広報誌「かけはし」
 
■2009年12月 No.459
投稿 言わしてんか!聞いてんか!
   
●厚生行政に一言…
 

 最近の高齢者医療等の法改正について思うのですが、そもそも被保険者・家族の皆さんにとってわかりやすく納得できる内容になっているのでしょうか?
 現在の医療保険制度の大きな問題の一つ、高齢者支援金・納付金等の過大な負担は、全健保組合平均で保険料収入の5割近くにも達しています。私たちに対する「押し付け」「無理」は極めて大きいのではないでしょうか?
 企業業績不振による給与・賞与の落ち込みで保険料収入が激減する一方、保険給付費等は急増し、健保組合の存続自体が懸念されています。このようななかで、高齢者医療制度維持という大義名分のもととはいえ過度な納付金・支援金の拠出を強いられるのは、あまりに理不尽と言わざるをえません。
 また、最近の話題では、出産育児一時金に関する直接払いについて、医療機関には運転資金の貸付制度などの優遇があります。しかし保険者には一時金42万円への引き上げ負担、内払い金規程作成義務、国保連等への事務手数料など、負担ばかりが重くのしかかります。さらには、高額療養費限度額認定通知書の発行業務、特定疾患治療研究事業・小児慢性特定疾患治療研究事業等に関する市町村との調整等、非常に煩雑な業務も増えています。
 加入者のための健康保険組合であるはずですが、加入者以外への資金拠出や事務手続きが異常に多いと思うのは私だけでしょうか?切り貼り的な業務対応の多さに「ぼやきばかり」の今日この頃です。充実した医療保障実現のために、よろしくお願いいたします「厚生労働省」様・・・

(第1地区 N・F)

   
●事業見直しのなかで
 

 秋が深まり、今年も予算編成作業の時期となりました。
 09年の医療費の伸びに加えて、高齢者医療制度の支援金・納付金の負担増、先が見えない制度改革のなか、例年以上に組合事業の見直し、無駄の洗い出しに追われ、苦慮されていることと思います。
 当組合では、今年度に保養を目的とした事業に手を入れ、30年以上のおつきあいのあったホテル・旅館も含め、すべての保養所契約を解約し、旅行補助制度の廃止に踏み切りました。収支改善のために必要なことでしたが、健康者への還元、ゆとりの部分を切り捨てるので、淋しい気持ちが強く残りました。
 また、以前から直営保養所の閉鎖を段階的にすすめてきており、今年度は残った保養所の利用料を引き上げ、多少なりとも持ち出し体質の改善をはかりました。
 来年度には、保健事業の柱である疾病予防の事業見直しに取り組みます。とにかく、特定健診・特定保健指導に力を入れるためには原資が必要です。従来の人間ドック制度を見直して特定健診との共存を考えています。
 一方、母体企業の取り組みと同様に、事務所費削減も継続して行っています。業務内容、職員の要員が見直されて、とりわけ、支部の組織はやせ細ってきています。どこも似たような状況ではないですか?それでも、限られたマンパワーで耐え忍び、小さな工夫を積み重ね、組合の独自性をひねり出し、存在意義を示していきたい。いまできることを大切に、生き延びた事業を有効活用してもらえるよう、まずは窓口受付と電話応対だけでも親切丁寧をこころがけていきます。

(第2地区 S・M)

 
●健保IT化に思う
 

 現在、健保組合の仕事はコンピュータなしではできない状況になっており、会社業務以上にIT化が進んでいるのではないかと思うことが多々ある。行政当局への報告や健保連、支払基金等報告事項も電子データでの送信が主流となってきた。
 確かにIT化によって業務の効率化が図れるとともに、より正確にスピーディーな仕事が行われるようになった。
 当健保ではレセプトのオンラインによる受け取りを2年ほど前に実施した。以前は紙のレセプトを箱詰めして倉庫へ移動・保管していたので、移動の手間、保管のための広いスペースが必要であったが、いまはその必要がなく、本当に楽になり効率的になった。
 ただ、平成23年度から全レセプトが原則完全オンライン化になる予定であったものが、一部の医療機関に対して猶予されることになった。だが、全体の効率化を考えるならば、やはり原則完全オンライン化の一刻も早い実現を図るべきではないだろうか。
 また、IT化を推進するうえで留意するべきは、健保組合の職員へのIT関連の教育であると考える。

(第3地区 K・I)
 

 
投稿規定
「言わしてんか!聞いてんか!」
500字以内。手書き、ワープロ自由。見出しも付けてください。原稿を添削する場合があります。
イラスト、写真も歓迎します。
原則として、投稿者の「所属組合名と実名」を掲載。匿名希望(イニシャル)の場合も、原稿には「所属組合名と実名」を明記してください。
原稿は地区会の広報委員へ送ってください。
問い合わせは、健保連事務局・宗像(06-4795-5522)へ。