広報誌「かけはし」
 
■2012年8月 No.491
投稿 言わしてんか!聞いてんか!
   
●本来の趣旨にあってますか
 

 売れっ子タレントの母親が生活保護を受けていたという話がマスコミをにぎわしたことがあった。ほんの一部の人のこうした行為が相互扶助の制度を弱めていく。
 世の中には、「こうすれば得をする」という話があって、本来の趣旨からはずれたことが行われる。本来、1世帯だが同居の2世帯とみて、低所得世帯ができたという話を聞いたことがある。「分けたほうが得をする」と誰かが入れ知恵したらしい。大きなものから小さなものまで本来の趣旨からみれば、はずれてはいないか。
 健康保険でも傷病手当金や柔整療養費がしばしば議論になるのも、本来の趣旨からはずれた人が給付を受けていないかという疑惑がつきまとうからだろう。
 超高齢社会が到来し、ただでさえ、みこしを担ぐ人が少なくなっているのに、本来の趣旨からはずれた人がさらにぶら下がればたいへんだ。
 「困った人の助けになる」よう、相互扶助の精神を加入者全員で認識を深めて、これからも皆保険制度が維持していけるよう日々努めていかなければならない。

(第1地区 Y・D)

   
●パソコンに向かいて 健康(兼好)法師
 

 日々の溜息とも愚痴ともつかぬものをパソコンに向かってつれづれなるままに書いてみました。わずか四段までと最終段のよしなしごとを…。
【序段】
 毎年の春に巡ってくる高齢受給者証の更新。本来は2割の本人窓口負担率、それが軽減特例措置で1割。経過的措置のはずなのに延長、また延長。毎年、毎年、毎年の更新。花吹雪の下の入学式なら歓迎だけど、健保には厳しい恒例(高齢)行事。
【第二段】
 限度額適用認定証。所得区分の確認、発行、任意継続被保険者等への郵送。通院への拡大も良いけれど、場当たり的に過ぎないか。大きな風呂敷を広げるなら、もっと包み込むべきものがあるだろうに…。社会保障カード実現の日が1日でも早く来ないものか。
【第三段】
 納付金・支援金と名を変えた、かつての老人保健拠出金。のど元過ぎれば…かもしれないが、おおまかに言えば、自健保の老人医療費単価を下げれば拠出額が減る仕組みだったような…。それなのに全額報酬割が検討されていると聞く。そうなれば、額は増加、保健事業を駆使しての医療費抑制意欲は減少。あ〜ぁ。
【第四段】
 料率改定の悩み。残念ながら、もちろん、上方(引き上げ)のみの検討。そのたびに、沸騰する保健事業の見直し論。保健事業の目的は将来的な医療費の抑制なのに…。健康(兼好)法師も無い袖は振れない。一歩先を見た「病気にさせない事業」も青息吐息の有様か。
【最終の段】
 公費拡充、そして景気回復と、これは短くせつない希望の言葉。

(第2地区 K・M)

 
●生活保護と扶養認定
 

 今年度の生活保護受給者がついに過去最多の210万人を超え、保護費全体では3兆7000億円に達し、そのうち医療扶助は約半分の1兆9000億円になるとされている。この医療扶助は自己負担なしで全額公費で賄われている。
 しかし、離れて住んでいる親族等(生活保護受給者と同居の条件を必要としない者)がいるとわかれば、生活保護受給者が住んでいる市町村から無理やり生計維持関係の話が健康保険の保険者等に持ち出される。健康保険の被扶養者として認定させ、医療扶助を肩代わりさせようというのだ。ただし、自己負担分は保護費から給付されるので、受診者の負担は発生しない。このようなかくれ受給者の診療費はいったいいくらくらいになるのか?
 先日話題になった、某お笑い芸人のようにさかのぼって保護費を返還した場合に、給付を受けていた医療扶助があればその分も返還されるのであろうか。
 このように、各種納付金等にしろ、医療扶助にしろ、最終的には被用者保険にツケが回ってきているのではないだろうか。
 もういい加減に弱い者いじめはやめていただきたい。

(第3地区 S・F)
 

 
投稿規定
「言わしてんか!聞いてんか!」
500字以内。手書き、ワープロ自由。見出しも付けてください。原稿を添削する場合があります。
イラスト、写真も歓迎します。
原則として、投稿者の「所属組合名と実名」を掲載。匿名希望(イニシャル)の場合も、原稿には「所属組合名と実名」を明記してください。
原稿は地区会の広報委員へ送ってください。
問い合わせは、健保連大阪連合会事務局へ。(06-4795-5522)