広報誌「かけはし」
 
■2010年11月 No.470
投稿 言わしてんか!聞いてんか!
   
●献血協力のチラシで
 

 先日、当健保組合が入居しているビルに、日本赤十字社の献血車が来ました。事前に配られたチラシには、「臓器移植法の改正により、今後臓器移植手術が増え、大量の血液が必要になります。」と書かれてありました。はじめは、さっと読み流していましたが、これは大変だと思いました。なぜなら、臓器移植法の改正により臓器提供がしやすくなり、多くの命が救われるのはよいことだと思いますが、臓器移植手術が増えると健保組合の負担も増えるからです。つまり、移植費用の7割分と高額療養費を健保組合が支払うことになるのです。
 ちなみに、臓器移植の手術費用(移植用臓器採取術と臓器移植術の費用のみ)は高額で、「生体腎移植で約94万円」、「生体部分肝移植で約168万円」、「角膜移植で約55万円」にもなり、これ以外にも入院費用、検査費用等の7割分と高額療養費が健保組合の負担になります。
 診療費は年々増加傾向にあり、今後、臓器移植の増加により、さらに診療費が増え、健保組合の財政に影響すると思うと、複雑な気持ちになります。

(第4地区 M・I)

   
●ジェネリック医薬品は安全だよね!!
 

 私どもの健保組合では、遅まきながら来年度からジェネリック医薬品への切り替えによる「自己負担額軽減通知」の送付を行います。しかし、通知や「ジェネリック医薬品希望カード」の配布で周知を図れば、ジェネリック医薬品の使用率が上昇するのでしょうか?
 国は、平成24年までに後発医薬品の数量シェアを30%以上にするとの目標を掲げて使用促進を図るため、安定供給、品質確保、後発医薬品メーカーによる情報提供や環境整備および処方せん様式の変更など、問題となる外堀を埋めようとしています。
 後発医薬品が先発医薬品と同等だと担保され、国が施策を講じても、なにかしら不安が残ります。降圧剤のような薬剤であれば、効かなければ先発医薬品にスイッチすればいいかもしれませんが、心不全、脳梗塞、がんのような疾患に対して効かなければ、即生命にかかわるということになります。しかし、DPC(診断群分類別包括払)対象病院では後発医薬品の普及が進んでいるそうです。電子カルテに後発医薬品しか出てこないようにして、先発医薬品を処方する場合には、医師が再度入力しなければならないシステムにしたところ、ほとんど問題なく落ち着いており、医師、薬剤師の不安は空想に過ぎなかったとか。
 また、薬局での患者さんに対する薬剤師の説明時間を15分以上行うと後発医薬品への置き換え率が高く、5分以下だと置き換え率が低いとの記事を見ました。
 後発医薬品の普及促進には、後発医薬品メーカー・医師・薬剤師および患者間の緊密なコミュニケーションと信頼関係の円滑な構築が最も重要と思います。
 『ところで、先発医薬品の場合は自己負担率を40%にし、後発医薬品の場合は20%以下とする私案は、やっぱりボツですかね?』

(第5地区 T・N)

 
●喫煙コーナーでのよもやま話
 

 大幅値上げからほぼ1カ月、そろそろストックも底をつくころと思いますが、喫煙される方には、喫煙場所も縮小され、なかなかホッとする場所が少なくなってきたようですが…。
後輩 民主党のマニフェストでは、後期高齢者医療制度を廃止して、新しい高齢者医療制度にするっていってたけど、どうなってるんでしょうね。
先輩 ミスター年金が大臣になり、立ち上げた高齢者医療制度改革会議で、いま議論しているよ。
後輩 夏の参議院議員選挙で民主党が負け、衆参のねじれ現象がおき、制度の廃止は難しくなったのと違いますか。
先輩 野党とどのように詰めるかが問題だろうね。ただし、いま行っている高齢者医療制度改革会議の中間とりまとめでは、75歳以上の後期高齢者医療制度の加入者が1400万人で、国保1200万人、被用者保険200万人をそれぞれもとの医療保険制度に戻す案が出ているよ。
後輩 被用者保険に200万人が戻ったら医療費が増えるし、支援金・納付金の額も増えることになるのでしょうか。
先輩 協会けんぽの国庫負担率の増加や消費税論議もなく、健保組合の懐ばかりをあてにするような場当たり的な政策をされたのではたまらないよ。
 大臣も代わったことだし、タバコの煙のように出てはすぐ消えるような内容じゃなく、みんなが納得し、持続できる制度をぜひとも確立してもらわないと困るね。

(第6地区 T・I)
 

 
投稿規定
「言わしてんか!聞いてんか!」
500字以内。手書き、ワープロ自由。見出しも付けてください。原稿を添削する場合があります。
イラスト、写真も歓迎します。
原則として、投稿者の「所属組合名と実名」を掲載。匿名希望(イニシャル)の場合も、原稿には「所属組合名と実名」を明記してください。
原稿は地区会の広報委員へ送ってください。
問い合わせは、健保連事務局・宗像(06-4795-5522)へ。