになるようだ。
　これこそ、究極の健康管理ではないだろうかと思った次第である

（第２地区　Ｈ・Ｓ）

　三十数年の工場勤務から、健康保険組合へ異動となって早や２年が経ちました。当初は、「適用」「給付」「得喪」「算定」など健保の仕事や用語がまったく理解できず、悶々（もんもん）とした日々の連続でした。
　しかし、上司や先輩、同僚のおかげでなんとか業務に慣れてきました。今年４月からは経理業務を担当することとなり、「決算残金処分」「保管替え」など、またまた聞き慣れない用語や数字と格闘しております。
　さて、その経理業務を行っているうえで、さまざまな疑問や不満がみえてきました。当健保組合の平成27年度決算では、保険料収入に対し、拠出金は約50％を占める結果となり、28年度予算では、60％も占めています。
　現役世代である私たちが自分たちのために使う保険給付費よりも、はるかに高額なお金を拠出しています。
　また、政府が社会保障の「充実」にあてるとしていた消費税率の引き上げは、31年10月からと、２年半先延ばしされることになり、公費投入も先延ばしされるようです。年末の政府予算案決定まで、その行方を注視しなければならない状況です。
　社会全体が社会保障を支える体制にして、現役世代の負担が重くなるような事態は避けるべきです。現在の高齢者医療制度が、健保組合からの拠出金が頼りの状況では、健保組合は過度に保険料率を引き上げざるをえず、現役世代へしわ寄せがいくばかりとなります。
　国は、こうした状況を踏まえ、高齢者医療費の財政負担の構造にメスを入れ、社会全体で支える公平な制度にしていくよう、見直しを行うべきではないでしょうか。

（第３地区　Ｔ・Ｙ）