広報誌「かけはし」

■2016年1月 No.532
 
投稿 言わしてんか!聞いてんか!

●単身赴任 その功罪
 

 世界中で、日本ほど単身赴任が一般的に行われている国はないのではなかろうか。
 私もこれまで7回の転勤を重ね、その間ずっと単身赴任であり、通算では20年間独り身の生活を送っている。まさに「家なき子」ならぬ「家なきジジイ」である。
 さて、単身赴任の“功”であるが、これはほとんどないといってよい。強いてあげれば、口うるさいカミさんから解放されることであろうか…(ゴメンナサイ 本当は愛しています)。
 一方“罪”のウエイトは非常に大きい。第一に、家族との会話、意思の疎通がはかりにくいこと。第二に、二重生活となり、経済的負担が大きいこと。第三に、健康の維持管理が難しいこと。ほかにも諸々あるが、この三つが罪の三大要素であろう。
 そして、私がこの三大罪のなかで、いま最も気をつけているのは、第三の健康の維持管理である。健康は人生にとってかけがえのないものであり、単身赴任生活においては絶対的条件である。
 私の単身赴任生活をふり返ると、食生活面では20年間ずっと3食外食を続けながら栄養バランスに気を配り、身体面では適度の運動を実行し、さらに精神面では赴任地先々の全国の仲間たちと親交を深め、心の安定に努めてきた。それこそ「亭主元気で留守がいい」を実践してきたつもりである。
 しかし、前期高齢者の真っただ中にいるいま、その医療費、拠出金負担の重みを知るが故に、健康でいることは、単に自分自身や家族のためだけでなく、社会的責任を果たすためにも必要であることを、あらためて痛感させられている。
 少なくとも、いまの職場にいる間は、病に倒れて高額の医療費が発生して自組合に迷惑をかけることがないように、という気持ちでいっぱいだ。
 もうしばらく単身赴任生活は続きそうだが、いつまでも元気で若々しくあり続けなければならないと、自分に言い聞かせている今日この頃である。
 お母ちゃん待っててやぁー もうすぐ帰るからね。

(第4地区 N・N)

   
●チャレンジ!ロコモ予防
 

 国民医療費が40兆円を突破!
 国民1人あたり医療費が31万4700円と上昇中。
 そのうち、75歳以上は14兆949億円(全体の35.2%)。1人あたり年間医療費90万3300円を使っている。パート勤務者が必死で稼ぐ年間収入とほぼ同額相当。
 後期高齢者の8割は、毎月、医療機関へ受診している。
 生涯医療費2400万円、うち70歳以上で半分の1200万円の医療費を使っている。
 私も、もうすぐサラリーマン人生の終幕。年金生活に入る訳ですが、健康な老後生活を送りたいと思っています。
 健康寿命を延ばす努力をしましょう。その一つがロコモ予防です。筋力、柔軟性、バランス力の強化がポイントで、○○ながらのロコトレ、○○ながらのストレッチと気楽に取り組みましょう。毎日の暮らしのなかに取り入れることが大切です。
 また、チャレンジとして、ウオーキングなど運動を。食習慣の改善もあわせて取り組むと効果は抜群です。無理のないように計画を立てて取り組みましょう。
 自分の足で一生歩いて、いま以上に見聞を広めていくために! そして、高齢者医療費が増加しないように、現役世代へこれ以上の迷惑をかけないこと。
 「現役世代が納得できる公平な制度の実現へ」

(第5地区 R1)

 
●オアシス
 

 私は健保組合に籍を置く中途視覚障害者です。
 外出には白杖(はくじょう)が欠かせないようになりました。極度のロービジョンとなって数年、この寄稿文もスクリーンリーダーを用い、画面を見ることなくPCで書いています。
 できなくなったこと、不便や不自由を感じることは多いですが、その反面ハートウォームな経験も重ねられています。
 最近、「青信号になりましたよ」「ご一緒しましょうか?」など、声かけやアシストの申し出に触れる機会が多くなったと感じます。
 通勤時間帯など、だれもが気ぜわしいなか、自分に向けてくださったお気持ちにこちらも気持ちを伝えたい。そんな思いから「ありがとうございます」の言葉とともにサンキューカードをお渡しするようになりました。
 先日、うれしいことに「この前サンキューカードをいただいた者です。今日もお手伝いしますね」と声かけしてくださる方と出会えました。「あのカード、うれしくて。ほんのちょっとした勇気なんですよね…」と笑って話された。
 ストレス予防、メンタルヘルスが注目される昨今、自然と湧き出る思いやりや勇気。都会の雑踏のなかにも、オアシスの存在を体感する瞬間であり、このカードがオアシスの連鎖への一助となればうれしく思います。

(第6地区 Y・M)
 

 
投稿規定
「言わしてんか!聞いてんか!」
500字以内。手書き、ワープロ自由。見出しも付けてください。原稿を添削する場合があります。
イラスト、写真も歓迎します。
原則として、投稿者の「所属組合名と実名」を掲載。匿名希望(イニシャル)の場合も、原稿には「所属組合名と実名」を明記してください。
原稿は地区会の広報委員へ送ってください。
問い合わせは、健保連大阪連合会事務局へ。(06-4795-5522)