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●安心の保障 |
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医療崩壊という言葉を目にするたびに、大きな不安を感じます。生きている限り、医師のお世話にならないわけにはいきません。家族ぐるみで面倒をみていただくことも多く、暮らしのなかで医療従事者とのつながりは大きな比重を占めています。
病院経営破たん、医師・看護師不足、過重労働、患者のたらい回し、医療民事訴訟、マスコミ等の捏造報道といったことから、モンスター患者の増加、コンビニ受診などさまざまなことが報道されています。
健康保険制度が、医療保険制度の基本をなしていることは、健康保険法にも記載されている事実です。その健保も財政問題を抱えて運営に赤信号が灯っているような気配です。
「ルポ貧困大国アメリカ」(堤未果、岩波新書)という本で、アメリカでは、べらぼうに高い医療費のため医者にかかれない人が大勢いることを知り、日本の医療保険制度の有り難さを痛切に感じました。安心して医療が受けられる、ということが社会全体にとっての大きな安心につながっています。医療制度の持続のために携わるものがしっかりせねばと感じています。
(第4地区 三宅 正洋) |
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●最近思うこと… |
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○お年寄りはみんな弱者ですか?
平成20年度から始まった高齢者医療制度によって健保組合は、その納付金の額の大きさに絶えられず瀕死の状態です。そしてやむなく解散に追い込まれた健保組合も多数あります。
確かにお年寄りのなかには、一人暮らしで年金も少なく、生活の苦しい方もいるでしょう。反対に庭付き1戸建ての家に住み、年金額も多く受け、休みにお孫さんが訪ねて来るとせっせと小遣いを渡している方もおられるでしょう。
他方では、若夫婦がアパートに住みながら、子どもを養うために節約を余儀なくされた生活をし、給与からは社会保険料がしっかり控除されているという現実もあります。「お年寄りは、本当にみんな弱者ですか?」
もう若者いじめはやめて、お年寄り(高齢者)の方もご自分の所得に応じた負担をしてはどうですか。名前が悪いといって「後期高齢者医療制度」が「長寿医療制度」に変わりましたが、なんの意味もありません。
○天井のない「前期高齢者納付金」は、それが払えない健保組合は「解散の検討」が当初からの予定ですか?
平成20年度から始まったこの制度は本当に恐ろしい制度です。当健保組合の平成21年度予算では、納付金の支払い倍率は仮に当健保組合が対象者の医療費を支払うとした場合の13・37倍です。前期高齢者に該当するかたがたが1年間で1000万円の医療費を使えば、1億2370万円の納付金が発生します。こんな天井のない恐ろしい計算式を誰が考えたのでしょうか。法律改正の手続きは、一健保組合には分かりませんが、厚生労働省が原案を示したときに、財政的に弱い中小の健保組合のことは考えていただいたのでしょうか。それとも、人頭割の「後期高齢者支援金」の分も含めて払えない健保組合は「解散検討」やむなし! こんなお考えでしょうか。
健保組合も高齢者医療制度にお金を払う必要は認めています。しかしそれも限度があります。はやく天井にふたをし、健保組合の負担能力に応じた負担に変えてください。そうでなければ年々、中小の健保組合は体力を失い衰退し続け・・・解散を余儀なくされる。
(第5地区 G・Y)
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●この夏学んだこと |
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皆既日食騒ぎで幕を開けた今年の夏も、はや過ぎ去りました。裁判員制度の開始でひとしきり盛り上がったあとは、自然災害や薬物問題、勢いの衰えぬ新型インフルエンザなど、あまりいいニュースはありませんでした。
明るい話題といえば、陸上競技における新記録や、メジャーリーグでの日本人選手の活躍など、その多くはスポーツの世界でみられるものでした。なかでも、夏の一大イベントである高校野球では、選手の前向きなプレー、最後まであきらめないその姿に、いつもながら心を打たれました。とくに今年は、何十年ぶりの出場や、初の決勝戦進出などといった快挙が多くみられたことも印象的でした。
さて、夏の終わりから秋にかけて、われわれを取り巻く情勢はいかなる変化の渦に巻き込まれていることでしょう? 「セミ」の鳴き声は小さくなったものの、「センキョ」にまつわる声はますます大きくなった夏でした。選挙後の社会保障制度についての方針転換や、現実問題としての新型インフルエンザへの対応など、注視していかなければならない問題が山積していることは間違いありません。最後まであきらめず、真摯に取り組んでいきたいと、高校球児から学んだ夏でありました。
(第6地区 H・U)
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投稿規定
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「言わしてんか!聞いてんか!」
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500字以内。手書き、ワープロ自由。見出しも付けてください。原稿を添削する場合があります。 |
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イラスト、写真も歓迎します。 |
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原則として、投稿者の「所属組合名と実名」を掲載。匿名希望(イニシャル)の場合も、原稿には「所属組合名と実名」を明記してください。 |
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原稿は地区会の広報委員へ送ってください。 |
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問い合わせは、健保連事務局・宗像(06-4795-5522)へ。 |
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