■2016年9月 No.540
「バカボン一家」の憂鬱(ゆううつ)
― それでも、できることはあるのだ ―
医療保険改革「これでいいのだ!」といえる日はいつ来るのだろうか。
バカボンママ
「パパの給料ちっとも上がらないのに健康保険料は今年も上がってる!」
バカボン
「病院の治療費や薬代は安くならないの?」
ハジメ
「みんなが安心して医療を受けることができる国民皆保険制度は、これからも本当に続けていくことができるの?」
バカボンパパ
「み〜んな問題なのだ!」
ここ数カ月、バカボン一家は健康保険制度を取り巻く世の中の動きに注目していた。
ママ
「消費税率10%への引き上げが2年半延びてよかったわね。パパ」
パパ
「それは違うのだ!確かに税金が上がることは嫌なのだ。でも、みんなで支え合うために必要なお金は仕方がないのだ。増え続ける国民医療費をもっと公平に負担するようにしないといけないのだ。先延ばしになる2年半でますます不公平感が広がったり、抜本的な改革ができないようになったら困るのだ。まずは現役世代の負担軽減や、健保組合への財政支援など、まったなしで取り組んでもらいたいのだ」
バカボン
「参議院選挙、パパはどんな人を選んだの?」
パパ
「国民皆保険の維持など、健康保険の将来を真剣に考えている人に投票したのだ! でも、介護や子育て支援などと同じように、だいじな健康保険制度のことを、政党の選挙公約や立候補者の演説のなかで真剣に考えている人を見つけるのは難しかったのだ」
ママ
「まだまだ高齢化は進むし、新しい薬のなかにはとっても高い薬があり、健康保険料がこれからも上がっていかないか心配だわ。パパたちサラリーマンの健康保険組合も赤字の組合が多く、保険料率を上げたりしているけど、早く抜本的な改革をしてほしいわね」
ハジメ
「国にお願いすること以外に、ふだんから僕らにできることはないの?」
パパ
「わしらにもできることはあるのだ! 年間40兆円を超える国民医療費のなかで、無駄なお金を使わないために、@診療所・薬局は『かかりつけ』を決めておくのだA病院は緊急のとき以外は時間外や深夜、休日には利用しないようにするのだB薬をもらうときはジェネリックと言うのだ」
ママ
「私たち自身が病気にならないように、健康に気をつけることもだいじね。メタボリックにならないために、エネルギーの過剰摂取に気をつけて毎日のお料理を作っているのよ。食べた後は必ず正しい歯磨きをしましょうね」
パパ
「健康保険についてもっと理解し、わしら自身でできることをやっていくことがだいじなのだ。健保連・大阪のホームページにある『あしたの健保プロジェクト』を見て健康保険のことを学び、意見や共感コメントを書き込むのだ。いまの健康保険制度についてみんなが多くの意見を出すことで、よりよい制度改革につなげていくのだ!」
バカボン一家
「さあ、これからみんなでウオーキングに行こう!」
(K・K)