広報誌「かけはし」
 
■2011年2月 No.473
投稿 言わしてんか!聞いてんか!
   
●健保組合の仕事で思ったこと
 

 昨年より健保組合の仕事をするようになり、その反省を含めて思ったこと。
 一つは、社会保険制度の危機。少子高齢化の重大性、そして現制度の破綻はそう遠くないことがわかってきた。これまで大きな病気もせずに健康保険制度にさほど関心がなかったのだが、加齢により現実問題となったことや健保組合の仕事をして情報に接することで、少子化、高齢化、医療費、年金等の問題が身近なことになってきた。今年は、それらの制度が大きく方向転換するときではないかと思える。健保組合としてはどうしようもないところもあるが、加入者にとってよい方向になるように努力していきたい。
 いま一つは、自己の健康管理に気を使うようになったことである。従来からメタボの域にいて、一時的にはウオーキング、食事制限などを実施するが頓挫して逆に悪化することもあった。健保組合の仕事をするようになり自覚ができたのか、ウオーキングや食事について継続的に取り組むことができている。まだ、メタボを脱してはいないが、今年こそはなんとかしたいと思っている。
 自明ではあるが、納得したら努力や意識ができるようになる。同様のことを加入者の方がたに体験していただけるように、健保組合および取り巻く環境や状況などの情報提供や、成果のある保健事業の展開を、今年はより理解できる視点・方法を重点に進めていきたい。

(第1地区 W・H)

   
●3行書くめぇの思い出 1通の源泉徴収票から
 

 手元に昨年末に受け取った源泉徴収票がある。思えば30数年前、紅顔の美少年(?)の新入社員として総務課に配属され、最初に任された大きな仕事で印象に残っているのが年末調整であった。
 まだ学校を出たばかり。自慢じゃないが「控除」「配偶者」の意味も知らず、ましてや「寡婦」「給与所得控除」などという漢字の続出に頭を抱えたのも懐かしい思い出だ。
 かつての上司に口ぐせがあった。「会社の文書は3行以内で書くもんだ」。冗談じゃない、3行でなにが書けるもんか。同僚と「あのサンギョウ(3行)カクメイ野郎」と陰口をたたいたものだ。
 それでも、わかりやすい説明という根本は身に染みた。漢字が大挙してズラズラ並んだ文章は見ただけで「重たくてイヤーな感じ」を与えはしないかと、なるべく難しい漢字を使わない説明を心がけてきたつもりだ。
 健保組合に着任したのは一昨年末。やたら漢字が多い健保業界での用語の続出にヘキエキすることもあるが、それを自分なりにわかりやすく翻訳し、自らの言葉で説明できるよう努めてきた。
 健保着任から1年余。使命は一般の加入者にわかりやすく説明し、理解を得ることに尽きるなぁと念じつつ、静かに迎えた平成23年である。

(第2地区 K・S)

 
●高齢者医療制度を考える
 

 1月、長い間健保組合を支えてくださった大先輩が定年退職を迎えた。社会人としても、人間としてもたいへん尊敬できるすばらしい方である。
 この先輩は、定年退職後、特例退職被保険者制度に加入し、数年後に前期高齢者、75歳から後期高齢者医療制度の対象となる。この先輩の医療を、当然現役世代である私たちが支えていくことは、たいへんお世話になった者にとっては、当然のことのように感じられる。
 しかし、昨年12月にとりまとめられた、高齢者医療制度改革会議の「高齢者のための新たな医療制度等について(最終とりまとめ)」の内容をみると、顔の見えない高齢者制度のために、現役世代に負担を強いているようで、ついつい制度の欠点ばかりを洗い出して文句を言いたくなってしまう。
 とはいえ、文句ばかり言っていてもなにもはじまらないのだから、先輩の顔を思い浮かべながら、この制度のよいところを探してみようかと思う。

(第3地区 Y・S)
 

 
投稿規定
「言わしてんか!聞いてんか!」
500字以内。手書き、ワープロ自由。見出しも付けてください。原稿を添削する場合があります。
イラスト、写真も歓迎します。
原則として、投稿者の「所属組合名と実名」を掲載。匿名希望(イニシャル)の場合も、原稿には「所属組合名と実名」を明記してください。
原稿は地区会の広報委員へ送ってください。
問い合わせは、健保連事務局・宗像(06-4795-5522)へ。