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●初夢 |
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平成○△年度の予算編成が終わり、理事会で審議していただける準備が整った。新年度の保険料率は労使合わせて4.6%を見込んでいる。今年度は5%だったのでこれで5年連続保険料率を引き下げたことになる。しかし、この収入のほとんどは高齢者医療制度に使われ、加入員へは医療給付と保健事業に残りの2割が充てられている状況だ。加入員からいただいた保険料の8割が、加入員でない方の医療給付に使われてしまっている。確かに保険料総額は少なくなったので、保険料に占める納付金等の割合は毎年大きくなっている。だから健保連は10年以上も前から突き抜け方式を主張していたのに。
とはいえ、おかげさまで医療費については10年前と比べ半分以下に減少している。ことの発端は、豚由来の新型インフルエンザウイルスが世界を震撼させたのを契機に、保健事業を加入員の免疫力強化に特化させたことにある。インフルエンザにかかりにくい体をつくろうということで始めた食生活を中心とした腸内環境改善プログラムが思わぬ効果を発揮して、急性呼吸器系疾患の罹患率が激減、その他の呼吸器系疾患や循環器系疾患の罹患率も減少した。その結果、医療給付費が目に見えて減少しだしたのだ。
この成果を第1地区会の例会で報告させていただいたところ、このプログラムを導入した健保組合の医療給付費はどこも減少しだした。
こんな夢を寅年の正月に見た。人の夢と書いて「儚(はかな)い」と読む。正夢であってほしい。 (第1地区 H・K) |
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●新しい「高齢者医療制度」の行方 |
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平成20年度から始まった「後期高齢者医療制度」が新政権のマニフェストにより廃止されることに決まった。ただし前の老人保健制度に戻すのではなく、これから新しい制度を検討し平成25年度実施を目指すとのこと。確かに新制度構築に向け「高齢者医療制度改革会議」が開始されたが、冒頭に長妻大臣より六原則の要請があり、マニフェスト固執による自由な議論の制約が危惧される。
高齢者医療を現役世代が支援する考え方を決して否定するものではないが、加速度的に高齢化が進みその医療費も膨らんでいるいま、世代間支援は現状でも限界に達していると思う。新しい制度が真に納得できる内容となるよう見守り、ときにはもの申していかなければならないだろう。
さらに惹起してきた問題は、協会けんぽの赤字補填のため後期高齢者支援金負担方法を「総報酬割」制に変更することで、われわれ健保組合と共済組合の負担増が提案されたことだ。これは形を変えた「国庫負担の肩代わり」であり断じて許すことはできない。
廃止の決まっている不評の制度を3年間もお守りし、さらに理不尽な負担増まで強いられるとはどういうことなのか。確たる展望を示して欲しいものだ。
(第2地区 S・T)
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●国庫補助の肩代わりなんてとんでもない! |
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政権交代で発足した鳩山内閣もハネムーン期間の3カ月が過ぎ、本格的に始動した途端、厚生労働省よりとんでもない提案が出てきた。それは協会けんぽの財政問題への対応策として、被用者保険内における後期高齢者支援金の総報酬割の導入であり、これは2年前の悪夢であった「肩代わり」の再来である。 
被用者保険制度における後期高齢者支援金の負担方法を、現行の加入者数割から総報酬割に変更することとあわせて、協会けんぽの後期高齢者支援金負担への国庫補助2700億円を廃止し、その分を給付費に対する国庫補助率の引き上げに充てる内容だ。これにより、支援金の負担については、協会けんぽは2500億円減り、健保組合と共済組合はそれぞれ1400億円と1000億円増えることになる。
われわれ健保組合としては同じ被用者保険といっても、健保組合と協会けんぽとでは、その成り立ちからして大きく違う。互いに切磋琢磨する保険者同士であり、支援する基盤はないのである。このようなつじつまあわせ的なことで健保組合から負担金をもぎ取っていこうとする厚生労働省の姿勢に怒りを発せずにはいられない。われわれも苦しい財政のなかで努力して組合運営をしているのだ。こんな暴挙には断固反対と声を大にしていいたい。
(第3地区 N・M)
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投稿規定
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「言わしてんか!聞いてんか!」
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500字以内。手書き、ワープロ自由。見出しも付けてください。原稿を添削する場合があります。 |
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イラスト、写真も歓迎します。 |
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原則として、投稿者の「所属組合名と実名」を掲載。匿名希望(イニシャル)の場合も、原稿には「所属組合名と実名」を明記してください。 |
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原稿は地区会の広報委員へ送ってください。 |
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問い合わせは、健保連事務局・宗像(06-4795-5522)へ。 |
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