広報誌「かけはし」
 
■2010年2月 No.461
健保問答 

第 352回

     
Q
 被保険者である従業員が、自分の子ども(被扶養者)に腎臓移植手術をするため、休職する予定です。この場合、休職期間中の傷病手当金は支給してもよいのでしょうか?


A
 傷病手当金とは、被保険者が病気等の療養のために労務に就けない場合、その期間の休業補償として支給されるものです。また、対象となるのは、労災(通勤途上災害を含む)に該当しないことや、偶発的な事故やケガ、病気であることが条件になります。
 ご質問の内容では、子どもへの臓器提供は、本人の意思に基づくものですが、公序良俗に反するものではなく、また、親が子どもを事故から守ろうとして自らが負傷した場合と同様に、道徳的にみても故意のケガには該当しません。また、療養のための就労不能である事実には変わりないため、傷病手当金は支給することができます。
 なお、傷病手当金の支給にあたっては、労働の対償と認められる報酬を受けた際には、不支給または減額されます。