|
|
●明解で効率的な社会保障構築を |
|
私は、健保組合在籍1年目の新前で、以前は当たり前のように健康保険を使っていましたが、健保所属後、健康保険制度の仕組みについて理解を深めるにしたがい「健康保険のありがたみ」を感じるようになりました。高額療養費、傷病手当金、出産育児一時金…。
しかし、同時にわかりにくい仕組みだなとも感じました。所得税法上の「扶養」と健康保険法上のそれが、別の制度であることをどれだけの人が認識しているでしょうか?
所得税法上の扶養関係の届出をすれば健康保険の手続きも同時にされていると誤解し、健康保険の手続きをしていなかった加入者を、検認の過程で見受けました。これは、われわれが周知徹底しなければならないところですが、一般の方にとっては、いささかわかりにくい仕組みです。
また、健康保険の二重加入の問題は、ちょっとした法律の改正で大幅に削減できるのではないでしょうか?
健康保険へ新たに加入する際、それ以前の資格喪失証明書の添付を義務化すれば、おのずと二重加入はなくなるはずです。
国民本位の社会保障を目指すのであれば、各省庁が歩み寄りの姿勢をみせ、わかりやすく効率的な行政サービスの実施を志すことが必要であると常々感じております。内閣が新しくなり、日本の社会保障制度がさらにすばらしいものになるよう期待したいものです。
(第1地区 T・S) |
|
|
●懸念される医療費膨張 後発医薬品普及に思う |
|
医療給付の費用対効果を図るため、ジェネリック医薬品(後発医薬品)の国内シェア目標を掲げ「普及拡大に力を入れよ」との声があります。安価で同品質の薬に替えるだけで、患者、保険者に大きなメリットがあるということです。
その点は理解できますが、需要者側に、よりアクティブな行動が求められる傾向はないでしょうか。結果、患者が医療現場で矢面に立つ結果を招いてもいるようです。
患者「先生、健保組合からジェネリック薬を教えてもろたんやけど…」
主治医「うちはジェネリック医薬品を勧めてまへんのや!」
実際、こんな形で気まずい思いをしたという患者もいるようです。
逆に、「今日は、主治医の先生から積極的にジェネリック医薬品の使用について話をしてもらった」という場面が増えたほうが患者にとって、より心強いはずです。
「後発医薬品の普及拡大」が本物の国策であるなら、そんな場面を期待したいものです。
国民医療費が毎年1兆円を超える単位で膨張し続ける現実には恐怖感すら覚えます。医療の進歩は素晴らしいことだとしても、医療費の水準を現在よりさらに引き上げるべきとの声はいかがなものでしょう。
日本の医療費水準がOECD諸国の平均以下だとしても、医療費の節約に力を入れている国々もある。そんな情勢に目を向けることも肝要だと思うのですが…。
(第2地区 H・Y) |
|
●医療費は本当に抑制できるの? |
|
当健保は、従来から「年に1度は健診を」のスローガンのもと疾病予防に注力してきた。また、厳しい財政事情から一般保険料率を引き上げると同時に、保健事業のうち疾病予防・保健指導以外をすべてカットし、疾病予防に重点化している。そのかいあってか、医療費増はある程度落ち着いたものの、増加傾向は避けられず、また、保険料収入の伸び悩みもあって財政的には赤字が続いている。
先の「社会保障と税の一体改革成案」などでは、高齢者医療制度の根本的な解決策には触れられておらず、医療費が増加するなかで納付金の負担増も避けられない見通しとなっている。
もし、この改革案どおりに進めば、近い将来に当健保は“財政赤字の拡大から保険料率の再(再)引き上げという悪循環”に陥り、医療費抑制のための唯一の実弾である疾病予防中心の保健事業さえも削減せざるを得なくなり、医療費の抑制どころか、むしろ急増するのが目に見えている。他の多くの健保も同じような状況なのではないか。
これまで、健保全体でこの保健事業を増やし実行することにより、医療費全体を抑制するのにどれだけ大きな貢献をしてきたか。それを考慮せずに、さらに健保に負担のみを押し付け、健保財政を締めつけるとは…。
国は、健保に『もう、医療費の抑制はしなくていい』とでもいっているようだ。そう思うのは私だけだろうか。
(第3地区 T・M)
|
|
投稿規定
|
「言わしてんか!聞いてんか!」
|
■ |
500字以内。手書き、ワープロ自由。見出しも付けてください。原稿を添削する場合があります。 |
■ |
イラスト、写真も歓迎します。 |
■ |
原則として、投稿者の「所属組合名と実名」を掲載。匿名希望(イニシャル)の場合も、原稿には「所属組合名と実名」を明記してください。 |
■ |
原稿は地区会の広報委員へ送ってください。 |
■ |
問い合わせは、健保連事務局・宗像(06-4795-5522)へ。 |
|
|
|
|
|