広報誌「かけはし」
 
■2009年2月 No.449
投稿 言わしてんか!聞いてんか!
   
●頭の痛い?特定健診・特定保健指導
 

 現在、最も頭を悩ませていることが「被扶養者の特定健診受診率の向上」と「特定保健指導の全国展開」である。
 被扶養者の特定健診については、20年度の目標には到底及ばない受診率を踏まえた場合、24年度の被扶養者の目標実施率である60%を達成することは並大抵のことではない。地道な取り組みを行っているが、相手があることでもあり達成できる自信は全くない。
 特定保健指導については、20年度は大阪と東京の本社ビルに勤務する被保険者40人程を対象にトライアル的に実施しているが、24年度の目標実施率を達成するためには、21年度以降は全国に勤務する被保険者を対象に実施する必要がある。現在、外部委託機関の選定を進めているが、Webサイトの活用等、均一的なプログラムが提供できる機関、指導ツールに特長がある機関、全国に事務所(面談場所)を有する機関等、機関により一長一短があり決めかねている状況である。
 一方、健保財政の悪化に伴いさらなる効率化が求められており、また生活習慣病に起因する医療費の減少が約束されていないなか、さらに国庫補助金の交付申請においてもさまざまな制約が課せられている。このような状況下で、特定健診・特定保健指導に対し健保組合として人・物・金をどこまでかけるべきかが本当に頭の痛いことである。

(第1地区 S・M)

   
●丑・・・千里を歩む
 

 私は年頭にその年の干支に因んだ短文を認(したた)め、物事に取り組む心構えと世の中に対する希望を新たにすることにしている。今年は、 『丑 春野に犇(ひし)めき 千里を歩む』とした。志を同じくする者が挙(こぞ)って集い、艱難(かんなん)にも地道に取り組んで着実にことを進め成し遂げるという気概と期待を込めた。
 アメリカのサブプライムローンの焦げ付きに端を発した世界規模の金融・経済の荒廃・低迷、止め処なく続くガザ地区の紛争は未だに行き着く先が見えない。愛するわが国も雇用不安の波が押し寄せ、人を人とも思わぬ悪行が横行している。こういうときにこそ現状を直視して邪(よこしま)なものは退け、正しき道を拓いて国民の安心安全を確保するということが政治の役割だと思うが、的外れなところで国会も空転しているようで覚束(おぼつか)ない。
 話は変わるが私は昨年、特定保健指導を実施する立場であるとともに、指導を受ける立場でもあった。指導する立場の者が無様な姿では申し訳ないと自分に言い聞かせて、生活習慣改善に真摯に取り組み、メタボ脱却に見事成功した。優柔不断な私でも気持ちの持ち方次第で行動に移せば諦めかけていたことでも実現するものだと痛感した。
 内のことも外のことも他人ごとではない。良きにつけ悪しきにつけ私も(もが)き犇(ひし)めく群の中の一員である。九牛の一毛にも及ばない存在としても、現状を見つめひとつずつ着実に仲間と手を携えて今年も自分のため仲間のために汗を流したい。

(第2地区 残光(なごりのひかり))

 
●健保組合の運営をもっと理解してもらおう!
 

 初めて健保組合の仕事に従事することになった。馴染みの薄い用語、厳格な運営、加入者ごとの対応等、難しい世界だなぁ、と実感している。
 いままでは、「健保財政の窮状」については少し気になる程度だったが、高水準の納付金、特定健診・特定保健指導等のさまざまな財政圧迫要因、事業のリストラも着手済、料率も簡単には上げられない、というのが多くの健保組合の状況と知った。先般の全国大会で〜健保組合存亡の危機突破総決起大会〜という副呼称が掲げられ、強力な取り組みへの意気込みも伝わってきた。
 しかし、健保関係者以外の方にどこまで健保のことを理解してもらえているだろうか。健保は国民生活にとって有益な制度だが、実際には「制度がわかりにくく、対応が杓子定規…」というのが多くの率直な感想だろう。よって、普段そのような状況では、いくら健保連等が腐心したとしても、なかなか理解してもらえないはずだ。
 やはり、「よりわかりやすく、身近な健保組合」に向け務めることが必要だ。メリットのPR活動も必要だが、担当者の平易な言葉づかいでの説明や、個別事情に応じた柔軟な対応等、加入者に健保の存在意義を肌で感じてもらう必要がある。
 自分も一健保組合職員として、身近に感じてもらえる健保組合運営に努力していきたい。
 そのためにも、ぜひ、国には、制約が多い業務についての柔軟な運営への配慮をいただきたい。

(第3地区 新人)
 

 
投稿規定
「言わしてんか!聞いてんか!」
500字以内。手書き、ワープロ自由。見出しも付けてください。原稿を添削する場合があります。
イラスト、写真も歓迎します。
原則として、投稿者の「所属組合名と実名」を掲載。匿名希望(イニシャル)の場合も、原稿には「所属組合名と実名」を明記してください。
原稿は地区会の広報委員へ送ってください。
問い合わせは、健保連事務局・辰巳(06-4795-5522)へ。