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●運のいい人 |
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A氏は4月末に健康診断を受診した。5月末に左肺下部に腫瘍があり、要精密検査と判定された。6月初めに再検査を受けた。CT等の検査をするも良性か悪性か不明。
2週間ほど経ってから、他の病院を紹介される。(何のための再検査だ!)
紹介された病院で6月末〜7月中旬にかけて7、8回の検査を行うも良性か悪性かまたも不明。結果、なんだか分からない腫瘍の摘出を行うことになった。7月末入院、腫瘍摘出のため、全身麻酔、手術時間・3〜4時間、入院期間・1週間、結果・良性、と思われる。
A氏は毎年人間ドックを受診している。腫瘍の大きさが15ミリ以下だと「ない」と判定されるが、今年は15ミリ以上だった。健康診断で腫瘍が分かったから、悪性じゃなかったから、早期発見できて本当によかったのか?
ちなみにA氏はタバコをまったく吸わない、アルコールも付き合い程度、運動が大好きなスポーツマン。健保の負担は6、7月で130万円以上だった。
もちろん悪性腫瘍や、がん、あるいは転移の可能性をいわれた本人の精神的苦痛は察して余りある。
医者は万能ではない。まして健康診断では!
気をつけよう 夜道 前カゴ 健康診断
(第1地区 T・T) |
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●必要な検査には十分な説明を |
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健康状態を測るバロメーターとして、年に1度、人間ドックを受診している。バリウムや発泡散を飲まされる胃透視検査は苦手だったが、鼻から挿入される極細径スコープの胃カメラ検査なら、苦痛から逃れられる。20年来、通い慣れた健診機関でも始めたので受診した。
検査当日、スコープが喉から食道、胃へと進み、観察が始まった。若い看護師に背中をさすられ、夢見心地(?)のところへ、ドクターが「胃の表面が炎症を起こしているようなので生検します」。
首を縦に振ったが、組織検査を受けた感覚はない。しかし、全検査を終えて精算窓口に回ると、胃カメラでの「生検」はオプションと告げられた。
事前に組織検査が必要な場合の確認事項は読んだが、改めて内視鏡を使うものと思っていた。「生検」の"自覚症状"がないだけに、ドクターの説明では不十分と思ったが、料金は支払った。
数日後、この健診機関で受診した人から胃カメラでの「生検」について苦情が寄せられた。当方が感じた不満と同じような内容だ。
今回は胃カメラ検査でのできごとを取り上げたが、本当に必要な検査なら、受診者が十分に理解し、自覚できるように説明すべきだろう。「ついでにやっておきました」の検査は、お断りだ。
(第2地区 N・S) |
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●健保・労災の「谷間」救済について思う… |
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10月末の新聞に、企業の健康保険の被扶養者が請負労働でけがをした場合に健康保険、労災保険のどちらも適用されない「制度の谷間」問題に関し、厚労省のプロジェクトチームが健保を適用する方針を決めたとの記事が載っていました。私はこの決定には大きな違和感を抱いています。
請負という特殊な形態とはいえ、業務上発生した災害に対し健保側に給付を押しつけ、災害を発生させたことに誰も何らの責任も問われないというのは、社会保険制度の理念から考えてもおかしくはないでしょうか? 人材派遣問題のときのように、労災逃れの「偽装請負」が横行することになるのではと危惧しています。
ご存じの通り、現行の労災保険は災害防止に努力している事業主と努力していない事業主との公平を図る仕組みを持っています。労働災害の多寡に応じて労災保険料を増減するメリット制という保険者機能を発揮できるシステムです。
また、労働基準法上では労働者とされない方を保護するため、中小事業主等や一人親方その他の自営業者等に対する特別加入の仕組みもあります。
「制度の谷間」が発生することのないよう、この仕組みを発展させ、労災保険の適用拡大、法改正を検討していくのが本筋ではないでしょうか?健保側にとって保険者機能を発揮できない給付をいたずらに押し付けられる今回の決定が、この原稿が掲載される頃には見直されているとよいのですが…。
(第3地区 T・F)
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投稿規定
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「言わしてんか!聞いてんか!」
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500字以内。手書き、ワープロ自由。見出しも付けてください。原稿を添削する場合があります。 |
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イラスト、写真も歓迎します。 |
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原則として、投稿者の「所属組合名と実名」を掲載。匿名希望(イニシャル)の場合も、原稿には「所属組合名と実名」を明記してください。 |
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原稿は地区会の広報委員へ送ってください。 |
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問い合わせは、健保連大阪連合会事務局へ。(06-4795-5522) |
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