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●やはり気になる裏の数字 |
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昨年2月、約50年勤めた方が65歳で退職されました。毎日毎日、製品を作り続ける日常が突然ストップしたせいか、その2カ月後に脳梗塞で倒れ、入院、手術、リハビリの後、ようやく11月に退院されました。「退院されてよかったね」と言っていると、別の65歳の方が同様に脳梗塞で入院の報。さらに、この1月にも65歳の任意継続被保険者の方から「限度額適用認定証」発行の依頼がきました。
ここ数年、毎月90万円程度で推移していた前期高齢者の医療費総額が、平成23年度は月平均220万円になり、直近ではついに300万円超になっています。当健保は前期高齢者の加入率が1%以下ですので、納付金に極端な倍率がかかり、裏に隠れた拠出金が毎月2500万円ほど積み上がっていくのがやはり気になります。
健保組合ですから、医療費を使って治療に専念し早く元気になっていただきたいとは思うのですが・・・。
社会保障制度は相互扶助の精神で成立しています。健康保険制度も同様で、元気な者が病める者を助けるのは当然のことです。
年金支給開始年齢が65歳にずれ込み、多数の方がそれまで継続雇用を希望されます。退職後は任意継続被保険者となり、かつ、いきなり前期高齢者です。団塊の世代が大挙して前期高齢者に突入するときを迎え、当健保の医療費だけが突出して高くなるわけではないのです。
25年度には今年度より、少なくても1億5000万円超の前期高齢者納付金の増加を覚悟しなければなりません。その額は、1.3%ほどの保険料率増加に相当し、被保険者1人当たり年間平均約7万円の負担増になります。
相互扶助の高潔な精神はもちろん持っていたいのですが、残念ながら、それのみでは厳しい時代になってしまいました。
(第1地区 T・O) |
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●医療費分析への期待 輝く健保を目指して |
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私が所属する健保組合は「小さくともダイヤモンドの如く光り輝き続ける健保組合を目指す」という初代理事長のもとに設立された総合の健保組合です。日本の高度経済成長が終焉を迎えることとなった第一次オイルショック直後の設立ということで、財政的に大変厳しい船出であったと聞き及んでいます。
以降、経済は低成長時代に突入し、また予見されていた少子高齢化が現実に急速度で進展してきました。それにもかかわらず、医療保険を含む社会保障制度改革は場当たり的見直しに終始し、先送りされてきました。結果として、健保組合の財政は極めて厳しい状況に立ち至っています。
現状を打開する方策の一つとして、健保連より医療費データの分析事業用ツールが提供されるようになりました。蓄積したデータを活用すれば医療的根拠に基づく各種保健事業の計画立案、実施、評価、加入者への情報提供、ならびに医療費適正化などが可能となり「保険者機能の強化」に資するとのことです。
さらに健保連がそれらデータを集積・解析し、各健保組合へフィードバックする循環が定着すれば、保険者集団として、より戦略的な政策提言ができるようになるので期待も膨らみます。今後も「光り輝き続ける健保組合」を目指し、ぜひ活用しなければと思います。
(第2地区 S・O) |
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●特定保健指導とドラの音 |
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当健保では、いままで特定健診の受診促進に注力をしてきましたが、今後、特定保健指導についても展開していくべく、遅まきながら現在進めています。今回、日頃の不規則な生活がたたったのか、小職も保健指導対象者となってしまいました。立場上、よい事例にならないといけないと思ってはいるものの、続けることが苦手な自分にプレッシャーを感じ始めています。
これから保健指導の「食事」「運動」の目標設定をどうしようかと考えるにあたり、以前、新入社員教育研修の一環で、毎年京都の禅寺へ2泊3日の研修に担当者として引率し一緒に参加していた頃のことを思い出しました。
朝5時にドラが鳴り起床。境内に響き渡るドラの音はかなりインパクトが強いものです。お寺では、座禅、作務、声出し、写経、五体投地等を行い、法話を聞いた後、食事は、朝はお粥と沢庵2切れ、昼、夜食も野菜中心の精進料理というもので、保健指導でいうところの「食事」「運動」が実践できており、毎回下山のときは体が軽く引き締まった感じになっていました。その後、しばらくはお寺での体験が体に残っているのですが、やがて時間の経過とともに元の飽食の生活に戻ってしまうのが常となっていました。なにか保健指導のよくないパターンに似ているようにも思えます。
保健指導により行動変容を促すというのは、お寺のドラの音がいつも心に残っている状態をいうのかな〜と、持続することの難しさを感じながら、特定保健指導を展開していかないといけない立場として自ら決意を新たにしているところです。
(第3地区 M・Y)
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投稿規定
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「言わしてんか!聞いてんか!」
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500字以内。手書き、ワープロ自由。見出しも付けてください。原稿を添削する場合があります。 |
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イラスト、写真も歓迎します。 |
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原則として、投稿者の「所属組合名と実名」を掲載。匿名希望(イニシャル)の場合も、原稿には「所属組合名と実名」を明記してください。 |
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原稿は地区会の広報委員へ送ってください。 |
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問い合わせは、健保連大阪連合会事務局へ。(06-4795-5522) |
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