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●組合財政不安は顔にも表れる |
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この頃、人相が悪くなったと妻から言われることが多くなりました。
顔の造作は仕方がないとしても、言われれば気になります。
健保組合の財政状況も窮迫し、先日は保険料率改定の理事会を開催しました。その場で、高齢者医療制度に対する納付金の負担が増加したことにともない、収支バランスが崩れ、保険料率を大幅にアップしなければならない旨を説明し、理解を求めました。
支出の改善要求や異議に対しては将来の見込みも主張しましたが、「出口の見えないトンネルの中である」とハッキリとした言い回しをすれば、不安をあおることにもなり、微妙な言い回しの回答に終始しました。
おかげで、いつも身構えたようなこわばった表情になり、人相が悪く見えたのかもしれません。
最近とみに国の優柔不断な施策が目立ち、将来を期待できないなかで、顔くらいは無理して笑っていれば、いつかよいことが舞い降りてくるのでしょうか。鏡を見て笑っても気持ちが悪いだけですが、「一笑は百薬」に通じるかもしれません。
あまりいい話がなく、不愉快な話しか聞こえてきませんが、皆さんも鏡とニラメッコしながら笑ってみてはいかがでしょうか。
(第4地区 M・K) |
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●国民皆保険雑感 |
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日本が世界に誇る国民皆保険制度ができて今年で50年。世界的にも例をみない急速な少子高齢化のなかで、いま、その皆保険制度が財政的に大きな転機・危機を迎えています。
確かに、制度を支える労働人口が減って、1人当たりの医療費が若年層の5倍ともいわれる高齢者が急速に増えているわけですから、給付水準を維持し、保険料を据え置く限り、財政的に破綻をきたすのは当然です。
高齢者だけ別建ての医療制度を設立しても医療費総額が増え続ける限り、財源の出どころと名前が変わり、受益者(患者)、国(税金)、そして保険者(保険料)の負担割合が少々変動するだけで、元をたどれば国民と企業がその医療費を賄うことに変わりはなく、根本的な解決にはなりません。
医療費を抑制するために、古くから適正受診の奨励、最近ではメタボ健診の義務化やジェネリック医薬品の普及促進など色々な取り組みが行われていますが、なんだかんだ言っても、日本の診療報酬は出来高払いが基本ですから、効果は持続しません。
しかし、他方では「日本の医療費は先進国のなかでは決して高くない」、「医療費の高さは先進国のバロメーターである」、はたまた「高齢者の医療費も横ばいである」等々、首を傾げたくなる意見もあり、立場が変われば色々な見方ができるものだと感心しきりです。
最近は若干揺らいできているとはいえ、保険証さえ持っていけば、誰でも、いつでも、日本中どこでも保険診療が受けられる、まことに結構な国民皆保険制度ですが、いま、その利便性が仇となっている、そんな気がいたします。
(第5地区 M・T) |
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●国民皆保険存続のために |
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われわれ健保組合の事業運営に大きな影響を及ぼすこととなる「高齢者医療制度」の見直しや「介護保険制度」の見直し論議が最終のとりまとめを終えた。
政府の台所事情が厳しいなかではあるが、少子高齢社会の急速な進展のもとで、確実に給付が増嵩傾向をたどるといわれていることから、両制度にいままで以上の公費投入が欠かせないと審議会メンバーの大半が声をそろえて必要性を訴えていたところである。
しかしながら、「介護保険制度」では根本的な解決策である公費の増額や、被保険者の年齢引き下げも見送られるという事態となっている。
これをみていると、この時点で決着をみていないが「高齢者医療制度」にも公費の増額は望めそうにないという可能性が高まってきたように思われる。
健保連、日本経団連等は昨年12月6日に「高齢者医療制度の再構築と被用者保険の維持・発展に向けた緊急集会」を開催し、「4団体アピール」を採択した。今後も、健保連は政府に対し、公費投入等を要望していくこととした。
ある新聞に、「危機感と責任感が乏しく、難題を先送りする体質」であると、今の政府を批判する記事が掲載されており、われわれの要望が受けとめられるには、非常に心もとない状況にある。それでも公費投入問題は、国民皆保険制度の屋台骨を揺るがしかねない深刻な問題であることを「強い社会保障」をうたい文句にした政府に対して、粘り強く訴えるなかで先送りを阻止する必要がある。
(第6地区 M・T)
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投稿規定
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「言わしてんか!聞いてんか!」
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500字以内。手書き、ワープロ自由。見出しも付けてください。原稿を添削する場合があります。 |
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イラスト、写真も歓迎します。 |
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原則として、投稿者の「所属組合名と実名」を掲載。匿名希望(イニシャル)の場合も、原稿には「所属組合名と実名」を明記してください。 |
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原稿は地区会の広報委員へ送ってください。 |
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問い合わせは、健保連事務局・宗像(06-4795-5522)へ。 |
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