広報誌「かけはし」

■2013年12月 No.507


 11月6日、定例の理事会を開催し、中央情勢報告を中心議題として審議した。
 会議の始めに、出席者の交代があった理事組合(りそな健保)の紹介があった。

1. 中央情勢

(1) 健康保険組合全国大会について
   全国大会は、11月22日に開催し、副呼称を「改革の実現と健康保険組合の存続なくして皆保険の維持なし!」としている。
 大会次第は、東北電力健保理事長の議長あいさつ、健保連会長の基調演説、専務理事の決議の趣旨説明などとなっている。
 決議は、「真に公平で持続可能な医療保険制度を確立すべきである。高齢者医療制度への支援金・納付金は、もはや限界を超え、健康保険組合の存続も危うい。とくに前期高齢者医療へ適切な公費を投入し、高齢者医療制度の負担方法等の不合理な仕組みを是正すべきである。健康保険組合は皆保険制度の維持・発展に使命感を持って取り組む」―等の内容である。
 前期高齢者医療への公費投入の早期実現等、4つのスローガンを掲げる。
 厚生労働大臣、政党、関係団体からあいさつをいただく。特別企画の講演は、時事通信社解説委員の田ア史郎氏である。
 アド・トラックが、当日、大会の前後の時間に、会場周辺を回り、「考えよう健康の未来。」等、ソフトなタッチで健保組合の主張と認知をアピールする。大会後も1週間ほど、国会の周辺、新橋、渋谷周辺等を回る計画である。
 関連して、本部・広報委員会委員(兼松連合健保・山本常務理事)から次のような報告があった。全国大会に合わせて意見広告を出稿する。健保連の主張、4本のスローガン、大会決議を広く世間にアピールする。大会当日に読売、朝日、毎日、大会終了後に日経に掲載する。
(2) 社会保障制度改革
   社会保障制度改革については、「プログラム法案」により、社会保障制度改革推進本部、社会保障制度改革推進会議(有識者20名以下)が設置される。設置期限は5年以内とされている。
(3) 診療報酬改定の動向
   プラス改定には反対であり、薬価の切り下げ分を診療報酬本体に割りもどすのは不適切という主張をしている。中医協に支払側6団体によりマイナス改定等の要望書を提出していく。
(4) 社会保障制度改革のスケジュール等
   プログラム法案にもとづく検討事項のうち、平成25年度(2013年度)は、国保と後期高齢者の低所得者保険料の軽減、国保の保険料賦課ベースの見直し、70〜74歳の患者負担と高額療養費の見直しの検討とされている。
 健保連の考え方としては、高齢者と現役世代の負担の公平性の確保、高齢者医療の負担構造の改革が必要と主張している。
 社保審介護保険部会の審議では、要支援者への支援の見直し、一定以上所得者の利用者負担の見直しが検討されている。
(5) 産科医療補償制度見直しの審議
   社保審医療保険部会の審議では、産科医療補償制度の現状と問題点として、補償対象者数800人としての制度設計のところが、平成21年度(2009年度)実績では対象者数は209人であり、21年度だけでも208.8億円の余剰金が生じている。早急な改善が必要とされている。
(6) 薬のネット販売
   現在の方向は、劇薬の5品目と、大衆薬に転用して3年未満の23品目を除外してネット販売を促進するという動きになっている。
(7) 全国大会前の要請活動
   全国大会が始まる前の強化要請として、全国の都道府県連合会が地元選出国会議員等に、議員会館を中心に大会への出席要請、健保連の主張の説明を行っている。

2. 大阪連合会活動

(1) 広報委員会
   広報研究会の開催結果の報告と、かけはし11月号の編集概要の報告があった。
(2) 報告事項
   置田専務理事から、大阪連合会として10月31日、11月1日の両日、議員会館で、8人の国会議員等に対して、全国大会前の要請活動を行ったとの報告があった。
 全国大会については、現時点で大阪から約190人の出席予定との報告があった。