広報誌「かけはし」
 
■2011年8月 No.479
投稿 言わしてんか!聞いてんか!
   
●全国の新任健保職員さんへ、先輩から少々
 

 振り返れば、私は3年前に健康保険組合に配属になり、当時は仕事内容や健保用語をまったくしらないド素人でした。最初のうちは健保用語がまったく理解できず、宇宙語かのように聞こえていました。諸先輩方には、迷惑を省みず、業務引き継ぎ中に理解できないことはすべて聞き返すぐらいのつもりで仕事に取り組みました。
 また、自分なりに本を読んだり、質問をしたり、講習会に参加したりしながら、ゆっくりと成長して仕事ができるようになりました。
 さて、5月から健康保険組合に新任職員が配属になりました。私と同様初めての健保組合勤務です。担当が給付と適用で違いますが、3年間の経験を生かし、私で教えられることがあるならば丁寧な説明を心がけ、自分も復習の意味で一から見直すとともに、一緒に学びたいと思っています。もし理解できなければ何度でも聞いてください。聞きかたが悪いのではなく、教えかたが悪いのですから…。
 全国の新任健保職員さんへ、先輩から少し偉そうなことを言いますが、「最初のうちは失敗を恐れずに、仕事の段どりを決めてください。段どりどおり進めれば自信が持てますよ。焦らずゆっくりと前進しましょう。」

(第1地区 K・S)

   
●未曾有の国難乗り越え よりよい制度の実現を
 

 毎年、予算を編成する時、国への拠出金がネックになる。とくに増加が大きい前期高齢者納付金。本年度予算をつくる過程では、「精算により減額になればいいが…」と期待していたが、逆に大幅な増額が算されてきた。後期高齢者支援金も総報酬割の導入で増加の一途だ。
 保険給付費も増加し、拠出金を合わせれば、保険料収入を超えている。厳しい経済情勢のなかで、保険料収入はほとんど増えない。そのなかで、毎年、保険料率を設定していかなければならない。
 国からみれば料率設定で解決できるようにみえるかもしれないが、大変なことだ。設定とは、すなわち、引き上げ。事業主と被保険者の負担増、協会けんぽの料率との兼ね合いで限界もあり、常にストレスがつきまとう。
 政府は現在の後期高齢者医療制度を廃止して新たな高齢者医療制度を創設するとしているが、政治の混迷に加え、東日本大震災があり、平成25年度施行という方針どおりにできるのか。
 これまでは「制度改革」のたびに健康保険組合の財政が悪化した感が否めなかった。今度はどうか。新制度では高齢者医療に対する公費負担の拡充を実現するシステムにしてもらわないと先がみえてこない。よりよい制度が実現するまで健保組合ががんばれたらいいのだが…。本当に健保組合が存続できる制度の実現であってほしい。

(第2地区 Y・H)

 
●最近思うこと
 

 先日、特定保健指導を受けている知人は、私に「指導のおかげで体重3キロ減ったよ」と言ってくれました。ジェネリック医薬品の通知を送った任意継続被保険者の方からは、「薬代が安くなった」と感謝の手紙をいただきました。健保組合はみなさんの健康にかかわり、そのお役に立っているのですね。お二人のコメントからうれしくなりました。
 また、健保組合には「保険者機能」という役割がありますが、多額の予算を使って大上段に構えるのではなく、ささやかでも感謝いただけるサービスを心がければそれでもよいと思いました。
 私が当健保の仕事についたのは2年前で、財政が急速に悪化し始めた頃です。そしてその後、支出抑制策として健康診断の補助見直し・特定保健指導・ジェネリック医薬品使用促進、さまざまな施策が実施されました。それゆえに、最近まで私の頭のなかは「財政」のことばかりだった気がします。
 幸いなことに冒頭の2つの出来事は、「保険者機能」について考えるよいきっかけを与えてくれました。当健保は保健事業を大幅縮小していますので、知恵を絞って「何ができるのか」考えようと思っています。

(第3地区 H・T)
 

 
投稿規定
「言わしてんか!聞いてんか!」
500字以内。手書き、ワープロ自由。見出しも付けてください。原稿を添削する場合があります。
イラスト、写真も歓迎します。
原則として、投稿者の「所属組合名と実名」を掲載。匿名希望(イニシャル)の場合も、原稿には「所属組合名と実名」を明記してください。
原稿は地区会の広報委員へ送ってください。
問い合わせは、健保連事務局・宗像(06-4795-5522)へ。