広報誌「かけはし」

 

■2014年10月 No.517



 9月17日、定例の理事会を開催し、中央情勢報告を中心議題として審議した。

1. 中央情勢

(1) 内閣改造
   9月3日に内閣改造が行われ、塩崎恭久氏が厚労大臣に就任された。副大臣に、永岡桂子氏、山本香苗氏、政務官に橋本岳氏、階恵美子氏が就任された。谷垣禎一氏が幹事長に就任されるなど、自民党役員交代もあった。
(2) 医療保険部会スケジュール
   社保審・医療保険部会の2巡目議論が始まり、1巡目の議論が煮詰められる。
 臨時国会があるが、同時並行で自民党の社会保障制度に関する特命委員会も進められる。
(3) 平成27年度医療費国庫負担予定額
   厚労省予算の概算要求で、医療費の国庫負担予定額は11兆1352億円(対前年度比2979億円増)となっている。
 健保組合に対する助成は、439億円である。消費税率引き上げにともなう社会保障充実関連費用は、金額を明示しない事項要求になっている。
(4) 25年度医療費動向
   平成25年度の医療費は39兆3000億円(対前年度比約1兆円増)となった。医療費の伸び率をみると、対前年度比2.2%増で、23年度までと比べて伸び率は低い。
(5) 25年度健保組合決算見込み概要
   平成25年度は1419組合の合計で1162億円の経常赤字となり、全組合の65.3%、927組合が赤字である。
 保険料率を引き上げた組合は全組合の4割の565組合。
 平均保険料率は8.674%(対前年度比0.331ポイント増)に上昇した。
 法定給付費は対前年度比0.7%増で、比較的低い伸び率である。支援金・納付金等は4.5%増の3兆2739億円で、保険料収入の45.3%を占めている。
(6) 高額レセプトの概要
   平成25年度の高額医療交付金交付事業で、1カ月の医療費が1000万円以上のものは、対前年度比82件増の336件で過去最高となった。そのうち、先天性疾患が125件(全体の37.2%)で、117件は0歳児のものである。
(7) 年内の主張・要求実現活動
   9〜10月は第2次の活動強化期間となっているが、国会議員、行政当局への要請、関係団体との連携、全国大会時の大規模要請、アピールを強化した広報活動などを柱に展開していく。
 国会議員に対する要請活動は、第1次に引き続き実施するとともに、政党へも展開する。とりわけ内閣改造等があったので、あらためてキーマンとなる国会議員への要請を行う。国会議員を講演会等に招いて要請活動を実施する。
 また、提出されている1074組合の決議書は全国大会の際、塩崎厚労大臣に手交する。
(8) 第2次活動強化期間以降の広報活動
   国会議員への要請活動用として、「高齢者医療費の負担構造改革が最優先課題」というリーフレット等を作成。
 テレビでは、健保連がスポンサーとなって制作する特別番組(BS放送)、日経BP社のホームページで医療保険制度をテーマにとり上げる等がある。

2. 本部委員会報告

(1) 組織等委員会
   都道府県連合会に対する連帯事業助成金の中身は、保健事業の補助が主体になっている。事業の見直しについては、健康開発共同事業委員会へ引き継ぐとした。
(2) 広報委員会
   第2次活動強化期間以降の広報事業は、情勢報告のとおりである。テレビCMは提供番組を帯番組とし、スポットCM制作も検討する。CMのテーマは特設のWebサイト等との連携を考慮する。
(3) 大会企画委員会
   全国大会の開催は11月26日、東京国際フォーラムとすることが確認された。
 今年の大会は要求実現に向けた活動の山場の時期であり、主張・メッセージと調和のとれたアピール重視型の大会とすることが基本方針である。大会参加者を4000人程度にしたいとの報告があった。

3. 大阪連合会活動

(1) 広報委員会
   かけはし9月号の編集概要について報告があった。
(2) 連絡事項
   川隅専務理事から、大阪での各種説明会の開催等が連絡された。
 データヘルス計画策定に関する説明会は11月11日に開催予定。
 医療保険者への番号制度導入に関する説明会は、10月2日、10月7日の2回開催。ガイドラインができたうえでの説明会は11月下旬〜12月上旬頃に開催予定。
 第35回世界健康フォーラム2014大阪が11月13日に開催される。
 今年の健保組合全国大会には、例年以上の参加を願いたい。