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●特定保健指導はおせっかい? |
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俺とお前は違う人間に決まってるじゃねえか。早え話が、お前がイモ食ったって、俺のケツから屁がでるか(映画「男はつらいよ」)。フーテンの寅さんの有名な台詞である。人間はどんなに親しくてもしょせんは他人である。
平成20年度から始まった特定健診・特定保健指導は、寅さんの台詞のような「他人」の生活習慣を変えるという事業である。これには大変な時間がかかり空白は許されない。他人を少しでもよい方向に進めていくしかないのである。それには、他人に「やる気」を起こさせなければならない。しかし「わかっちゃいるけど、やめられない」のように、「これではまずい」と思いながら生きているのが人間である。
「2・6・2の法則」をあてはめれば、平成20年度は初めの「2」つまり意識の高い人間が行動変容に動いただけである。「6」に保健事業のニーズがあり、この普通の感覚の人たちのニーズを掴み「気づき」を促し、どう引き込むかである。
「オタワ憲章」にあるように「健康」そのものが生きる目的ではなく、人生を楽しみ、自己実現を助けるための基盤であることを伝えたい。1人でも多くの「他人」に「健康」の大切さを「気づいて」もらうために保健事業を行っていきたい。
(第4地区 天の邪鬼) |
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●相変わらず納付金に左右される健保予算 |
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昨年、「新たな高齢者医療制度」が施行され、従来の拠出金負担が少しは楽になるのではとの淡い期待が裏切られ2年目の予算編成を終えましたが、今年度は前期高齢者納付金に苦しめられました。
前期高齢者納付金は従来の老人保健拠出金の計算方式を引き継いでおり、当該高齢者の加入率と保険給付費総額により大きく納付金額が変動します。
当組合の場合、該当高齢者数が非常に少なく、加入率も1%程度であるため、昨年度と比べ年間の給付費総額がわずか250万円程度増加しただけで、納付金額が約4000万円も増加しました(昨年比40%近くアップしました)。もし、1人でも高額医療費の必要な加入者が発生したらと思うとぞっとします。
わが国の医療保険制度は各保険者間の相互扶助の精神で運営されていることはよく理解しているつもりですし、数理学的にはこの計算方式が理にかなっているのでしょうが、これほどまでに納付金額が医療給付費に大きく左右される現状で相互扶助といえるのでしょうか。
今後、数年以内に団塊の世代が65歳以上になることを考えると、前期高齢者納付金が飛躍的に増加するのは間違いありません。
一方の後期高齢者支援金については、加入者数に応じての一律負担になっており、一見公平そうであるが、実際にはどうでしょう。健保連の主張しているように、「前期、後期の壁を撤廃し、公費を投入してもらう」必要があると考えます。保険料収入の半分が高齢者医療への「税金」である現状は異常です。
(第5地区 K・K)
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●思いつくまま |
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昨年、新しい高齢者医療制度が見切り発車的にスタートした。
確固たる財源の確保なしに、健康保険組合に対し応分以上の負担金を強いるもので、とりわけ前期高齢者納付金に至っては、徒に保険者間の調整に委ねる仕組みになっている。しかも1年も経過せぬうちに、内輪から見直しの声が上がる始末である。
同時に始まった特定健康診査・特定保健指導についてもしかりである。
まるでメタボの増加は保険者たる健康保険組合の責任であるかのごとく丸投げしたあげく、目標達成ならぬ場合は懲罰的に支援金加算を課す。メタボだけが健康管理なのかという疑問すらわく。
納付金と天井知らずに増える医療費の捻出に追われ、保険者機能の発揮どころではない。
国民の健康を守らねばならないのは、またその意識を高めなければならないのは最終的に一体誰なのか。
付け加えれば、今回の産科医療補償制度にかかる(家族)出産育児一時金の見直しである。
なんら詳しい説明もなく唐突に、あたかも既成の事実のごとく補償金の掛け金負担を求められている。
詰まるところ、昨今の対策は行き当たりばったりの緊急避難的なものばかりのように思われる。
もっと腰を据えた、将来を展望した方針に基づく、納得のいく説明のできる施策を切に願うところである。
(第6地区 Y・I)
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投稿規定
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「言わしてんか!聞いてんか!」
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500字以内。手書き、ワープロ自由。見出しも付けてください。原稿を添削する場合があります。 |
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イラスト、写真も歓迎します。 |
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原則として、投稿者の「所属組合名と実名」を掲載。匿名希望(イニシャル)の場合も、原稿には「所属組合名と実名」を明記してください。 |
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原稿は地区会の広報委員へ送ってください。 |
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問い合わせは、健保連事務局・辰巳(06-4795-5522)へ。 |
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