広報誌「かけはし」

■2013年7月 No.502


 6月19日、定例の理事会を開催し、中央情勢報告を中心議題として審議した。

1. 中央情勢

(1) 健康保険法等一部改正法の成立関係
   前回理事会報告にもあったが、一部改正には健保連の要望にそった附帯決議はあるものの、改正は遺憾である等の平井健保連会長のコメントが出された、と説明があった。
 社保審医療保険部会の委員である健保連等5団体代表が、部会長であり国民会議会長代理でもある遠藤氏へ国民会議の議論に対する要望を出したとの説明もあった。
(2) 国民会議
   議論は第2ラウンドに入ったが、結論については委員から起草委員を選定し、議論をまとめるようである。
 国民会議の基本的な考え方に対する社保審医療保険部会でのおもな意見は、2025年まで皆保険制度の持続性を担保するというビジョンがほしい、高齢者と現役世代との負担の部分に、消費税引き上げ分の財源をうまく活用していくような検討をしてほしい等となっている。
 また、高齢者医療制度のあり方については、現役世代、国民全体で高齢者医療を支えるという哲学を失わないことを前提に、負担構造を含めて、高齢者医療制度をどうしていくかを、国民会議の議論とすべきと整理している。
(3) 健保連の当面の活動
   高齢者医療制度への公費投入拡充等を主張していく。
 国会開会中は議員会館等での要請活動を中心に展開する。また、参議院選挙も考慮した効果的な要請、議員の地元での要請を行う。
 国民会議の結果以後の、われわれの主張実現活動に向けては、現在、各組合の決算組合会における決議、または理事長声明を依頼している。政治情勢に応じた第2弾の大規模要請等の対応とともに活用する。
(4) 予防・健康管理の新たな仕組みづくり
   健康開発共同事業委員会で厚労省保険課長から説明された。
 健康保険法に基づく厚労大臣指針(告示)を改正し、健保組合に対しレセプト等のデータ分析、加入者の健康保持増進のための事業計画、「データヘルス計画(仮称)」の作成等の取り組みを求める。
 来年度、計画策定に着手し、27年度から計画を実行していく。事業計画は、各組合の置かれた状況に応じて無理のない形で進める。
(5) 日本赤十字社の表彰
   健保連が日本赤十字社から表彰を受ける。昭和天皇記念血液事業基金献血推進賞ということで、大阪連合会の安藤会長が7月5日福岡市で、名誉副総裁である皇太子殿下から表彰を授与される。

2. 本部委員会報告

(1) 健康開発共同事業委員会
   データヘルス計画について、委員会のなかで意見、要望があった。
 レセプトの様式が分析に適していないので変更が必要ではないか、健診データ等は健保組合にあるが、受診の呼びかけは事業主側が行ったほうが効果的であり、日本経団連等への働きかけをしっかりしてほしい、などである。

3. 大阪連合会活動

(1) 組合業務委員会
   パソコン研修会を開催した。今後、初任者実務講習会、組合担当者実務講習会、後発医薬品講習会を開催する。個人情報保護研修会、事務長研修会は検討中である。
(2) 医療給付委員会
   柔道整復等療養費適正化講習会を開催。今後順次、第三者行為求償事務研修会、歯科レセプト点検事務研修会、国保運営協議会委員研修会、支払基金大阪支部との事務連絡協議会を予定している。
(3) 総合組合委員会
   総合組合の平成25年度の予算編成状況について比較分析をした。42組合中40組合が赤字である。平均保険料率は95.14‰で、大阪連合会平均の86.90‰より、総合組合が高くなっており、財政状況の厳しさを示している。納付金等の保険料収入に対する割合は49.69%に達し、実質保険料率は102.98‰、前年比2.22ポイント上昇している。
(4) 連絡事項
   置田専務理事から、次の報告があった。
 健保連の主張実現に関して、組合会決議あるいは理事長声明をぜひお願いしたい。全組合団結して取り組んでいきたい。
 6月4日、健保連本部、健政連と共催で時局講演会を開催した。106名の出席を得た。講師は参議院の梅村議員にお願いし、たいへん中身のある話をいただいた。
 7月24日に大阪連合会の総会を開催する。総会の前には、永年勤続者表彰式を行う予定である。