広報誌「かけはし」
 
■2014年7月 No.514
投稿 言わしてんか!聞いてんか!
   
●ジェネリックで節税対策
 

 最近、巷では「ジェネリック家電」という言葉をよく耳にする。「ジェネリック医薬品」になぞらえた新造語で、一般家電(先発商品)に比べて、機能は少ないが品質に問題がなく低価格を実現した家電商品のことを意味する。
 ジェネリック家電は、「機能はシンプルでも、価格が安ければ満足」という消費者のニーズを背景に、扇風機、掃除機、電子レンジなど小型から中型の商品に人気が集中している。
 例えば扇風機では、リズム風、マイナスイオンなどの付加機能はないが、首振り、高さ・強中弱の風量調節、タイマーなどの基本性能は備えている。特筆すべきはその価格で、2000円程度からと一般家電に比べて圧倒的に安く、賢く使いこなせば相当な節約につながるだろう。
 今般の消費税の引き上げもあり、ジェネリック家電の需要は、ますます高まるものと見込まれている。
 本家「ジェネリック医薬品」の需要はどうだろうか? 慢性疾患であれば、毎日の服用をジェネリック薬に切り替えることで家電を上回る節約効果が見込まれるが、国の目標使用率にまだまだ及ばないのが現状である。
 来年にはさらに消費税の引き上げが予定されている。この機会に節税対策として、医薬品と家電は「ジェネリック」が効果的であることが浸透し、その使用促進に拍車がかかることを期待する今日この頃である。

(第4地区 Y・T)

   
●基準値と平均値の違い
 

 最近、週刊誌などで、「血圧新基準147」など健康診断の基準が緩和されたかのような報道が相次いでいます。
 日本人間ドック学会などが4月に発表した「新基準値」を受けたものですが、これは人間ドックを受けた人のうち健康とされる人の血圧やコレステロールの分布範囲を示したもので、病気予防のための基準値ではありません。
 働き盛りの中高年で脳卒中や心筋梗塞で突然死したり後遺症が残ったりした人の多くが、高血圧と指摘されていたにもかかわらず、病院を受診していなかったといわれています。
 「血圧やコレステロールは高めでも大丈夫」といった記事もあり、新基準値をめぐる報道により、自分は大丈夫と考え、健診で異常を指摘されても治療しようとしない中高年の健康過信を助長する可能性があります。
 健保組合としても重症化にともなう医療費の上昇にもつながりますので、健診受診者には、さまざまな報道に影響されず、早期発見、早期治療による疾病予防を心がけていただきたいものです。
 それでは、ごきげんよう、さようなら〜〜

(第5地区 K・K)

 
●検査基準値は、みんな一緒でいいの??
 

 生活習慣病予防のため特定健診の受診促進に向けて事業主に協力依頼を続けたところ、ようやく実施率が50%を超えた。健診後は独自設定の受診勧奨判定値を超える人をハイリスク者と位置づけ、未受診者には文書で受診勧奨を行っている。
 ハイリスク者が自主的に受診行動をとらないなら「このままだと悪化して発病したり、また合併症になる可能性が高くなる」と気づいてもらうためにも、保険者から個別のアプローチは実施すべきだ。その結果が医療費適正化につながっていくことを固く信じている。
 特定健診の基準値は、将来に向かって動脈硬化等の進行にブレーキをかけ、生活習慣病の発病リスクをできるだけ少なくするため、少々厳しい数値が設定されている。メタボ該当者は即治療よりも、食事や運動による生活習慣の改善を基本にした保健指導を実施するのが効果的と判断されてのことだ。
 つい最近、人間ドック学会と健保連は、健診機関が独自に定めている「受診者の正常か異常か」を判別する指標のうち、現行よりも幅が広くなる検査項目を公表した。いますぐに判定基準を変更するものではなく…とも加えた。
 判定基準値は、ドック学会や専門学会の数値を参考にしている健診機関や、健診結果で健康だと思われている人たちのデータを集めて基準値を決めている健診機関など、施設によってバラバラなのが実態だ。
 健診基準値は、個人の受診行動を大きく左右するのみならず、保健事業のデータ分析に不均衡が生じる。多くの健康人のデータを参考にし、現行の男女一本の数値を性別や年齢(若年・壮年・高齢)を考慮した統一基準値を急ぎ定める必要がある。
 健保財政が厳しいなか、見直しで基準値が緩和されると治療を受けなくて済む人が増える。期待する!!

(第6地区 T・A)
 

 
投稿規定
「言わしてんか!聞いてんか!」
500字以内。手書き、ワープロ自由。見出しも付けてください。原稿を添削する場合があります。
イラスト、写真も歓迎します。
原則として、投稿者の「所属組合名と実名」を掲載。匿名希望(イニシャル)の場合も、原稿には「所属組合名と実名」を明記してください。
原稿は地区会の広報委員へ送ってください。
問い合わせは、健保連大阪連合会事務局へ。(06-4795-5522)