広報誌「かけはし」

■2014年9月 No.516
 
投稿 言わしてんか!聞いてんか!

●○○けんぽの事業主・被保険者の皆様へ
 

 『このたびは、保険料率を3年連続で引き上げ、申し訳ございません。
 皆様に多大なご負担をおかけしたにもかかわらず、組合の財政は3年連続で赤字決算となりました。
 赤字補てんのため、準備金を取り崩して11億円を費やし、お預かりしている積立金も残り少なくなってしまいました。
 また、給付の面でも、来年実施される高額療養費制度の改正に併せて、一部負担還元金、家族療養費付加金、合算高額療養費付加金を廃止することは、断腸の思いでございます。
 当組合では、職員の退職なども含めて事務所費の軽減に努めておりますが、高騰する納付金等の前には焼け石に水の状態でございます。退職された職員のことを思うと、現行制度下で抗(あらが)う無力感に苛(さいな)まれ、酒に溺れる毎日でございます。
 すみません、このような支出削減策を断行しても、来年度も料率を引き上げざるを得ない状況です。
 現在、組合資産の売却も検討しております。試算どおりに売却できれば、若干ですが料率の引き上げ幅を抑制できるかと考えています。また、診療所も手放さざるを得ません。
 今後、さらにご負担、ご迷惑をおかけすることと思いますが、どうか健保組合を見捨てないでください。
 この紙面をお借りしてお願い申し上げます。』

(第4地区 今日も休みや)

   
●あぁ心は千々に乱れるのであります
 

 突然思い出しましたが(これもアルツハイマーの一歩手前か)、ずいぶん前に石原慎太郎氏が脳血管障害で倒れていたとの報道があり、本人が「軽い症状が起きたが、すぐ病院に行ったので大事に至らなかった」とあった。
 これを受けコメンテーターは「皆さんも手が痺(しび)れたとか、頭が重いなどと感じたら、すぐ病院へ行き血管の詰まりを溶かす治療を行えば、ほとんど後遺症はなく治せる」と言っていた。それを思い出し、わが身に置き換え具体的な行動指針を考えてみると、恐ろしいことに、どうすればいいのかさっぱりわからない。
 当方は、中性脂肪、LDLコレステロール値は高いが、いたって健康体で、入社以来、歯科医しか行ったことがないのが自慢である。
 当然ホームドクターなどもなく、どうすればいいのかわからず心は千々に乱れた。
 まず、症状があったらどうするのか。ただ手が痺れただけかもわからないのに救急車を呼ぶのか、ほとんど健康体の者が呼んでいいのか、救急隊員に「救急車はタクシーではない」と強い叱責を受けたら心は千々に乱れるのではないか、はたまた自分で病院へ行くのか。
 そのとき、まずどこへ行くのかが問題である。聞いた話だが、大病院は相当長く待たされるとか、初診は紹介状がないと受け付けないとか、待ち時間の間に症状が悪化するのではないかとか、ここでも心は千々に乱れ大声で「早くしてくれ」と叫んでしまいそうである。
 近所の開業医も初めて行くには勇気がいる。チラッと見ただけだが、ジジ・ババが朝からたくさん集まっているようである。新参者は相手にされないのではないか、そもそも脳血管障害の疑いの場合、どの病院へ行けばいいのかわからない。病院未経験者は想像しただけで、心は千々に乱れます。
 具体的にどうすればいいのか、有事の際の行動指針を妻とともに考え、やっと納得した。
 ア!でも出先で自分一人だったらどうしよう。あぁ心は千々に乱れるのであります。

(第5地区 K・N)

 
●言葉の遊びに没頭しないで!
 

 去る7月26日に田村厚生労働大臣が記者会見で、高齢者医療制度にかかる「前期高齢者」を「若年高齢者」、「後期高齢者」を「熟年高齢者」に呼び方を変えるアイデアを挙げた。
 そもそも「前期高齢者」「後期高齢者」という名称は、2008年度から使われています。とくに「後期」という呼び方に「お年寄りへの差別を感じる」などといった批判があったようです。
 前期・後期高齢者の名称が変わってそんなに喜ぶ人がはたしてどのくらいいるのか。
 ちなみに「熟年高齢者」の「熟年」を辞書で調べると「円熟した年頃。50歳前後の年齢」とある。75歳以上の人を区別するのに50歳前後の年齢を指す言葉を入れるのが妥当なのだろうか。
 こういうどうでもいいことをすぐにやるのなら、他にもっと大事なことをすぐにやってほしいものです。それは、今後増え続ける高齢者医療費の安定的財源の確保をどのように担保するのか、現役世代の保険料に過度に依存することはすでに限界に達しており、待ったなしの状況です。
 消費税を上げて社会保障が改善されるようですから、名称を変えるのではなく、速やかに制度を変えてほしいものです。

(第6地区 F・K)
 

 
投稿規定
「言わしてんか!聞いてんか!」
500字以内。手書き、ワープロ自由。見出しも付けてください。原稿を添削する場合があります。
イラスト、写真も歓迎します。
原則として、投稿者の「所属組合名と実名」を掲載。匿名希望(イニシャル)の場合も、原稿には「所属組合名と実名」を明記してください。
原稿は地区会の広報委員へ送ってください。
問い合わせは、健保連大阪連合会事務局へ。(06-4795-5522)