広報誌「かけはし」

■2016年4月 No.535
 
投稿 言わしてんか!聞いてんか!

●情報社会?
 

 健康保険組合に配属になり、2年経とうとしています。配属当初は健保の仕事や用語などまったく理解できず、まるで地球の裏側で仕事をしている状況でした。しかし、上司を含め諸先輩方の根気強い教示のおかげで、やっとアジア圏にもどってこられた心境です。
 私は、主に保健事業に携わっています。いまだに奥の深い健保業務に戸惑っている日々が続いていますが、日進月歩を目指して仕事に取り組んでいます。
 さて昨今、自分なりに思うことは、メディアでの健康に関する情報の多さです。ひと昔前では考えられないくらい、テレビをつけると白衣の先生がたを見る機会が増え、書店ではスポーツ選手からタレントまでさまざまな方がたの著書が並んでいます。
 また、脳科学や性格診断など、メンタル的な面もピックアップされるようになりました。全国的に健康に対する意識とニーズが高まってきた表れなのでしょうか。
 しかしながら、あまりにも情報が多すぎるのは、受け手の側ではなく発信側の都合ではないかと疑問に感じるときもあります。
 確かなもの(自分に合うもの)と判断するのに困惑するご時世です。情報にただ流されるのではなく、冷静に検証してどう活用するかが今後必要とされています。
 「知識は力なり」という言葉がありますが、「知識と情報は見極め使ってこそ力なり」をモットーに、広い視野をもって保健事業に取り組んでいきたいと思います。

(第1地区 K・K)

   
●何事も経験
 

 「健診なんて受けなくても。調子が悪くなってからでいいじゃない」
 「健診結果を健保に知られるなんて絶対イヤ」
 「母親が退職したから保険証を発行して」
 広報文書も詳しくすると「わかりづらい」、簡単にすると「書いてない」とまた文句をいわれる。
 健保の周りは困った人たちでいっぱい。でも振り返ってみれば、かくいう私もその1人だった。人に健診を勧めつつ自分はパスしたい。酔って怪我して、まさに医療費の無駄づかい。
 健保歴30年でわかってきたこともある。自身や家族の入院で、4人部屋からICUまで病院施設をすべて。傷病手当金や公費の申請で、点数表やレセプトが身近になり、医療現場の現実を理解。今度は膝を痛めて治療用装具を作成し、採型方法を勉強。がんの1次・2次検診を受け、ようやく求められている検診、健康管理の大切さを実感した次第だ。
 何事も経験ではないが、現場を知ることは大切だ。保健事業も素人目線で実際に利用してみれば、なにが本当に求められているかを判断でき、苦情も減らせるのではないか。
 データを元に作成した壮大なデータヘルス計画。利用者の視点の欠落に猛反省しつつ、広報で理解をいかに求めるべきかと悩む年度変わりのこの頃である。

(第2地区 M)

 
●傷病手当金支給におもう
 

 私は保険給付を担当して3年が経ちます。最近、業務を通じて感じているのは、精神疾患での傷病休職が多いことです。担当し始めたころは休職者の3割から4割ほどでしたが、いまでは8割強という状態です。
 企業は経費削減のため、少ない人員で業務を行う傾向にあるので、1人の負担が大きくなり、その重圧で精神疾患になる方が増えているのではないかと思うのです。
 しかし、そのような人のなかには、健保加入後すぐに傷病手当金の申請書を提出する方がいます。そういう方については、前職での病歴状況の確認などに時間を要するのですが、そういう方に限って「昨日申請書を出したけどまだか」とのお叱りの電話?を頂戴します。
 また、会社の担当者からも同じような電話を頂戴するのですが、ご本人も担当者も、申請したらすぐにもらえると思っていませんか。
 この給付金は、ご本人の生活にとって重要な資金であることはわかりますが、被保険者の皆さんからの保険料によって賄われているのを忘れていませんか。
 申請するのは結構ですが、それ以前にこのような病気にならないよう、会社も従業員も心がけてほしいものです。
 2015年から始まった「ストレスチェック制度」を有効に活用して精神疾患を未然に防ぐとともに、心理的にストレスを軽減した職場環境をつくることによって、精神疾患での傷病手当金請求が減ることを願っています。

(第3地区 K・K)
 

 
投稿規定
「言わしてんか!聞いてんか!」
500字以内。手書き、ワープロ自由。見出しも付けてください。原稿を添削する場合があります。
イラスト、写真も歓迎します。
原則として、投稿者の「所属組合名と実名」を掲載。匿名希望(イニシャル)の場合も、原稿には「所属組合名と実名」を明記してください。
原稿は地区会の広報委員へ送ってください。
問い合わせは、健保連大阪連合会事務局へ。(06-4795-5522)