 |
社会保険診療報酬支払基金大阪支部(滝禎夫支部長)はこのほど、同支部取り扱い分の平成24年度資格関係誤りレセプトの発生状況をまとめた。それによると、大阪府での総件数は29万1219件、このうち健保組合分は11万6515件。総金額は56億6814万円、健保組合分は10億4217万円となっている。レセプト請求段階での資格関係誤りは、保険医療機関、支払基金、保険者の三者にとって悩みの種。大阪支部では、10、11月を取り組み強化月間とし、誤り発生防止を呼びかけている。 |
全国の支払基金でのレセプト取り扱い総件数は、1年間に約9億件。このうち、平成24年度の資格関係誤りレセプトは約269万件で0.3%にのぼる。誤りレセプトの発生は、正しいレセプトの請求・支払いとするまで、保険医療機関、支払基金、健保組合など保険者の三者にとって、余計な事務処理負担がかかる。また、医療費の請求〜点検・審査〜支払い―の一連の流れで遅延し、三者すべてにデメリットとなる。
支払基金大阪支部によると、管内での平成24年度の資格関係誤りレセプト総件数は29万1219件。このうち健保組合分は11万6515件となっている。総金額は56億6814万円、このうち健保組合分は10億4217万円となっている。
支払基金では、23年10月から保険者向けに、資格関係誤り防止の厳正化と事務の迅速化を図る目的で、「オンラインによる請求前の資格確認システム」の提供を開始した。
この仕組みは、支払基金が、本請求前に被保険者資格などの確認を健保組合等保険者へ依頼し、あらかじめ"前さばき"するもの。24年度から満年度化したが、大阪では現在、協会けんぽ大阪支部を含めて52保険者(47健保組合、4特定健保組合)が導入している。
健保組合分の資格関係誤りの理由で、最も多かったのは「資格喪失後の受診」の3万0661件。「誤り理由」の約4分の1を占めている。以下、「記号番号の誤り」1万9508件、「本人・家族の誤り」1万5935件の順となっている。
支払基金大阪支部では、10月、11月を資格関係誤りレセプト発生防止の取り組み強化月間として、資格関係誤りのさらなる減少に努めている。具体策としては、保険者に対して、請求前資格確認システム導入促進とともに、@医療機関窓口へ被保険者証提示、A診療継続中の資格変更時の申し出―の指導の徹底を呼びかけている。 |
|
 |